電子レンジとオーブンのコンビネーション・レンジって結構便利だなあ・・・なんて日本にいるときは思っていました。お祝いでいただいたものを使っていたのですが、しばらくして気づきました。「あっ、わたし、オーブン使ったことないや・・・」 甘いケーキは好きなのですが、一切れも食べきれないわたしとしては自分でケーキを焼くなんてもってのほかです。「ケーキは買えばよい!!」と考えていたのです。 だいたいケーキ以外にオーブンの活用法を思いつかない・・・ でも、それじゃ、宝の持ち腐れですよね~。 オーブンレンジをもらってしばらくして、料理の本で「ミートローフ」のレシピを見つけたので試してみることに。(ハンバーグのでかい版みたいなもんだよなあ・・・なんて思いつつ) しかし、ひき肉に思ったよりも脂肪が多かったのか、焼いている途中に液状化した油が洪水状態になり、しかも思ったより小さな仕上がりになってしまいました。まあ、味はそこそこでしたが、あとの処理が大変!! しくしく(T0T)
でも、ブルガリアに来てから目からウロコ!でした。ブルガリア人にとってオーブン(ブルガリア語でフルナ)は欠かせない調理器具なのです。
なぜかというと、まず、日本で言う「煮物」というカテゴリーが少ないのです。ほとんどスープと一緒にしてオーブンで仕上げるものばかり。有名なジャガイモ料理「ムサカ」もそのうちの一つでしょう。
一口大に切ったジャガイモとたまねぎ、あればひき肉などを入れて、ハーブやスパイス、塩、コショウで味付けます。わたしは少しトマト味をつけるのが好きなので(正式かどうか分かりませんが、自己流で・・・)リューテニッツァという、トマトソースとピザソースの中間のようなソースを入れます。そして、水とサラダオイルを入れて、200℃で一時間あまり。その後、以前にも書きましたが、上にのせるのは、ホワイトソースではなく卵、小麦粉、カシュカバル(黄色い、とろけるチーズ)、そしてヨーグルト!! を、ぐりぐり混ぜたものをかけてもう一度オーブンへ。待つこと15分で出来上がりです。 スパイスと、このヨーグルトの酸味がなんともブルガリア!という気分にさせてくれます。
何よりも、オーブンは、料理をつっこんでしまえばほかのことができる、というのが優れた点ですよね。焼けるまでの間にレタスなどでチャッチャとサラダを作って、ラキア(ブルガリアの果実の蒸留酒)と一緒にいただいているうちにアツアツのムサカが出来上がります。
そのほかにも「ギョベチェ」(ふたのついた土鍋)を使うとお肉がほろほろと骨からはずれるほどやわらかく焼けますし、「カバルマ」も有名なブルガリア料理ですよね。最近ではクレンビルシュ(合成ソーセージ!?)を焼くにも、温め直しにもオーブンです。こんなに便利だなんて、ホント、知らなかった!! (って言うか、私ってアホ?)