ソフィアに住むのは初めてではないものの、以前住んでいたムラドスト地区とは中心街をはさんで真反対にあるリューリン地区に住むことになり、すこし戸惑いが・・・ なぜかというと、また公共交通機関に関してイチからおぼえないといけないから!最新の地図を買って机の前の壁に貼り毎日じぃ~っと見てだいたいの通りの名前と目印になる目立つ建物、そしてバス、トロレイ(トロリーバス)、トランバイ(路面電車)の番号を覚えています。
で、よく見るとムラドストに比べてリューリンはブロックとブロック(建物)の間が詰まっています。リューリン地区だけで人口が約8万(前にいたペルニックよりほんの少し少ないだけ)といわれていますが、そのせいでしょうか? 友人のエミリアに聞くと
「ムラドストはね、昔、共産主義下で”模範的な市民”といわれた人たちだけに最初に供給された住宅地なの。だから地位の高かった人たちや高い教育を受けた人たちだけが住んでいたのよ。だからかしら、すこしゆったり作られているし、あそこの人たちってゴルデリーヴィ(誇り高い人たち)なのよね~。」
そうかぁ、共産主義化ではどこに誰が住むかを決められていたのネ!! そういえばムラドストではよく通りすがりに「外国人のせいでこの国は悪くなった!!」と、たぶんこっちが言葉が分からないことをいいことに怒鳴られることもしばしば・・・ でも、ちょっと待てよ!?
最近EUからブルガリアは「その汚職体質、何とかしろ!!」とさんざん言われています。もちろんそれは昔の共産主義の「負の」遺産です。つまり、ムラドスト地区に住んでるような昔の「模範的な市民」が作り上げたのが今の「汚職体質」・・・?! ウ~ム、だから誇り高くて外国人がきらいなのかしらネ。
「でも、リューリン地区はまったく違うわね。普通の人が集まってつくられているから。」 そういえばそうですね。駐車してある車もなんだか庶民的、ちょっと古めかな? ウチの前にはもう乗らなくなったラーダやトラバントもありますが、いまだに現役のカワイイ東欧クラッシクカー(?)があらゆるところに。 そしてゴミあさりさんもい~っぱい!! ロマの人たちだけでなく普通のお年寄りも子供たちもあさっています!! さらにそういう人たちがいることを当て込んで、住人たちも「使えるんだけど要らないもの」を遠慮なくごみコーナーにならべています。服、皿、家具… さらにはちょっと硬くなったパン、チーズも!!(食べ物系のものはゴミ箱の中ではなく、取りやすいように外に別にして吊り下げるという気配りも・・・) そして気がつくとなくなっている!! 誰かが持っていくんですネ~!! それから私も気兼ねなく、もらったけど着られない服を置いたり、置いてあったきれいなブルガリア民芸調のお皿を物色したりしてます。いわゆる「無料リサイクルセンター」ですね!(笑)
でも、それだけに戸締りは気をつけなければならないリューリン地区。気さくな人もいっぱいいて住みやすそうだから、ドロボーに入られてイヤな思いをしないようにしたいな!!