朝起きてシャワーを浴びようと水道の蛇口をひねると・・・ ムムッ!! 水圧が低いぞ!! これはもうすぐ断水するサインなのでまだ水が少し出るうちに顔だけでも洗おう~っと。最近はこの断水にもずいぶん慣れましたが来た当初はツラかった!! まず、料理できない! 水が出ないと野菜や使ったお皿などが洗えない!! まず、手も洗えない!! その上、トイレも流せない!! 9~5時の就労時間中だけならまだいいけど、時には夜の10時まで水が出ないことも! 何の予告もなしに!! これってどういうこと(激)!! と憤慨したものでした。
今はもう必ずペットボトルに水を入れて台所にもトイレにもくみおきをキープするようになりました。だから1日くらい断水しても生活はできます。(さすがにシャワーはムリだけど。) でも、そんな1ヶ月とか前のくみおきじゃあ、飲み水としてどーよ!? という疑問が。 そんなある日、友人たちとソフィアに行って帰ってくるときのこと、車に乗っていた友人エメが、
「クニャジェボにチェシマがあるのよ! 水、汲んでいってもいい?」
クニャジェボとはソフィアのはしっこ、ペルニック側からソフィアへの入口にある町。5番のトランバイ(路面電車)の終点です。冷泉入浴施設もあるところです。そして「チェシマ」とは蛇口のことで、水道のことも指しますが、この場合は湧き水がゴンゴンわいている、もちろん無料のミネラル・ウォーターのことです。ブルガリア人に聞くと、いろいろなところにあるこのような湧き水にはそれぞれ効能があるそうです。エメは
「あ、この辺には目に効く水と、神経に効く水があるけど、目に効くのがほしいのよね。そっちに行ってくれる?」 何でもトランバイの終点のチェシマが目に効く方で、冷泉入浴施設の横のチェシマが神経に効く方らしい。もう少しペルニック側に行くと、今度は少し温度の高い水がわいているチェシマもあり、たくさんの人が水を汲んでいます。最近視力が落ちて眼科医の世話になるエメはその目に効くといわれる水で目を洗うのだそうです。
とまァ、そんなにすごい効果を期待してはいないようなのですが、何せ無料でしかも断水に関係なく、さらに、何よりおいしい!!! 水がわいているので、わたしもほぼ毎週このようなチェシマに行って湧き水を汲んでくるようになりました。これでいつ断水になっても大丈夫!!
ソフィアの中心部ではバーニャ・バシ・ジャミーアの湧き水が有名です。(某地球のOき方にも出てますね。) ソフィアに住んでいる知り合いのアレックスおじさん(60代)は、
「ぼくは”ハリ”の水(ハリ=セントラル・ハリ、つまりバーニャ・バシ・ジャミーアのところの)を汲んできてそれだけ飲むんだ!」 ここの水は温度が35℃以上あり、冬でも温かい!!、ミネラル分がかなり強い気がしますが、コーヒーを入れて飲んだら確かにおいしかったです。
ソフィアだけでなく、ブルガリア中どこでもこのような水汲み場や温泉があり(~バーニャと名がつくところはたいがい温泉だそうです!) 一つ一つ味も違う!! (ちなみにこの左の写真はブルガスの近く、ネセバルの町の中にあるチェシマです。) ただ長く汲み置き出来ない水もあるので地元民に聞いてみるのがいいみたいです。