友人のビリー。最近まで高齢の自分のお母さんを介護し、看取った・・・ と思ったら自分が甲状腺のガンになって、手術+放射線治療を含む入院、自宅で療養・・・ と、今年タイヘンだった人です。 彼女のなくなったご主人のお母さん(ブルガリア語でスベカルバ、つまりお姑さん)はご健在でキュステンディルの大きな一軒家に一人で住んでいます。
「ここ2年くらい行けてなかったから、行ってこようかな~」と言うビリー。「車で行こうヨ!! 私も温泉に行くから」と、のっかってみました。もちろんビリーは、「車なら助かるワ。行こう行こう!」ということに。
ソフィア、ナデジュダ地区のビリーの家に迎えに行って、車に乗った瞬間からビリーはテンション高っ!! 2時間後キュステンディルに着くまでしゃべりまくりです。車を出してもらったのがうれしかったらしい・・・ 私も誰かと一緒のほうが楽しいモン!喜んでもらえてよかった。
温泉で有名なキュステンディル。庶民専用の公衆浴場から公共のリハビリセンターなどの保養施設、そして高級リゾートホテルまでピンキリです。先回はホテルのスパを利用しましたが、今回は庶民の湯。こちらの方がより日本の銭湯チックです。
と、運転中もお風呂のことしか考えてなかった私にビリーが
「ねえ、ちょっとお姑さんチに寄ってお茶してってよ」 オオッ!! ちょっと寄らせていただこう。市内に入り、マケドニア国境方向に向かって左側に、山の斜面にある一戸建てばかりの美しい住居区があります。雪道だったけどウチのシュコーダ・フェリシアちゃんはFFだし、スタッドレスタイヤでグングン登ります。と、
「ここヨ~!!」とビリー。日本人の目には3階建てに見える美しくて大きな家!「入って!!」 お姑さんのマリアは私たちを大歓迎してくれました。彼女の孫達(つまりはビリーの娘夫婦)がレモント(改装工事)してくれたそうで、もう超キレイ!! キッチンの窓からはキュステンディルの町が一望できます。家の裏には野菜や果物がたっぷり作れそうな庭があり、裏には高原の風景が広がります。ふと足元を見ると、あれっ、おなじみの柄のネコが、「寒いニャー。おウチにいれてくれニャ~」
世話好きのビリーは高齢のお姑さんの家に「遊びにきた」はずなのに、もう家事モード(笑)。ご主人は亡くなっているので、嫁のビリーに彼女を世話する義理はないのでしょうけど、こういう誰にもフレンドリーな性格ゆえにビリーは誰からも好かれ、おかげで「遊びに行かないといけない」ところがいーっぱい!!
ビリーとお姑さんにお礼を言って山を下り温泉へ!! お湯は保証付き!! もっ最高!あったまるう~。そしてひとっ風呂浴びたあとは町の中心街を歩いてみました。コレダ(クリスマス)や新年の準備も進んでいて、市役所のすぐ近くの広場には大きなツリーにデャド・コレダ(もしくはデャド・ムラス=サンタのこと。コレダってクリスマスで宗教的だから、共産体制下で「氷のおじいさん」って言う名前になっちゃったんでしょうか?)が何人も記念撮影用にツリーの下で待っていますが、雪の中でとっても寒そう・・・
キュステンディルの町はソフィアよりずいぶん小さいので雰囲気も落ち着いた感じですが、市中心部のレストラン、雰囲気もよくて、おいしくって、盛りもよくって、そして何よりソフィアより安くって!!
またビリーがキュステンディルに行くときは車を出そうかなー。とにかく冬は温泉!! 日本円に換算するととてつもなく安いです!雪の東欧もいいもんだ!!