ブルガリアは9月半ばを境に30度を越える猛暑日はなくなり、1~2日雨、その後涼しくなる、という天気をくりかえすようになりました。そう、もう秋・・・
「9月って大好き!だって、それ程寒くないし野菜もフルーツもたくさんあるし!!」とは友人テメヌシュカの言葉。70歳になったばかりの彼女から最近いただいたもの、それは、
「ウチのそばの通りにある木のクルシよ!」 クルシ(単数形ではクルシャ)とは洋梨のこと。日本で洋梨といえば「ラフランス」に代表されるような高級フルーツ!! でもブルガリアではその辺の木になり、熟すとボタボタ道に落ちてくる、全くありがたみのない食べ物なんです・・・ でも、そんなクルシも甘くって香り高くって、まさしく洋梨!! 何でこんなに低く見られがちなの?
ブルガリアではなあ~んにもしなくてもその辺にある木に桃、あんず、さくらんぼ、サワーチェリー、りんご、洋梨、そしてプラムの一種「ジャンキ」が甘い実をたわわにつけており、たいてい誰が取って食べても叱られることはなく、むしろ道路にぼたぼた落ちて迷惑な存在になっています。ブルガリア人の「ビンボーなのに先のことを考えないお気楽さ」は、こういう「何もしなくても食べ物はいつもある」気候のせいにあるのかも。と、テメヌシュカは大きな袋にその洋梨を拾い集めたものをドドーンとくれました。ハハハッ・・・どうしよう?!
ここでまたまた「クッキングパパ70巻」の登場!! ドイツ料理に挑戦です!! ドイツではやはり洋梨(独語:ビルネン)は一般的などこにでもあるものなのでしょうか? お菓子だけでなく、独風「甘カラ味」にもよく使われるようです。特に塩気の強いベーコン(独語シュペック)にあわせるレシピはハンブルグのお袋の味的な存在・・・
「クッキングパパ」のレシピはインゲン(独語:ボーネン)との煮物。市場で買いそびれたので頂き物の瓶詰めで。すでに茹でてあるのでより簡単に・・・ バターと小麦粉でルーを作り、それにベーコンを茹でてとったスープを注いで作ります。
同じくそのスープでじっくり味を煮含ませた洋梨と、インゲンとあわせて出来上がり!付け合せは茹でたジャガイモのバター和え。ルーでとろみのついたスープが具材によくからみ、おいしくてハフハフ!! ジャガイモともよく合います。洋梨は・・・ う~む・・・ スープに溶け出している洋梨の甘い香りと味はいいけど、スープに入った具としての「熱々バター風味の洋梨」は好みが分かれるところかも。頭の中がグルグル・・・ お菓子じゃないんだけど甘い・・・ でも、もっと研究してみよう!! 日本風甘カラ味大好きな私としては、ヨーロッパの甘カラ味をもっと作ってみたいゾ!!