三輪の町は山辺の道・大神神社などなじみの深い町で、恵比須神社はハイキングの途中に立ち寄ったこともある。
いつも食卓でお世話に?なっている三輪素麺の発祥の地ともいわれている。
今日は三輪恵比須神社の「初えびす」の日で「鯛引き行事」があると聞き、見に来た。
初市祭(初えびす)は2月5日6日7日の3日間行われ、今日、1日目は宵宮。
6日・7日にも初市大祭やお湯の行事があるそうだ。
町の通りには「三輪の初えびす」の幟がはためく。
三輪恵比須神社に到着。
境内は出店もあり、参拝の人で賑わっていた。
「三輪恵比須神社」の起源は、古代に開かれた日本最初の市「海石榴市」の頃に遡る。
大和川の水運と、東西南北の交通の要衝で、金屋にある「海石榴市」は大変栄えていた。
その後、延長4年(926)近くの初瀬川の氾濫と山崩れによって「市」の中心が三輪の地に移り、「三輪市」と呼ばれるようになった。
海石榴市を守っていた守護神も現在の場所に移し、祀られたのが「三輪恵比須神社」だそうだ。
祭は1度途絶えたが、復活したのだそう。
縁起物が並ぶ。
福熊手・福箕・宝船・鯛・末広扇子・小槌・舛・大判小判・米俵・大福帳・・
縁起物にはそれぞれ招福や家運隆盛・商売繁盛などありがたいいわれがある。
福娘から福笹の授与を受けている人も。
鯛引き行事の台車が3台、スタンバイ。
「大きい木製の鯛」「米俵」「本物の鯛」
境内の御神木「大ケヤキ」樹齢600年とも。
境内は人が多くて細かい所の写真は撮れず。
鯛引き行事の出発を待つ間に、近くを見る。
神社の角に「三輪道路元票」を見つけた。
この辺りが町の中心だったことを示す。
向いの建物も面白い。
建物の前の部分だけが近代建築っぽい。何かな?ここは。
閉業されたらしい元お風呂屋さん「扇湯」
奥の屋根の瓦には「ゆ」の字が見える。
来る時通った立派なお家の屋根瓦に「十種神寶」の文字。
初めて見た。
神官さんの住まいか?神社に関係する方のお家だろうか。
十種神寶とは
『物部氏の祖、神饒速日命が天神御祖より授けられた宝は、羸都鏡(おきつかがみ)一、邊都鏡(へつかがみ)一、八握劔(やつかのつるぎ)一、生玉(いくたま)一、死反玉(まかるがえしのたま)一、足玉(たるたま)一、道反玉(みちがえしのたま)一、蛇比禮(おろちのひれ)一、蜂比禮(はちのひれ)一、品物比禮(くさぐさのもののひれ)一の十種の天璽瑞宝』ネットより
3台の台車が恵比須神社の前に引きだされた。
装束の人や子供たちも出てくる。
鯛(本物)はここで神官に手渡し奉納された。
トレーには桝谷鮮魚店の名があった。
境内にいた関係の方に聞いたところでは・・
「昔は桜井に魚市場があり、祭の日、神官が白馬に乗って魚市場まで行き、魚市場で鯛の奉納を受け、鯛はお籠に乗せて帰った」という。
お~ 雅ですねー。
いよいよ鯛引き開始。
笛や太鼓に合わせて「商売繁盛で笹持って来い」「商売繁盛で笹持って来い」
賑やかな掛け声とともに行列が出発。
「笛」 後に鯛や米俵の台車を引く子供たちや大人たちが続く。
帰り道と一緒だったので、途中までついて歩いた。
三輪明神の一の鳥居をくぐり、行列は東へと進んでいった。
社殿では、三輪素麺初市相場奉告祭(下記*参照)の結果を神様に奉告するお祭りも行われるそうだ。
*『大神神社で5日、生産者と卸業者が今年の初取引価格を神前の占いで決める「卜定祭」があり、今年は「安値」となった』