●読者之声
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(読者の声1)「陰謀論という陰謀行為」
前号、「費府の飛行士」様のご意見は大変参考になりました。
最近、ある異常な事象についてその犯人や原因を推定する作業を第三者あるいは関係者が「陰謀論」と云って、非難し論議自体を封殺する、と言う現象があります。
これは、真犯人の発見を妨害するわけでまさに陰謀行為です。
ケネディ暗殺のCIAの話は興味深いですね。
産経紙の記事で当時のCIAの副長官が、ケネディ大統領の暗殺は旧ソ連KGBが行った可能性が大で、動機はキューバ危機の報復だったという情報を読んだ記憶があります。
しかし当時この推理を公開すると国民が激昂し米ソ戦争になるので、米国政府はオズワルドの単独犯として、調査を止めたという。
このため裏を知らされない米国民の一部は、CIAが真相を隠しているとみてCIAが犯行そのものをやったと短絡したようです。
陰謀説は大昔からあるもので、天災地変でさえ神の意志とされてきました。
まして人間の起こす異常事に陰謀では無いものがあるわけがない、と考えるのが、年をとった人の通常の思考です。
沖縄のヘリコプター事故は、機体が発見されたので、原因が究明されるでしょう。
しかし、これは現場の護衛態勢、自衛隊制度、国防体制そのものの改正にまで及ぶ大変な事件になる可能性があります。
今回の大事故と犠牲により戦後の占領体制の是正が始まるのではないかと思います。そして我々の向かう方向は「新しい戦前の日本の復活」になるでしょう。
民族の生態(生存と生殖)を忘れた戦後政治は全て間違っていました。
(落合道夫)
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)4月15日(土曜日)
通巻第7708号より
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「それ、陰謀論だよ」と一笑に付す。「一笑に付す」ことで、「間違いだ」或いは「ただの思い込みだ」とバッサリ切り捨ててしまう。切り捨ててしまう(否定する)わけだから、以降、精査、再調査は行わない。
能く見ると、これ、とんでもないことです。事実を慎重に見詰めることをしないで早々に論理的思考の展開を中止する、ということです。
つまり一時期流行った、前提、準備段階をすっ飛ばして言う「ダメなものは駄目!」というやつです。(社会党委員長だった土井たか子氏の決め台詞でした。行き止まりだから生産性は全くない考え方。)
そういえば最近あまり言われなくなりましたが「レッテル張り」という言葉なんかもそうですね。
「陰謀論」は、ただ言葉通りの「論」の一形態である筈なのに、端からそれを否定する。「陰謀論なんて論議するに値しない」と打っちゃってしまう。
でも、この投稿にあるように「陰謀」(ではないか、という論議)自体は大昔からあるんですから。「在る」ものについて論議しない、なんて考えてみればおかしな話です。
第一、「陰謀」って「表面に出ない」「こっそり行う」「謀(はかりごと=大っぴらに行わない作事・行動)」という意味しかないんですよ。
「陰謀」という言葉の中に「悪意」「悪だくみ」みたいな「悪」の意味はない。
註
「費府」ってのはフィラデルフィアのことだそうです。知らんかった。
勿論、音に近い漢字を当てはめたもので、言ってみれば現代万葉仮名、でしょうか。と書いたけど、昔、見たような記憶もあるな。いつだったろう。老眼になる前かな?