8月上旬、いったん落ち着いたゴレシュニッツィも中旬にまた戻ってきて、毎日40度近くまで気温の上がるカーッと暑いブルガリアの首都、ソフィア… 人々は夏休みのこの時期、お金もないはずなのに海や山へのヴァケーション、実家、親戚への訪問、はたまた自分のセロ(田舎)へ出掛けるので、ソフィアは渋滞もほとんどなくガラーン・・・。
そんなある日、時々このブログに登場する、むか~しむかしヤポンスキ・ホテル(現ホテル・ケンピンスキ)の日本食レストランで働いていたというエミリアが、
「あのさー、明日の夕食にね、新しく作ってみよーと思っているメニューがあるんだけど、ウチらだけで食べるのはつまんないから来ない?!」というお誘いが。
「初めて試すんでしょ? おいしいかどうか分かんないじゃん!?」と言うと、「明日うまくできたら電話するから」との事。昨年8月、マケドニア人のシュクリーと結婚したエミリア… もうすぐ初めての結婚記念日です。少し彼女のヘン具合がソフトになった(苦笑)のは人格者シュクリーのお手柄と私の中では思っているのですが・・・相変わらず変わり者のエミリア。何だその誘いは?
そのメニュー、「イマム何とか」という料理、トルコ料理だそうですが、名前を最後まで覚えられなかった… この料理、トルコ系の父親を持つシュクリーの所望だそう・・・ 彼にとっては「おふくろの味」、やっぱり奥さんに作ってほしくなるんでしょうね(笑)
基本的にはトマト、ピーマン、にんじん、玉ねぎ、にんにくなどの入ったナスの詰め物料理です。野菜だけのフィリングでも超オイシイのですが、お肉を入れてもいいそうです。今回エミリアは入れないことにしたらシュクリーが「ええ~…(悲)」と、ちょっとガッカリ(笑)・・・
後で家に帰って某「地球のOき方」のトルコ料理ところを見てみたら、ありました、ありました!! 正式名「イマム・バユルドゥ」、日本語に訳すと「お坊さんの気絶」という意味なんだそうです。ピシュマニエという小さな綿菓子のようなお菓子(訳すと「誘惑」)といい、この料理といい、シャレた、というかユニークな名前が多いですね。
これはおいしい!! ナスがとろけるぅ~!! 肉がなくても甘い野菜の旨味は身体にやさしい!! 材料の夏野菜はどれもすぐに手に入るし、わたしもやってみよう!! とレシピをネットで「お坊さんの気絶」と検索してみると、意外とたくさん出てきました。ナスの皮を全部むくか縞々かそれとも剥かないか、ナスの身をくりぬくか裂け目を入れるだけか、と、少しずつちがいがあるのでみんなのいいトコ取りをしながら、基本的にはエミリアのレシピで。ブルガリアの大きなナスは皮がエグいので私は全部むいちゃいました。作ってみて、たぶんコツは、カロリーなど気にせず、質のいいオリーブオイルをた~っぷり使うこと(笑)!
ホントは冷やして食べる、作り置きのきく料理ですが、ホカホカできたてからは甘い野菜の匂いがして、「気絶」どころか「壁を飛び越え」そう(笑。それは中華の別の料理だネw) 出来上がりにはマグダノス(イタリアンパセリ)を刻んでのせレモンを絞っていただきます!大きなナスで2つ作ったので一つは出来立て熱々をハフハフいいながらほおばりました。もう一つは冷蔵庫で冷やして寝かせたシミシミとろとろを。こっちはレモンをしっかり利かせたほうがおいしいかな?
日本でもアレンジがきくと思いますよ!! おいしいトマトはマストアイテム!だからたっぷり使いたい。でも、なければドライトマトやトマトペーストを利用すると手軽にコクのあるトマト味が出せるかも。安く出回っている夏野菜を使っておいしく作れると思いますよ!! 是非、お試しあれ!!