箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

多感な3年間

2020年06月09日 08時13分00秒 | 教育・子育てあれこれ
一般的にいって、思春期には自分が価値の
ある人間だという感覚、自分が好きである
気持ち(自尊感情)が下がります。

 

なぜ下がるのでしょうか。

 

思春期には内省(自分のことを客観的に見ること)ができるようになります。

 

これは、早い場合は小学4年生ごろから始まります。

 

その際、「わたしは周りから~と思われている(見られている)」というように、友だちやおとなからのまなざしを通して、自分を見ることが多くなるのです。

 

でも、その「まなざし」は自分でつくりだしたものであるので、そのときどきの自分の気持ちに影響されます。

 

くわえて、自分を見つめるときには、楽しかったことやうれしかったときではなく、何かに失敗したときとか挫折したときなど、心理的にはネガティブな状態であることが多いのです。

 

だから、悪い方に想像してしまい、ますます自己評価を下げてしまうという悪循環になっています。

 

このように、思春期とともに高まる自己意識がマイナス的に働くことで、自分が好きでなくなるのです。

 

もっとも、いつまでもこの状態が続くかといえばそうではありません。

 

思春期の途中から、「自分は自分だ、他人は他人」「自分には、それ相当の価値がある」と思えるようになり、自分の価値を再発見して、自信を高めていきます。


総じて言えば、中学生の3年間は、一度自分に自信をなくして、自己を崩し、もう一度自信を取り戻して、自己を確立していく時期だということです。多感な3年間です。



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