5月も後半。日中の温度が何と30度を超える日も出てきたかと思えば、ここ数日は大雨が降りつづき、すぐにセーターが欲しくなってしまいます。でも、この時期は夏休みシーズンが近づいてきている楽しい季節なのです。
この頃、ウチリシュテ、つまり小、中と高校も含む基礎教育コースが一学年の終わりを迎えます。その後1~2年の専門コース(ブルガリア語でギムナジア)に行ったり、ウニベルシダット(大学)に4~5年行ったりします。ま、それも9月20日あたりから新年度のスタート。つまり5月後半から9月前半まで楽しいバカンツィア(バケーション)シーズンとなるわけです。
正式には6月中旬まで学校があるらしいのですが、4月にはもう成績表が渡されてしまうので学校に行く用事が少なくなることもあり、5月はすでに子供たちはお休み気分!! お~い!!、じゃあいつ勉強するんだ?! と思ってしまいます。
この開放感はこの時期、アビトレントカという若者の行事でサクレツします。アビトレントカとは卒業パーティーのこと。12学年、つまり高校までを終わったことを祝う行事です。だいたいひとつのレストランを貸切にしてみんなで大騒ぎをするのです。この会場に行くのに多くの若者は車(レンタカーか?外国ナンバーの車だったりするので)で行くのですが、風船などで車を飾り「ブブー、パパー」とクラクションを鳴らし、「フォ~~~~っ!!」と歓声をあげながら来るのですぐ分かります。通りがかりの人に手を振ったり、箱乗りしたり、また12数える(12学年終わったから、らしい・・・) 2台、3台、時には5台連ねてやってくるのですご~くにぎやか!!!
そのときの服装も一世一代の大おしゃれ大会です。だいたいドレスを一着、最近では3着をこの日のために新調します。もちろん肩出しだったり、スリットがすごーく長く入っていたり、胸の谷間を強調していたり、セクシー度満点のものが人気のようです。男の子たちも普段は着ないスーツが多いようです。
レストランもこの時期はもうけ時!! 日曜日は普段は休みのはずのうちの近所のレストランは最近日曜日もよく開いていて、ドアにふつうのクリエンティ(お客)は入れない旨張り紙してありました。窓からのぞくと、パーティー仕様に長く並べられたテーブルの上にはたっぷりのサラダがすでにのっていました。お客はまだ来ていないようでしたが・・・
これはきっと西欧の影響で最近始まった行事だろう、と思っていたら何と! 共産体制化からそうだったそうで、しかも昔のほうが所によっては大規模だったとか。2~3校の生徒が一箇所に集まったりしていたそうです。ただ、先にも書いたように一人当たりにかかる金額はくらべものにならないほど高くなったそうです。
そんなことを考えている横を今日も、(特に今日23日は聖キリル・メトディの祝日の前の日。たぶんそれも関係あるのでしょう)「フォ~~~~っ!!!」のかけ声とクラクション、そして箱乗りの若者たちが通り抜けます。若いっていいワネ!! でも親にとっては頭の痛い季節かも・・・