おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

ウチのエレベーターもチップつき!?

2011-02-09 18:52:10 | ブログ

Elevator1 去年の12月半ば、外に出ようとエレベーターのボタンを押すと・・・ あれっ?また動かない・・・ 最近停電もよくあるし・・・ と思っていると、今回は1週間たっても動かない。どうして?!

と、ある晩、「ドモプラビーテル」のおばちゃんが、「みんな聞いて! 今晩7時からヴホッドに集まって!! ”サブラニエ”をするワ!!」とのこと。「ドモプラビーテル」・・・日本で言う自治会長さんみたいな感じの人です。共産体制下では監視役みたいな役目だったようですが、今は住居棟の同じヴホッドを共有する隣組のお世話役。8階建てのウチの住居棟のヴホッドには23軒のアパルタメント(アパート)があります。

「サブラニエ」とは集会のこと。つまり隣人みんなが集まって何か問題を話し合うということで、まぁ、最近ではほぼ確実にお金の話。その日はちょっと夕方から出かける予定だったので、おばちゃんに「今日、私いないんだけど、何のこと?エレベーターの修理のことだったら私は必要な費用は払うから」と言うと、おばちゃんはちょっとホッとした表情で、「助かるワ。実はエレベーターそのものだけじゃなくて、その上の屋根から雨漏りしてて・・・ そこを直さないとまた雨が降ったら止まってしまうんですって。みんなが費用を出し合えるか話し合う”サブラニエ”だから、払ってくれるんなら出なくてもいいワ。あとでお金は集めにくるから。」とのこと・・・。 屋根も直すんだ~、コリャ大掛かりだな~。それにこの経済危機のご時世、みんなが素直にお金を出すとは思えない・・・。

案の定、安くはありませんでした。エレベータと屋根の修理、それに足りない電気代を含め1軒あたり33レバの割り当てになりました。そして、おばちゃんは「もうこのエレベーターのためにお金を出したくない人が23軒中11軒あるからエレベーターに”チップ”をつけるからね。チップは1個5レバよ。」

Elevatorwithchipチップ・・・ トルコはイスタンブールの公共交通で使う「アクビル」に似たもので(例えが分かりにくくてすみません)、IC内蔵の小さなものです。 これを、エレベーター内の金属のポッチにかざすと、「ピピピピー」といい、エレベーターが動きます。動画でどうぞ!!


実はソフィア市内、どの古い共産時代からの団地もこのチップ式のエレベーターが急増!! だから友達の家に行っても結構大変!! わざわざ1階まで降りて来てもらわないとエレベーターに乗っても動かないのです!! 理由は・・・ ウチの隣人達と同じく、「エレベーターを利用はするのに費用を払わないから」。キチンと払う人にだけ利用する権利を与えるのがこのチップです。払わない主な理由は「払いたくないから」だって!!(怒) 払えないんじゃないんです。1ヶ月でタバコ一箱分よりも安い利用料を払えないわけがない!! そしてもう一つの理由は、ソフィア市内にもほとんど仕事がなく、長期にわたって外国に出稼ぎに出る人がたくさんいるので、エレベーターの利用料を集められないアパルタメントもかなり多くなって来ているのです。

まず33レバを集め終わるまでおばちゃんと隣人達のワーワー言い争う声が毎日響きました。でも、23軒中11軒はエレベーターを使わない、ってどういうことだ?ウチは5階だけど、ウチより上にもどうも払わない人がいるらしい・・・ 毎日階段を上下する足音もまだ続いているな~。

「おサイフ携帯」とか「スイカ」とか、非接触型の料金回収システムが日本では流行の今日この頃。このチップも「非接触型料金回収システム」だけど、理由が全く違うなあ~(苦笑)
 

コメント (3)
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