モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

台風15号通過で晴天の妻女山へ。久しぶりに山仕事に勤しみました。ホウズキの実。ガマズミの赤い実(妻女山里山通信)

2022-09-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
 台風12号、14号、15号と来るたびに気象病で、自律神経失調症でひっくり返っていました。三連休の最後はやっと晴天に。こんな晴れの日はいつ以来か思い出せないほどです。息子と待ち合わせて妻女山へ。

 妻女山展望台の後ろにある四阿からの景色。中央に茶臼山。北アルプスは見えませんが、やがて雲が消えるだろうと思いました。ただミンミンゼミは鳴いているし、うんざりするほど夏モードが残っています。

 戊辰戦争以降の戦没者を祀った妻女山松代招魂社。夏の暴風雨で瓦が落下、現在も危険なので参拝はできません。奉賛会も高齢化していますし、屋根も吹き替えが必要でしょう。しかし、宗教施設なので税金は使えないし、今後の保全は大変だと思います。クラウドファンディングとか知恵が必要です。

 息子は、10月2日に善光寺の表参道、中央通りで行われるワークショップの材料を作りに来ました。杉の丸太を薄く切って、子供達にコースターを作ってもらうのです。無料です。ヤスリで磨いて色を塗る。絵を描いてもいいですね。

 昆虫は少ないです。モンキチョウとヤマトシジミぐらい。アキアカネも少し見られました。

 ホウズキの実。子供の頃からある場所にはありました。赤く熟した実を食べた思い出。

 ガマズミの赤い実。ガマズミ酒を作るために採取しました。抗酸化作用がありルビー色の綺麗なお酒ができます。

 セスジハリバエ(ヤドリバエ科)。孵化した幼虫はチョウやガの幼虫に寄生します。

 作業が済んで長坂峠に登り、サワグルミの伐採をしてもらいました。横にオオムラサキの食樹の榎があり、その成長の妨げになるからです。サワグルミは、パイオニアプランツで、放っておくと樹高25mぐらいにもなります。それぐらい大きくなれば材として売れるのですが。今回は若木を4本ぐらい伐倒してもらいました。その間に、有害帰化植物は私が除去しました。

 次に林道脇のクヌギの若木の下枝を切ってもらいました。低い下枝があると、蔓草が巻き付いて藪になるからです。林道にもはみ出してきます。彼の作業があったので今回はこれで終了。ただし、まだ里山保全のために伐倒したい木が10本近くあります。また彼に来てもらうか、妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーを集めて、落葉期にやりたいと思います。有害帰化植物の除去も完全ではありません。里山保全というのは、手がかかります。里山や自然に対するリテラシー(読解力)や知識がないとできません。里山は何百年もの間、人が手を入れて保全されてきたもので、原生林とは全く異なるものです。そして大事なのは知識だけでなく観察です。経年変化や小さな異常を察知するために、通い観察することが最も重要なのです。

 クヌギのドングリ。葉は細く実が丸いのが特徴。コナラは葉の先が広く長細いドングリです。

 昼前に作業は終わり下山。四阿で昼食。稲荷寿司は自家製の柿酢と奄美大島のキビ糖。茶臼山で採ってきた自然薯のむかご入り。白出汁と本味醂の卵焼き。柿酢が入った煮ゴボウ。最後に花鰹を大量にまぶして。信州丸茄子の辛子漬け。これもキビ糖なのでコクがあります。添加物満載の加工食品や惣菜は、極力買わないようにしています。そういう食品も増えてきましたが、まだまだスーパーなどは意識が低いですね。消費者も。

 その四阿から見る北アルプス。雲が取れました。左に鹿島槍ヶ岳。右に五竜岳。

 その右に白馬三山。今が北アルプスでは最も残雪が少ない季節なのです。信州新町道の駅では、ハナイグチ(ジコ坊)、ウラベニホテイシメジが売られ始めた様ですが、標高の低い妻女山山系はまだです。その前にザラエノハラタケが出るのですが出ていません。地温が高いのです。発生はかなり遅れそうです。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、有料でお使いいただけます。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 台風前に茶臼山へ。アサギマ... | トップ | 2500キロ海を渡り旅する蝶、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アウトドア・ネイチャーフォト」カテゴリの最新記事