CubとSRと

ただの日記

同じ「客」の字だけれど。

2019年06月24日 | 重箱の隅
「共産党の源流も南方の秘密結社も客家」
 宮脇  
 客家は政治力が強いとか。共産党ももともと最初の哥老会(かろうかい)が大きな勢力でした。
 それから洪門ともいう三合会とか、南のほうの秘密結社で客家中心だっていうのがけっこうあるんじゃないですか・・・・天地会も。
 宮崎
 あれもフリーメーソンなんかと似ていて、少し伝説的なところがある。
 洪門会っていうのはたくさん解説書が出ているので読んだけれど、みんな解釈違うし、これがやくざの青幇・紅幇とかの源流だとか、非常に複合的な解釈でなんだかわかんないんじゃないですかね。
 宮脇
 秘密結社は秘密だから秘密結社なんで、全貌はうかがいしれません。
 だから岡田英弘が書いてますが、たとえばシンガポールの秘密結社について、外国人の研究・報告が少しあるけれども、それらを併せても本当のことはぜんぜんわからない。
 ただシナの秘密結社は、北と南で完全に分かれていて、まったく違う組織で動いていることは間違いありません。
 北は白蓮教の系統で、南が天地会です。もともと文化が違って南は米の文化で北は小麦の文化、肌合いも違う人たちで、昔から南船北馬でした。
 本来北方系だった客家がそこをつっきって南に降りてきているところが、南で異質なところかもしれません。
 宮崎
 かもしれないですよね。
 宮脇
 だから客家は周囲から差別されていたし、折りあわない。
 宮崎
 太平天国の乱を起こした洪秀全も客家人?
 宮脇
 そうです。だって洪門(姓がみんな同じ洪)、天地会ですから。
 太平天国がどうしてあんなに流行ったかというと、いまの広西チワン族自治区で拡大したからです。
 異民族、つまりいまの少数民族の祖先と、客家が太平天国の中心メンバーです。

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 「犯罪の影に女あり」、ってのは推理小説の定石みたいだけど、「内乱」或いは「騒乱」の影に客家あり、ってのはアジア史の定石?
 随分迷惑な話だけど、元をたどれば元朝成立時、土地を奪われて南方へ逃亡した人々。
 誰も手を付けなかった悪地にやっとの思いで住み着き、円楼を築いて生き延びるが、先住民からは「よそ者(客家)」と軽蔑され続ける。
 韓半島から逃げ出し、漂着した百済や高麗の人々を、「よそ者」ではなく「客人(まろうど)」として受け入れた日本人。
 同じ「客」の字が、日本とでは全く違う意味を持っているのが能く分かる。


 それはそうと。
 随分長いこと転載を続けているけど、もう少しかかりそうな予感・・・・・。



 
コメント
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