よくこのブログに登場するうちの隣人ターニャ。彼女が私に示してくれる親切のパターン。「バーニッツァ、食べてって!!」、「フィレイキ(薄切りのパン)にシレネ(白チーズ)をのせて、トーストするとおいしいのよ~」、「ほら!! シャーレン・ソル(ハーブソルト)をかけたら?」・・・ つまり、ブルガリア人ターニャがおいしいと思うものを勧めてくれる!! 80歳の彼女。外国の食べ物について話すことはまずありません。
そんなターニャなので、「自分がおいしいと思うものをあげる」=「最高の親切」という法則がいつも働きます。私がその食べ物を好きかどうかについて疑問に思うことさえないようで、「これ、好き?」と尋ねられたことすらありません・・・ でも、好きだから問題はないんですけどね、今までのところ。(笑)
で、今回も、
「さァ~ もう漬かったわヨ!! キセロ・ゼレ!!」 と、ドド~ンと約5Kg分くらいのキャベツの漬物をプレゼントしてくれました。1回では持ち帰れず、2回に分けてキャベツの入った大瓶を抱えて階段を下から上へ・・・
こちらでは冬にかけて大きな入れ物(ビドン=樽?)にキャベツと塩を水に入れて(発酵を促進するのにアスピリンを入れる人も!!)漬物にするという習慣があります。ゴロゴロ丸ごと漬けると、葉が柔らかくなってはがしやすくなり、これでロールキャベツにするとウマイ!! ブルガリア語で「サルマ」という料理になります。(サルマ(複数形でサルミ)は必ずしもロールキャベツではありません。ぶどうの葉で巻いたものや羊のレバーの入ったドロップ・サルマなどもサルマなので・・・ よく分かりません)
が、ターニャは親切にも、このキャベツを漬けるときに全部をザクザクと1~2cm幅位に切ってくれていました・・・ だから、こりゃサルマには出来ない・・・で、この量・・・ やはりこうなると「ピレススゼレ」かな~・・・ 字義通りには「鶏とキャベツ」・・・ レシピはItsukoさんのサイト「Pazar.jp」を参考にさせていただきました。Itsukoさんのはトマト味を足すことで旨味と酸味が普通のキャベツに加わりオイシそう。でも、私のほうはすでに塩と発酵した酸っぱさの加わった(ついでにすごい発酵臭も!!)キャベツなのでどうしよう・・・ で、あまり味を加えず、チェルベンペペル・スラダク(甘口、というか辛くないパプリカ)と塩を少々。鶏肉はブチェタ(もも骨付き)と冷凍庫の中に残っていたフェネル(胴体部分、というかちょっと肉のついた鶏がら・・・)で。
仕上げはオーブンで!! すると、ウマ~イ!! 我ながらよく出来た!! 最後にオーブンで水分を飛ばしつつ煮たほうが私の好み! 濃い味が好きなので・・・(だから塩分取りすぎで血圧上がるのよ・・・)
今年の冬はこのキセロ・ゼレが大量にあるから、またピレススゼレを作ろう!! あと、5~6回は出来そう・・・にしてもスゴイ量くれたな~。
食前酒はこれまたこの季節の物。赤ペリン!! ハーブの入った甘口のワインです。チンザノに近い味ですね~。ああ、今晩も外はマイナス・・・ 聞くところによるとマイナス15度くらいまで下がるらしい・・・ でも、おいしいものを食べて元気に冬を乗り切るゾ!!