ソフィアの庶民の街、相変わらずアカ抜けないリューリン地区。最近の流行は「中華レストラン」!! ここ数年で何店舗もできました。
新しいレストランができるたびに郵便受けの中にメニュー表が配られます。そこには
「10レバ以上のご注文で”ドスタフカ”(出前)サービス!!」 でも、出前を取るより食べに行ってその場で出来上がったばかりのものを食べた方が美味しい!! だから配られたメニューを何度も何度も熟読して(笑)、漢字に変換し、「こんな料理かなァ」とイメージトレーニング!!
ソフィアの中心部や最近は地方都市にも中華料理店は増えつつあります。が、どこも美味しいとは限らない!!! でも、ここリューリン地区の中華料理店、どの店もレベルが高いようで、友人たちに聞くと、「美味しいし、みんなで行くと安くあがる。10レバ分注文するとウチまで運んでくれるから楽だし。」とのこと。以前にも書いたけどブルガリアの中華料理店はだいたいボリュームは満点!! チャーハンは700gから1Kgで平均3~6レバ!! この分量だと大人3人でもけっこう満足。逆に10レバ分取ったら多すぎ!! 食べきるのに3日くらいかかりそう・・・
最近配られたメニューは地下鉄リューリン駅のすぐそば、スーパー「ビラ」や大きな家電量販店の近く、そしていつも行く銀行の裏にできた新しい中華レストラン。どれどれ・・・ といつものようにメニューを解読し始めると・・・
「ペルメニ・ナ・パラ」 パラは蒸し料理のこと。ペルメニ・・・? ロシア語でペリメニといえばラビオリのちょっと大きな餃子のようなヤツだよねえ・・・ ということは、エッ!? もしかして餃子!!!
ブルガリアでは以前に通っていた言語学校の近くのやっと見つけた中華料理屋さんで、一度だけ食べた餃子・・・ そのときはメニューがブルガリア語と中国語表記で、その頃はブルガリア語に明るくなかったので、中国語を見て注文したら、予想通りの「水餃子」が出てきたのでした。でも、また食べたいと思って同じレストランに行ったら、
「ゴトバチ(料理人)が変わったので今はありません」・・・ ええ~、おいしかったのに・・・ さらに、以前に配られたリューリン地区の別の中華料理店のメニューに、キリル文字で「チャオズ」的な表記があったので、オオッ!!! と思って尋ねてみると・・・ 「やってません。」・・・ 確かにメニューにそこだけは値段が書かれていない・・・
そしてこの新しい中華レストラン。5個で3レバ20!! この「5個一組」というのも何とも餃子っぽいぞ!! と思い、地下鉄に乗ったついでに夕飯をここで仕入れようとお店をたずねて見ることにしました。もし試しておいしかったら蒸してないヤツを売ってもらって、家で焼き餃子・・・ ムフフっ・・・ などと想像が広がります。
大通り沿い&地下鉄駅真ん前という立地のよさから、この周辺には新しくて見た目オシャレな住居棟がたくさん建っています。そんななかの1階に新しく開店したらしいこのレストラン。中国人の若い夫婦と出前スタッフのブルガリア人のおじさんで切り盛りしているよう。地下にキッチンがあるようでもしかしたらもっとスタッフ(料理人)がいるかも。
「ペルメニ、ありますか?」と聞くと、
「今日はナイよ」
ええ~っ!? 「じゃあ、いつあるの?」
「あしたはアルよ」
そっか、今日は終わっちゃったのか。じゃあ、開店一番に来たらあるかな? ということで、別の日に開店してすぐ行ってみると、お客さんはまだおらず、若女将がテーブルクロスにアイロンをかけていました。
「今日はペルメニ、ある?」
「アルよ!!」 やった~!! 今日こそは食べられる~!! と2パックお持ち帰りしてみました。
心の中で「餃子!! ギョーザっ♪」とウキウキしながらパックをあけると・・・
あれっ?! これって「餃子」じゃなくて「包子」・・・ 肉まんだ・・・ しかも手作り感いっぱいで、中の餡の肉汁がしみだしてて絶対これ美味しいやつだ!当初の予定とはかなり違うけど、からしと酢醤油で食べると・・・ う~~~む、おいしいーっ!! チャーシューっぽい甘辛味で、中国黒酢が欲しくなっちゃいます。
肉まんが「ペルメニ」って呼ばれる可能性って、あるのかな~? ひき肉の餡が入っている所は似てるけど、皮にパン生地、つまりイーストの入ったフカフカのものが使用されています。でも、おいしいから、時々利用しちゃおっ♪ それでもやっぱり、日本人が思い描く餃子は、もうソフィア市内には売っていないのかなあ。まっ、横着しないで作ればいいんですけどね(笑)