暖冬でいつもよりノホホン度の高い庶民のみ住むリューリン区・・・ 12月31日まで営業のお店が多いので今のうちに買い物を済ませようとパザールへGO!!
と、見るといつもの「区役所前」バス停は年末年始の必須アイテムを売るロマの人たちでいーっぱい!! まずはヘンな木の枝。大量の木の枝を売っていますが、これ暖炉の火をつけるのに使うんじゃないんですよ!!
これの一部(つぼみのような部分)をピトカ(手作りのビッグなパン)やバーニッツァに入れて焼き、みんなで分けて食べるときこの枝が入っていた人が来年はラッキー・・・だとか。う~む、もしすっごく歯の強い人がバリバリ食べてしまったりしたら? 「入ってなかった!! 今年は運がない・・・」なんてことにならないのかな? または歯のないお年寄りが当たっちゃったら歯ぐきに刺さったりしない? なんて要らぬ心配をしてしまいます。 (ちなみにこの枝の代わりに1ストティンカ硬貨を入れる場合もあるそうですが、それでもねえ・・・)
あと、折り紙などで飾りをつけたウチワのヘンな形でちょうど日本のお飾りをきらきらにしたようなのがクリスマス前から売っていますが、クリスマスが終わってもまだ売っています。実はこれ売れ残りじゃなくて、ホントは年明けにこれで家族の背中をたたきあい、家内安全や無病息災を祈るんだそうです。なかなかコワイ!! けどユニーク~!! 背中をバンバンたたくってのもね~
この時期のおご馳走も楽しみの一つのようです。クリスマスから新年1月7日まではずーっと祝日モード!! クリスマスまではポストと言って肉抜きのメニューがブルガリア人の伝統的なメニューのようですし、
ロマの人たちは豚を丸焼きにしたりして!!
外資系のスーパーがこぞってヨーロッパ各国のごちそうを売り込んでいて、冷凍の七面鳥やアヒルなんかも浸透しつつあるようです。
そして何と言っても!! メンズの皆さんのお楽しみは・・・ 呑!! ビール、ワインはもちろん、ラキア、ウォッカ、ウイスキーなど、アルコール度40%付近のものを買う買う~!! みんな好きだね~(呆れる) それに伴い「メゼ」(おつまみ)にと、シレネ、カシュカバルのチーズ類、オリーブやサラミ、生ハムのコーナーは人だかり!!
まあ、年末くらい・・・って感じかな?ブルガリアを取り巻く環境は日に日に厳しさを増しているのですが、そこはあんまり考えないようにして、少し息抜き・・・ 「来年こそ」なんて自分を追い込まないで、今を楽しむブルガリア流年越し・・・ ああ・・・今夜も花火がうるさそう・・・
今年は雪のないクリスマスシーズンを迎えた庶民の集うリューリン・・・ 「区役所前」バス停にはクリスマスのお飾りを売る人たちがたくさんで店を出しています。それを横目にいつものパザールへお買い物!! 12月6日にはたくさんの鯉や鮒が虐殺されたであろういつもの魚屋さんも少し静けさを取り戻し、いつもの風景・・・ と思いきや、なんとシャコ!! あの・・・シャコと言ってもガレージの車庫ではなく、あの甲殻類!! エビよりジミ~なヤツです!! こんな内陸部、それも高原のソフィアでシャコ!? オオ~っ!!
日本では夏あたりに出回るのをよく見たけど、こっちじゃ今が旬なのか? すぐ店のおねーさんに「ポロヴィンカ(500g)ちょーだいっ♪」
家に持ち帰って見てみると、オオ~!! 見れば見るほどコワイ生き物!! これを巨大化させればウルトラ怪獣シリーズ!! そしてタロウにやられる!!(笑)
お鍋にお湯を沸かして塩を一つまみ、塩ゆでにしてはさみでプチプチ端っこのところを切って身を出してみると・・・ オオ、ウマ~イ♪ なんと子持ちのやつもいます!! よしっ!! これはお寿司にするゾ!!
ご飯を炊いて、日本から送ってもらった「すしのこ」を混ぜて酢飯を作ります。海苔を切らしていたので手巻きではなくにぎっちゃえ~っと、シロウトスシをにぎってみました。そして通っぽく、ネタの方にちょちょっとおしょうゆをつけてパクッ!! う~~~ん、オイシイ~♪♪
日本ではちょっと扱いの低い(?)シャコですが、ブルガリアで食べられるとは!! そして大満足!! そういえば最近この魚屋さん、「カラマリ」はいつもあるようになったし、「オクトポット」つまりタコも定期的に入荷するようになりました。こういつもあると、たこ焼きもできるゾ!! あ・・・ でもそのためには紅ショーガがないとね~・・・ あとかつお節もっ!! でも、日に日にいろいろと新しいものが入ってくるとちょっとウレシイです。
最近日本で学校のトイレをきちんとしよう!! という動きが進んでいるようですね・・・ ここブルガリアでも同じ運動が行われているようです。何でもトイレの環境が劣悪であるために学校に行かなくなる子供たちが増えているんだとか。同じトイレつながりでは、何年か前EUに加盟する各国を象徴するとどうなるか、という彫刻をチェコ人の彫刻家が作って、特にブルガリアの部分が物議をかもしたという話がありましたが、皆さん、おぼえておられますか?最初、ブルガリアの部分は何と!! 「トイレ」でした!! それも、ブルガリアに旅行に来られた方がこれを見ると、「ああ・・・ここはもう中東への玄関口」という気持ちにさせてくれるあのトイレ!! けれどあまりにシャレにならない、ということでこの部分は覆い隠されることになった・・・
とてつもなく使う側のマナーが悪いせいか、洋式の便器なのに割れて壊れてしまってそのまま放置されているのか、便座がないトイレが存在するここブルガリア!! 和式汲み取りを使ったことのあるワタシの世代の日本人でも、これはドンびき~!!! 「空気いす」や便器のふちに乗ってイタすよりも、かえってこのアラブ式トイレの方が気持ちよく使えるのではないか、と思っちゃったりします(もちろん清潔に管理されていれば、の話です)。
日本ではお金を払えば試供品使い放題のパウダールーム、とかありますよねぇ。トイレのキレイさが集客力につながるともいわれていますが、公衆トイレでも、街のカフェでも許せる程度のキレイさが保たれているトイレは基本、有料。そんな、自由に使わせてもらえるトイレがあまりないブルガリアの首都、ソフィアで一番安心して使えるのはなんと言っても「ツム・デパート」のトイレでしょう!! 共産体制下からある豪華デパートで、いつもきれいに掃除されてます!! 洗面所もお化粧直しに最適!! そして厳寒の時でも暖か~い・・・ほぉ~っとしてしまいます。最近テナントがめっきり減って空き店舗ばかりが目立つツムデパート、ワタシにとっては「高級トイレ」の役しか果たしていない・・・ ということはナイですよ、だってローズオイルやロースウォーター、ローズ石鹸などのお土産をいつも買う「レファン」がまだ入ってますから・・・(笑)
それよりもワタシの中での問題は「家のトイレ」事情!! さすがにブルガリアの一般的なブロコベ(住居棟)のアパルタメントでアラブ式のトイレは見ません。普通の洋式便器です。でも問題は・・・ 便座がチャッチい・・・ すごく高いお金を出せばしっかりしたものがあるのですが、どのおウチでもあまり便座まで気を使っていないのか基本的にペナペナのプラスティック!!
じゃあ、最近流行りの「イケア」の便座は?と試してみました。一番リーズナブルなモデルがちょっとおしゃれ・・・ ふたが黒で波線が入ってけっこうシャープなデザイン。ま、も少し欲を言うとふたの色が何種類かあってもよかったかな。ウチのバスルーム、青いタイルなのでふたが青かったりするとピッタリだったのですが・・・ 結構気に入ってたけど使い出して数週間、座っていると「ぱきっ」という音が・・・ ああァーっ、スウェーデンの会社でしょーっ!! スカンジナビアの大男が座っても大丈夫なはずじゃないのーっ!!(怒) ワタシのお尻、そんなに重くないはずよーっ!! そしてそのモデルはイケアのラインナップからなくなってしまいました・・・ やっぱり他にも同じような不具合があったのでしょうか・・・
でも、やっぱり一番の問題、それは「日本で慣れ親しんだウォシュレットがない」こと!! そうなると先ほどのアラブ式のトイレには一つよいところが!! この方式では時々トイレの壁に小さなシャワーがついてる事が。これ、お尻を洗うのか、便器を洗うのか、で悩むのですが、実は両方正解!! また洋式の便器にも水を噴き出すノズルがついていたり。たとえばトルコ系のホテル「プリンセス」、この便座を採用しています。ブルガリア在住の日本人のお友達にも「安心して使える」と人気です・・・
調べてみるとヨーロッパでウォシュレットをさがすのは大変そう。ベトナムなんかの東南アジアでは電気を使わないウォシュレットがあるんだって!! (ちなみにビデ機能もあり、電気をつかわないのにちゃんとノズルが出たり入ったりするんだそうですヨ) これをベトナム人のショップに頼んで輸入してもらおうかなァ、ウチのアパート、温水が来ているから直接つなげば温かいお湯でお尻を洗えるゾ、でも熱すぎ?お尻やけどしちゃうかな? と、夢(?)は膨らむのですが・・・ 無理やりウォシュレット的にお尻を洗いたいとなると結局のところは原点回帰、これがホントのアラブ式!! つまり、じょうろのようなヤツにお湯をはり、それをお尻に流しかけながら「不浄の左手」で洗う・・・しかないのかなァ?・・・
今日も相変わらず、アカ抜けないリューリン区のパザール・・・ コレダ(クリスマス)前の最後の週末で、もう故郷やセロ(田舎)に向かう人々と、この土曜日を仕事日にしてより長い休暇にしようとあくせく働く人たちで「区役所前」バス停はいつも以上に人がいっぱいです。と、何だかとってもケムい・・・ でも超イイにおい♪ クンクン、何だろう、これ・・・ とその方向を見ると、持ち帰り専用の軽食スタンド!! しばらく前まで市場の入り口のお店を改装して新たな店舗を作っていたところが開店したんだ~!!
スルブスカ・スカラ・ナ・ドゥルベニ・ブグリシュタと書かれています。訳すと、炭火焼セルビア風バーベキュー!! オオ~!! 聞いただけで「間違いない!!」と思えてしまいますヨ~!! このにおいに誘われて、ガタイのイイおっさん、おにいさんたちが列を作ります。ワタシが並んだ後にあっという間に行列が・・・(笑)
最近、ブルガリアのファストフード界は、マック、KFCなどの外資系と、ドネルなどのトルコ系、ピザやトステル(ホットサンド、つまりパニーニ)などのイタリア系が盛り上がっていたのですが、モールのフードコートなどを中心にこの「スルブスカ・スカラ」のお店が必ず入るようになってきています。特徴は、お手頃価格でボリュームたっぷりな肉料理!! 男の人のハートをワシづかみ(?)にするあの、肉の焼けるにおいと音!! ガッツリ行きたい時にはもってこい!! です。いささか40代のワタシの胃にはすでに重すぎる感じもしてしまいますが、忙しいときなど腹持ちもよく、スタミナもつきそうです。
セルビア風だなあ~と思うのは、この手のお店の看板ともいえるメニュー「プレスカヴィッツァ」、つまりはブルガリアのキョフテ(ひき肉でできたハンバーグのようなもの)と似ていますが、まず、もっと大きい!! そして味付けもちょっと違う!! 大き目のパンも炭火で少し焼き目をつけて、ソースを塗ってからこの大きくて平べったい、つなぎの少ない肉団子(どういう表現? 実物の感じは写真でネ!)をはさんでくれます。 おっいしーっ!! 肉肉しいのにジューシー!! ちなみにこのセットで3レバ=210円で、とってもお手頃です。かぶりつくと炭火のこげが口の周りに黒くついちゃいますが、気にしないで夢中でかぶりついちゃうーっ!
そしてワタシが気になったのが、炭火のグリルの上でグツグツ煮立っている一人用のギュヴェチ・・・ 何だろう・・・ とよく見てみると、豆の煮物!! でも、一人用の陶器で煮立っているのをどうして食べるのかな? 器ごと持ち帰りできるの?と思っていたら、どうやらプラスティック製の容器に移し替えて売っているようです。グツグツ煮える様子を見ているととても試してみたいけど、熱いままプラスティックに入れるのは大丈夫なのかなあ・・・
お隣の国セルビアの料理、同じバルカンで似ているけど、なんだか違う、でもとても親しめるファストフード!! 炭火に肉汁がしたたるすさまじい煙とおいしそうなにおいがあたりに充満して、近所のお店の人たちも、「一日中この食欲そそる煙のにおいを嗅げってか?!」と悩ましげ・・・ ワタシもパザールに行く度に、そしてバスやトロレイで通るたびに気になっちゃいそうです!!
この、ブルガリア・マケドニア地方のこの時期のドライブの一番の目的・・・ それはメルニック・ワインの新酒が出来ていい感じの季節!! 11月はまだいかにも新しいけど、ボージョレ・ヌーボーの解禁日が過ぎ、12月にも入ればお店の人も地元民も今年全般のワインの出来について語れるようにまでなっているはず。
ところでヨーロッパのワインの有名処ではこの時期はかきいれどきのようです。ワインセラーのあるレストランが、「ウチのワインに合う料理」なるものを提供してして、好きな人は何日か泊りがけでいろいろなワイナリーを試すのだそうです。う~む、優雅ですねぇ~!!
日帰りのワタクシ、典型的な日本人の駆け足ワインツアー(?)なので残念ですが、また行っちゃいました!! 洞窟のワインセラー!! 夕方かなり遅くなって、暗くなる寸前にメルニックに着いたので、一見「あれ、やってる? まさか閉まっちゃった(二つの意味で。笑)」とちょっと心配したのですが、登りきってみてみると営業時間は「暗くなるまで」!! そして先客もあり、まあまあ商売は繁盛しているようね・・・
いつものおしゃべり大好きおにーさんはおらず・・・ 代わりに彼の奥さんが!! 「えーっと、今日は主人がちょっと出ちゃってましてね、封を切った樽は赤のメルニシュコのドライとセミドライ、メルニシュコとシラーのブケット(花束、つまりミックスのこと)、そして白はムスケット・・・ これをお出ししといて、と言って出掛けてしまって・・・ それ以外ちょっと私じゃ分からないんですよね~」
オークの樽のではなくケスティン(栗)の樽のワインを試してみたかったのですが、そういうわけで今回もかなわず・・・ でも、女性らしく「メゼ(おつまみ)はいかがですか?」などの心遣いも!! (おにーさんのいるときはワインのウンチクを語るのでいっぱいいっぱい!! 笑) セミドライを一本ボトルに詰めてもらってお持ち帰りしました。
メルニックの街でごはんを食べてから帰っても、高速道路がドゥプニッツァまで開通した今、ここからソフィアまでゆっくり帰っても3時間以下!! なので少しのんびりして帰ろうと一軒のメハナに入りました。
ここは年金世代のご夫婦がやっているのですが、日本のテレビ局が取材に来たことがあったり、日本人のツアー客がけっこう利用したりするんだそうで、ご夫婦とも日本びいきですが、ここのご主人の疑問は、「何で日本人はちょっと寄って15分で急いで帰ってしまうんだ?」・・・ 確かに15分は弾丸すぎですね~(笑)
このメハナ、壁に大きな木の扉があり、そこを開けると・・・ ここも洞窟のワインセラー!! さっきのワインセラーよりも大きな洞窟に大きな樽が!! それぞれの洞窟にそれぞれのにおいがあり、ワインの味もまたそれぞれのようです。全体として今年のメルニックワインの出来は上々といえそうです。この界隈にはワインセラーを持つ飲食店やホテルがまだあるので、他にもトライしてみたいです、次回こそは泊まりでネ!!
ちなみに・・・今年のウチのワインはどうなったか?といいますと・・・
購入したブドウの分量から、メルロー(赤)だけ、メルローとディミャットのハーフ(赤)、そしてディミャット(白)の3つを仕込みました。白ワインは赤ワインより発酵の期間が短くなるようですね。ディミャットは10日、ハーフは2週間発酵させましたが、長く置きすぎたのか、それとも発酵期間の気温が高すぎたのか、何だか酸っぱくなってしまいました・・・
でも今回初めて白を仕込んでみたのはいい挑戦だったかな? 白は本当はブドウの皮などを除去して発酵させるそうですが、ウチでは絞ったものをそのまま発酵させました。そのせいなのか、少し深い色のワインになりました。
来年はやっぱりブドウを混ぜないでシンプルに作るのに戻そうかな・・・ そして熟成方法も少し考えよう、と思う今年のワインの出来でした。