そのお風呂はソフィアからギリシャ方面に向かう国際道路沿いにあります。ソフィアのまん中から出ている5番のトラムの終点、クニャージェボからすこし戻った所。ホントに「ここがお風呂だよ」といわれなければまったく分からない建物です。
以前からここにお風呂があることは知っていました。以前にも書きましたが、「神経に効く水」ということでこの建物の横にある広場のチェシマ(水汲み場)で毎週水を汲んで飲んでいます。それに以前にソフィアでロングステイされたsatoさんの入浴体験記も読んでたし・・・ でも、なかなかこの扉を開けるには至らず・・・ ホントにここ、やってるのかな? ずいぶん日が短くなって、吹く風の中にさわやかさを感じたので、「夏が終わる前に行っておかなきゃ」ということで、ここはひとつ、行ってみることにしました。だって、このお風呂、水温が31度なんだもん。暑い時に涼みに行くのに最適のはず!と、リューリンからバスとトラムを乗り継いで行ってみました。
恐る恐るドアを開けて、窓口のおばさんに「やってます?」と尋ねると、「やってるわよ」 いつ見てもやってるのかやってないのか分からないもので・・・ 「3レバ50ね。」 あれ~?そんなに高かったっけ? もしかして外国人料金? と思いましたが、窓口横の表はちゃんと3レバ50に書き換えられていました。外国人料金ではないみたい。でも、高いなあ・・・ まあ、夏の暑い時期、汗もかかずに長風呂できるし、水は飲んでも神経に効くんだから浸かれば体に絶対にいいはず!リューマチとか神経痛に効果があるはず(効能に実際にそう書かれてました・・・)、と気を取り直して湯船に向かいました・・・ (お風呂の様子についてはsatoさんの入浴レポートで。)
それにしても窓口の横に気がかりな張り紙が。「燃料費のためのお金がないので10月にこの施設を閉鎖します。存続のために寄付をお願いします・・・」 え~! このお風呂、なくなっちゃうの?
「そうなのよ・・・ お金がなくてね~。前はソフィアには他にもいくつかお風呂があったんだけどね、オフチャ・クペルとか、ハリなんかはずいぶん昔に閉めて博物館にする、って言ってるけど全然進んでないし・・・ 今はこことパンチェレーボ(ソフィアの外環道からサモコフ方面に少し行った所)だけになっちゃって・・・ だれかスポンサーがついてくれないとねえ、存続は難しいわねえ。だからこうやって寄付を集めてるのよ・・・」 ウ~ム、そうなんだ・・・ 確かに駐車場はないし、バナ(家族風呂)もない、それに施設も古いのであまりきれいじゃない、という難点はあるけど、それを補って余りある泉質と立地条件の良さがあるのに・・・ 日本だったらわざわざ掘ってまで温泉施設を作るくらいなのに。こんないいところにスーパー銭湯作ったら大もうけだよ!! (ただ、ブルガリア人、お風呂あんまり好きじゃないみたいだけど・・・)
「じゃあ、宣伝するから写真、撮っていい?」と聞くと、「いいわよ、いいわよ! お風呂の中の写真も撮ってって」ということで、写真を撮らせてもらっちゃいました。(前は撮影NGだったらしい) おばさんも一緒にパチリ。 まあ、このブログにのせても、あんまり宣伝にはならないでしょうが・・・ ブルガリア在住や旅行に来る日本人で入浴キャンペーンでもする?!
いろんな所に物価上昇や原油高の影響が出てるんだね、これからこのお風呂、どうなるんだろう・・・ 次に来るときは果たしてやってかな??