忘れもしない7月3日。以前サンダンスキに遊びに行ったとき泊めてもらった友人のダナイルとデスィが用事でソフィアに来たのでしたが・・・
「ポダラクだよ~♪」 ポダラクとはプレゼントの意・・・ この時期にプレゼント、まさかとは思うんだけど・・・
「ジャーン!オフリョフだよ~ん!!」 出たッ!! サンダンスキに行ったときにご馳走になった「オフリョフ」、つまりカタツムリです。大きな「ビラ」(スーパーマーケット)のバックごと渡されました。家に帰って、見るのもコワくてバスルームに置いておくと・・・ ガサゴソ、ガサゴソ・・・ ええっ!!! 生オフリョフ?(汗) 下ごしらえも何もしていない、とびきり新鮮なカタツムリ、というか、生きてるし・・・ ショッピングバックだけでは「脱走者」が出てきそうなので、上からカゴもかぶせました。案の定、カゴの内側はそういうカタツムリが登りはじめ・・・ ワあ~!! もう~イヤっ!!
ダナイルに、どうやって下ごしらえしたらいいか電話で聞くと、
「もうポスト(断食)は終わったからお腹の中には何もないはずだよ。後は洗って、ゆでて・・・」 と、いとも簡単に言うし~ あの形、ムリ~(汗)
でも、もらっちゃったものは仕方がないので何とかするしかない!!
サイトをいろいろ調べて・・・ ダナイルからいろいろ言われたことと総合して、何とかやってみました。
まずは水道水でとにかく洗うのですが、出るわ出るわ、どこに食っていたのか大きな石が・・・ それにウOコ・・・ 洗って洗って・・・ 大体きれいになったかなと思うところで今度は塩を撒きます。
キューッっと断末魔の叫びを上げるカタツムリたち・・・ しばらく置いて水で塩を流すと、一緒にぬめりがぬる~っ・・・ ウウッ、気持ち悪い~
お湯を沸かして洗ったカタツムリを投入!! アクがすごい・・・ ゆで上がったものを針で殻から身を引っ張り出します。この作業はまるでビナ(巻貝)みたい。まぁ、私の中では「カタツムリって陸の上のサザエ的な感じかな~?」と思っていましたが、とんでもない!! 模様やキモいし、クルリンの色も・・・ グロいよ~(T0T)
サザエなんて、海から獲ってすぐに壷焼きにして食べたっていいのに、カタツムリは断食>洗い>塩>茹で>殻ムキ>下ごしらえ、と、食べるまでにあまりに手間がかかりすぎ(怒)!!
もう一度よく洗ってクルリンを取り除いたら下ごしらえ。ハーブやスパイスをいろいろと入れた白ワインでじっくりと低温で煮込みます。ここまで手間をかけた上に、いったん取り出したカタツムリをもう一度殻に入れ、その口にガーリックバターにパセリやエシャロットをたっぷり詰めて焼いて食べる・・・ サザエの壷焼きはしょうゆをたらすだけであんなにおいしいのに・・・
グルメの国フランス・・・ このカタツムリ、つまりエスカルゴは、「こんなものまでおいしく調理するって、俺達フランス人ってすごくねぇ?!」という誇りのために食べているのか? じゃなきゃ、こんなに手間のかかる、見た目もグロなもの食べないよね~!! ・・・まあ、日本でも、タコ、ウニ、ナマコ、それにちょっと種類は違うけど納豆なんかを最初に食べた人はえらいと思うけどネ~。
もらったカタツムリは全部でほぼ90匹・・・ ネットでいくつかレシピを調べて、上記のオーソドックスな「エスカルゴのブルゴーニュ風」で。でも食べ切れなかった分は、小分けして瓶詰めや冷凍に。でも、冷蔵庫や冷凍庫の中にあのグロいヤツがまだいると思うだけで気が重い・・・
2回目にはマッシュルームと一緒にクリームソースでもいただきました。ブルガリアの固有種「マヴルッド」の白ワインと一緒に。クリームソースとカタツムリの食感、そして白ワイン・・・ なかなかいい組み合わせでしたヨ!
でも、まだ残ってる・・・ あとはトマトソースとコプリバ(イラクサ)でブルガリア風かな・・・