温暖な気候・海に近いなど、住んでいるあたりとはだいぶ違うだろう植生を観察できるので楽しみだ。
熊野市駅で今日案内していただく講師の方と合流。
道の駅「花の窟(はなのいわや)」で昼食を各自調達。サンマ寿司を購入した。
時間がなくて、駆け足で近くの「花の窟神社」へ。
参道を進むと奥にそそり立つ大岩が目の前に現れた。この岩がご神体で前に拝所があった。
『神々の母であるイザナミノミコトが火の神カグツチノミコトを産み、亡くなった後に葬られた御陵』だそうだ。岩が大き過ぎて全体が見えない。(高さ18m)
『日本書紀にも記されている日本最古の神社と言われ、古来からの聖地』『古来の昔より花を供えて祭るので「花の窟」といわれる』との説明板。
バスの中で弁当を食べる。
熊野川を渡り、三重県から和歌山県に入る。
車内でクマノザクラの説明があったが、今回は見学を割愛。
観察地①は「古座の一枚岩周辺」 小雨がショボショボ・・
バスを降りたとたんに「咲いてる!満開だ!」とキイジョウロウホトトギスの元に駆け寄る。
1枚岩の向かい側の岩璧に何本も垂れ下がって咲いていて見事だ。
近頃は栽培されているのを見かけるが、この辺りが自生地だ。
昔(30年ぐらいになるか?)、初めて来た時は、どこか民家の裏庭の崖のようなところで見せていただいた記憶がある。
キイイトラッキョウ コボタンヅル オオフユイチゴ アリマウマノスズクサ キハギなどを観察。
キイイトラッキョウ つぼみか?果実?
右)オオフユイチゴ 実が1つ。茎や葉に黄褐色の毛密生 茎や葉裏の主脈には短毛と刺あり。
植物を見るのに必死で肝心の「古座の1枚岩」を見るのを忘れそうだった。
約1500万年~1400万年前に熊野に巨大火山があり、火砕流を噴出した後、地表が落ち込み巨大カルデラができ、その後の風化浸食を経て、カルデラの地形はとどめていないが、その痕跡が所々に残っているとのことで、古座川弧状岩脈として熊野カルデラの南端の地下部分が地表に表れたもので、那智の滝やゴトビキ岩や、虫喰い岩などもそうらしい。カルデラの規模は推定、南北径41㎞ 東西径約23㎞とのこと。
古座の一枚岩 大岩壁の高さは100m・幅500m これが古座川弧状岩脈の南端の一部とは!
バスで少し移動して観察地②へ。
谷川沿いの道
キイセンニンソウ・マルバノホロシ(果実)・フユザンショウ・ヌリトラノオ(シダ)・・
ルリミノキ ちょうど瑠璃色の果実があり、きれいな写真が撮りたい・・がんばったがピンボケばかり。
キノクニスズカケ 果穂あり。 ヤナギイチゴとのこと。初めて見た。
イラクサ科じゃなくてバラ科なの?
ヤナギイチゴは葉がヤナギのように細く、キイチゴに似た集合果を付けるそうで、イラクサ科だった。
果実を見てみたい~。おいしくはないらしいが、一度食べてみたい~。
クルマギク 紀伊半島南部だけに分布するという野菊。 初めて見た。
谷向こうの岩壁に垂れさがってたくさん花を付けていた。葉は細い。
花時にはロゼットはなく、根元に見えるのは、次年度のためのロゼット。
右)同じ岸壁についていたヘリトリゴケ(地衣類)どちらも望遠拡大
イブキシダ 奈良公園でも見るナチシダ ここが故郷
ハスノハカズラやフウトウカズラなど亜熱帯性の植物も南紀ならでは。
少し歩いて・・トンネルの向こう出口の上にはキイジョウロウホトトギスがたくさん咲いていた。
高い所でのびのびと生育している。
初めて見たイワヒトデ(シダ)はヒトデには見えなかった。
もう1ヶ所予定されていたキイジョウロウホトトギスの観察地は省略された。
満開のキイジョウロウホトトギス、今日は堪能した。
ホテルに帰着。
風呂・夕食を済ませてから約2時間、自己紹介やら勉強会やら・・
講師の先生は植物・とりわけシダに造詣が深い方。三重県から南紀一帯~奈良県南部まで調べておられる。
「教えてもらって、自分で見つけて、正確な名前を早く知る」ことが大切と言われた。
高校生の時には100種類のシダを見分けたという先生の学生時代からの取り組みを聞いて感心するばかり。
申し訳ないけど、知りたいとは思うのだがシダ音痴の私。
ツインルームで、いつもより早く就寝。
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