一般的にいって、思春期には自分が価値の
ある人間だという感覚、自分が好きである
気持ち(自尊感情)が下がります。
なぜ下がるのでしょうか。
思春期には内省(自分のことを客観的に見ること)ができるようになります。
これは、早い場合は小学4年生ごろから始まります。
その際、「わたしは周りから~と思われている(見られている)」というように、友だちやおとなからのまなざしを通して、自分を見ることが多くなるのです。
でも、その「まなざし」は自分でつくりだしたものであるので、そのときどきの自分の気持ちに影響されます。
くわえて、自分を見つめるときには、楽しかったことやうれしかったときではなく、何かに失敗したときとか挫折したときなど、心理的にはネガティブな状態であることが多いのです。
だから、悪い方に想像してしまい、ますます自己評価を下げてしまうという悪循環になっています。
このように、思春期とともに高まる自己意識がマイナス的に働くことで、自分が好きでなくなるのです。
もっとも、いつまでもこの状態が続くかといえばそうではありません。
思春期の途中から、「自分は自分だ、他人は他人」「自分には、それ相当の価値がある」と思えるようになり、自分の価値を再発見して、自信を高めていきます。
総じて言えば、中学生の3年間は、一度自分に自信をなくして、自己を崩し、もう一度自信を取り戻して、自己を確立していく時期だということです。多感な3年間です。
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