ルリボシカミキリ(瑠璃星天牛、瑠璃星髪切:Rosalia batesi )は、コウチュウ目(鞘翅目)カミキリムシ科ルリボシカミキリ属の昆虫ですが、国蝶がオオムラサキなら、国の甲虫はルリボシカミキリといわれるほど美しい甲虫です。属名のRosaliaとは美しい乙女を象徴する女性名。元はラテン語のrosa(薔薇)でしょう。イタリアはパレルモのカプチン会地下納骨堂に眠る「死後80年以上経過してもなお、“腐敗しない死少女(死蝋化)”」として有名なロザリア・ロンバルドを連想させます。この美しい瑠璃色は死ぬと赤褐色に変化してしまうので、標本では見る事ができません。 瑠璃星と書くように瑠璃色かと思うと、薄い青の部分は、瑠璃色というよりは天色(あまいろ)に近く、濃い色の部分は、瑠璃紺より更に濃い青みがかった黒(漆黒)ですね。瑠璃はラピスラズリで、そこからできる顔料はウルトラマリン・ブルーです。ルリは、青い色をした鳥や昆虫の名前に色々使われています。鳥では、オオルリ、ルリビタキなど。昆虫では、ルリタテハ、ルリシジミなど。植物では、ヤマルリソウ、ルリハコベなど。必ずしも瑠璃色ではないのですが、そう呼ぶ習わしのようです。
椎茸栽培のコナラのホダ木に一匹のルリボシカミキリが飛来しました。コブシ類、カエデ類、ブナ類、ナラ類、ヤナギ類などの倒木や伐採木などに集まるので、このホダ木はお気に入りなんでしょう。これはどうやらメスらしいのですが、この後一悶着起こします。
他にはいないかなと、向かいのホダ木を見ると、なんと二匹が交尾しているではありませんか。レンズを向けると、気がついたのか、交尾をしながら移動。ついにホダ木の底面へ。無防備なので安全な場所へ移動したのでしょう。
しばらく遠くから観察していると、ホダ木を登り、ホダ木の上面へ辿り着いたのですが、そこには先程のメスが待っていました。そのメスは、交尾している二匹にに近づきます。私の方がいい女よとでも言いたげに? 交尾していたメスは、彼は私のものよ!とでも言うように、そのメスを追い払いにかかりました。熾烈な三角関係の争いが勃発しました。オスを背中に乗せながら、執拗に噛み付くと、もう一匹のメスは最後は逃げて行きました。ルリボシカミキリの昼下がりのメロドラマでした。
追い払ったので、再び交尾を開始する二匹です。たくさん子供を生んでくれるといいのですが。そういえば昔、ゲーリー・クーパーとオードリー・ヘプバーンの『昼下がりの情事』という映画がありましたね。あの名ラストシーンは、新幹線ではできませんね。フランス人は三角関係の物語が好きなんですかね。ミア・ファローの『フォロー・ミー』もいい映画でした。そこまで連想が飛びますか?と思われるかもしれませんが、それが思考のワープで、企画やアイデア創造には欠かせない思考法なのです。そして、必ずアナログで描きとめます。デジタルではダメ。無限に広がる思考チャートを視覚的に描いていくのです。
実は、この二匹のすぐ近くの葉に、もう一匹の別のオスがいたのです。さっきのメスがこのオスと出会えればいいのですが。捕まえて引きあわせてと、ルリボシカミキリの仲人をするわけにもいかないので、幸運を祈るのみですが。
その後、樹液バーへ。随分と昆虫が増えました。ミヤマカミキリ、ミヤマクワガタ、カブトムシのメス(通称饅頭)、アオカナブンの団体、カナブン、ヒメスズメバチ、コガタスズメバチ、オオスズメバチ、キシタバ。そして、もちろんオオムラサキ。今年は樹液の出が悪いので、樹液バーの席の取り合いは熾烈を極めています。辺り構わず頭突きをくらわせて追いやるのはスズメバチ。しかし、アオカナブンの団体には敵いません。全く動じないのはカブトムシのご婦人。大きなお尻をこちらに向けて微動だにせずに吸汁しています。オオムラサキは、その長い口吻を活かして後ろから吸汁。その後ろから隙あらば交尾をと近づくオス。毎年のことなのですが、観察していると見飽きることのない『樹液バー物語』が繰り広げられています。
帰りに妻女山展望台へ。靄っています。中央が茶臼山。その奥の北アルプスはもちろん、虫倉山も見えません。眼下の畑では、夏野菜の収穫が真っ盛りなのですが、ニホンミツバチやハナアブがほとんど見られません。あちこちでネオニコチノイド系農薬や殺虫剤を使うためでしょう。一見、美しい農村風景ですが、実はかなり病んでいるのです。
必見!◆新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間:JEPA(pdf)ネオニコチノイド系農薬は、松枯れ病だけでなく、水田の除草剤やカメムシの除虫、空き地の除草剤や家庭用殺虫剤に使われていますが、元はベトナム戦争の化学兵器の枯葉剤と同様で(代表的なのがラウンドアップ)、脳の発達障害、多動性障害(ADHD)を引き起こす強力な神経毒の『農薬』ではなく、『農毒』です。
★妻女山山系の自然については、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。蝶の写真はこちらにたくさんあります。
★ネイチャーフォトのスライドショーは、【Youtube-saijouzan】をご覧ください。粘菌やオオムラサキ、ニホンカモシカのスライドショー、トレッキングのスライドショーがご覧頂けます。
椎茸栽培のコナラのホダ木に一匹のルリボシカミキリが飛来しました。コブシ類、カエデ類、ブナ類、ナラ類、ヤナギ類などの倒木や伐採木などに集まるので、このホダ木はお気に入りなんでしょう。これはどうやらメスらしいのですが、この後一悶着起こします。
他にはいないかなと、向かいのホダ木を見ると、なんと二匹が交尾しているではありませんか。レンズを向けると、気がついたのか、交尾をしながら移動。ついにホダ木の底面へ。無防備なので安全な場所へ移動したのでしょう。
しばらく遠くから観察していると、ホダ木を登り、ホダ木の上面へ辿り着いたのですが、そこには先程のメスが待っていました。そのメスは、交尾している二匹にに近づきます。私の方がいい女よとでも言いたげに? 交尾していたメスは、彼は私のものよ!とでも言うように、そのメスを追い払いにかかりました。熾烈な三角関係の争いが勃発しました。オスを背中に乗せながら、執拗に噛み付くと、もう一匹のメスは最後は逃げて行きました。ルリボシカミキリの昼下がりのメロドラマでした。
追い払ったので、再び交尾を開始する二匹です。たくさん子供を生んでくれるといいのですが。そういえば昔、ゲーリー・クーパーとオードリー・ヘプバーンの『昼下がりの情事』という映画がありましたね。あの名ラストシーンは、新幹線ではできませんね。フランス人は三角関係の物語が好きなんですかね。ミア・ファローの『フォロー・ミー』もいい映画でした。そこまで連想が飛びますか?と思われるかもしれませんが、それが思考のワープで、企画やアイデア創造には欠かせない思考法なのです。そして、必ずアナログで描きとめます。デジタルではダメ。無限に広がる思考チャートを視覚的に描いていくのです。
実は、この二匹のすぐ近くの葉に、もう一匹の別のオスがいたのです。さっきのメスがこのオスと出会えればいいのですが。捕まえて引きあわせてと、ルリボシカミキリの仲人をするわけにもいかないので、幸運を祈るのみですが。
その後、樹液バーへ。随分と昆虫が増えました。ミヤマカミキリ、ミヤマクワガタ、カブトムシのメス(通称饅頭)、アオカナブンの団体、カナブン、ヒメスズメバチ、コガタスズメバチ、オオスズメバチ、キシタバ。そして、もちろんオオムラサキ。今年は樹液の出が悪いので、樹液バーの席の取り合いは熾烈を極めています。辺り構わず頭突きをくらわせて追いやるのはスズメバチ。しかし、アオカナブンの団体には敵いません。全く動じないのはカブトムシのご婦人。大きなお尻をこちらに向けて微動だにせずに吸汁しています。オオムラサキは、その長い口吻を活かして後ろから吸汁。その後ろから隙あらば交尾をと近づくオス。毎年のことなのですが、観察していると見飽きることのない『樹液バー物語』が繰り広げられています。
帰りに妻女山展望台へ。靄っています。中央が茶臼山。その奥の北アルプスはもちろん、虫倉山も見えません。眼下の畑では、夏野菜の収穫が真っ盛りなのですが、ニホンミツバチやハナアブがほとんど見られません。あちこちでネオニコチノイド系農薬や殺虫剤を使うためでしょう。一見、美しい農村風景ですが、実はかなり病んでいるのです。
必見!◆新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間:JEPA(pdf)ネオニコチノイド系農薬は、松枯れ病だけでなく、水田の除草剤やカメムシの除虫、空き地の除草剤や家庭用殺虫剤に使われていますが、元はベトナム戦争の化学兵器の枯葉剤と同様で(代表的なのがラウンドアップ)、脳の発達障害、多動性障害(ADHD)を引き起こす強力な神経毒の『農薬』ではなく、『農毒』です。
★妻女山山系の自然については、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。蝶の写真はこちらにたくさんあります。
★ネイチャーフォトのスライドショーは、【Youtube-saijouzan】をご覧ください。粘菌やオオムラサキ、ニホンカモシカのスライドショー、トレッキングのスライドショーがご覧頂けます。