CubとSRと

ただの日記

ヨコハマ買い出し紀行

2019年06月07日 | バイク 車 ツーリング
 ・・・・は、月に一回程度、ヨコハマの街までロボットのアルファさんがコーヒー豆の買い出しに行くという話・・・・ではない。
 
 「ヨコハマ買い出し紀行」は、ただの題名で、話の中身は主に日常の生活。
 その現実の先に、人間世界の終わりがぼんやり見える。
 
 その延長線上に、作者は違うけれど同じく世界の終焉を感じさせる、
 「(それでも)終わるまでは終わらないよ」
 という、淡々としているけれどもはっきりとした意志を感じさせるマンガ、「少女終末旅行」があるように思う。
 いきなりこんなことを書き始めたのは、昨日の「買い出しツーリング」のことを書こうと思っているうちに連想してしまったため。
  
 「ヨコハマ買い出し紀行」と違って、こっちはもっと山の中にある道の駅まで野菜を買いに行く、という話。世界の終焉とは全く関係がない。
 あちらは小排気量の可愛らしいスクーターで、こちらは60年前の発売以来、ほとんど形の変わっていないカブ。
 そして、コーヒー豆、じゃなくって玉葱やナスを買って帰る。
 
 10時過ぎ。
 小さなショルダーバッグを襷がけにして、念のためにいつもの長いドライバーを入れただけの空のリュックを背負い、買い物用の袋と水筒を前かごに放り込んで出掛けた。
 陽射しは強いものの、雲の多い空で意外に涼しい。
 エンジンの調子は良い。数回踏まねば掛からなかったが、あれ以来キック一回で掛かる。
 ガソリンも入れたばかりだから、給油の必要もない。
 あんまり調子が良いものだから、70キロ辺りで走っていた。
 擦れ違った軽トラがパッシングをした。操作ミスをしたのか?
 「ん?何で?」と思った瞬間、かぶせるようにして次の言葉が浮かんできた。
 「えっ?取り締まり?あわわわ」
 もう遅い、と思いながらもスロットルは反射的に戻していた。
 でも、やっぱり遅いかも・・・。
 あと半年で「5年間無違反」なのに・・・・。
 運を天に任せるしかない。
 もやもやした気分の入り口で、川沿いのガードレールの後ろに身を隠している警官発見。
 勿論、身は隠しているが「あれ?忘れ物か?」と思うくらい、レーダーの三脚ははっきりと見える。
 「アウトかも・・・・」
 通り過ぎた。
 アウトなら一、二秒後、赤旗を振りながら男が一人、路上に飛び出してくる。
 
 一、二秒後、男を発見したが、彼は柔道か剣道の副審のように、椅子に踏ん反り返って座っているだけで、飛び出して来る気配はなかった。
 50キロ制限の道だから、おそらくは60キロ以下になっていたのだろう。
 カブの遅さ(?)に感謝するしかない。
 いつものことながら、反省。直線道路は走り易いし見通しも良いから、却って色んな意味で危険だ。事故も起こしやすいし、捕まり易いし。
 気を付けなければ。
 
 バイクが一台もいないからか、横長に作られた二輪の駐車指定場所を軽トラが半分占領している。
 野菜を納品しに来た農家の物だろう。ここが直売所に一番近い。
 残り半分の端にカブを停め、買い物に行く。戻ってみると軽トラは居なかった。
 代わりに、まだ新しいSRが、カブの隣に停めてあった。
 同じSR仲間。持ち主とちょっと話す。
 帰り掛け、「ツーリングですか」と聞かれる。
 「買い物に来ただけです。玉葱なんかが入ってる」
 、と、背負ったリュックを指しながら答える。

 帰路、
 「買い出し『ツーリング』なのに、なんで『買い物』 って言ったんだろう」
 、と思った。
 「通勤、時々ツーリング」ライダーだったのが、今は「日常の足」ライダーになってしまったためか。
 「バイクに乗る=ツーリング」、だ、と。

 「舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老いを迎ふる者は日々旅にして旅を栖とす」
 「舟の上に生涯を浮かべる。馬の口を取る日常のうちに、老いを迎える。
 日々是れ、ツーリング」、だな。




コメント
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