みどりの野原

野原の便り

3月25日 早春の鵜殿は広い 絶滅危惧種も外来種も 

2016年03月25日 | Weblog
鵜殿ヨシ原
毎年2月に行われる野焼き 今年は予備日も含めて条件整わず、野焼きは中止になったらしい。
以前は立ち枯れたヨシ原に火を放っていたが、周辺への火の粉などの飛散のこともあり、今は事前に刈り倒したヨシを焼いている。
今年は刈った後、焼けなかったので、ヨシは刈り倒したままだ。
鋭く尖った根元が残り、枯ヨシが覆う。踏み入る時には十分気をつけるように注意があった。

他の季節はヨシやオギやセイタカアワダチソウなど背の高い草に阻まれて見通しが悪い。
他の季節に比べ、見られる花数は少ないが、こんなに見通せるのもこの時期ならでは。

 
                  広い広い  どこまでも・・

 
一番の見ものは黄色も鮮やかなノウルシの群生 島状に生育
              花のつくりは複雑で花のように見えるものは花ではない。

他、オドリコソウが数本花をつけていたし、数種類のスミレも咲いていたが、他はまだ芽出しの時期。

 
        ミゾハコベ      アズマツメクサ 花が咲いていた。極小の世界。 

 
うちの方ではたまにしか見かけないコイヌガラシも一面の群生。
 右)シロザの幼苗 ルーペで見ると「白い粉粒物」粒粒はアイスプラントのよう。
       
 
         トネハナヤスリ(シダ類)       カンハタケゴケ(コケ類)
カンハタケゴケは稲作が行われない3カ月ほどの期間(秋から冬)に生育する短命のコケとのこと。 
初めて見た。気が付いていないだけかもしれない。


       帰化植物コゴメイ 


エゾノギシギシに産みつけられたコガタルリハムシの卵
高い空で長い間ホバリングするチョウゲンボウ 草むらにひそむ小動物を狙っているのか。
メンバーには鳥好きも多い。

大きく成長した姿、花が咲いた姿ではわかる植物も、小さい芽出しでは「何これ?」
「え~っ。なんでわかるの?」と思うものがたくさんあった。
いずれヨシの脅威となるカナムグラも双葉の時期はあどけない?姿だった。

今、芽出しや幼苗が見られる植物も花の頃にはヨシや背の高い草が繁り、咲いているのか確認もできないことも多いとか。

河川改修の後、ヨシ原を保全するために淀川の水をポンプアップして河川敷の水路に流したり、ヨシ原を切り下げたり、いろんな試みがされている。
水のぬるむ4月10日ごろにはポンプアップが始まるらしい。
水の入る前に花を咲かせ種を実らせる植物もある。制限時間つきの必死の攻防。

特異な環境で、他では見られないような絶滅危惧種が生き残っていたり、新たに見つかったり、でもそこにも外来種との闘いもあり、せめぎ合いながら維持されている。
コメント
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