~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

あふるる造形力・手島右卿

2013-07-31 23:10:45 | 日記
今日は六本木の国立新美術館に、手島右卿(てしま・ゆうけい)の

書展に行ってきました。

実に見ごたえのある作品ばかりでした。

ここ何日か、私はブログに「悲しみ」について書いてきましたが

手島右卿の作品にあった「悲大」が心に留まりました。

「悲大」という言葉があるのか知りませんが、見ているだけで

深い悲しみを感じる作品でした。

「崩壊」という作品は、空襲で爆撃を受け崩壊していく様を書に

したいと思ったそうです。

手島氏は「光をはらんでいなければならないのです。

空間も文字も 光を吸い込んで 初めて生き生きとしてくるの

です」という言葉を遺していました。

60年以上前に書かれた作品が、実に瑞々しく新鮮な光を放って

心に響いてくるのです。

そうか光をはらんでなくてはいけないのか…

人間もまた…と思ってしまいました。

誰にでも平等に降り注ぐ光

その光をもっともっと感じなければ

その光でもっともっと心を温かくしなくては…

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悲しみが聞こえますか

2013-07-30 22:54:27 | 日記
一昨日のブログに、空海の「悲しいかな 悲しいかな…」と

書きましたが、六甲修道院の高木シスターの「人生の三分の一は

悲しみの中にいます」という言葉を目にして、私は驚きました。

そんなに多い訳がないと思いましたが、人生で遭遇する悲しみは

特別な出来ごとだけでなく。日常的に遭遇する喪失体験(仕事を

失くした、プライドを傷つけられた、高齢で今まで出来てることが

出来なくなっていく…)など、生きていくことは悲しみの連続だ

そうです。

そう思うと、喪失を体験してない人はいないことになります。

人生の三分の一が悲しみの中というのも、分かる気がします。

高木シスターは「悲しい時には悲しんでいい。

涙をこらえないでください。希望はそこから生まれます」と

言われています。

「悲しいかな 悲しいかな」と、思い切り悲しんでいいんですね。

希望は夢の中から生まれるのではなく、産道を通って生れて来る

赤子のように、悲しみや苦しみを通って初めて生まれて来る

ものなのかもしれません。

その悲しみを誰か聴いてくれる人がいると、心が素直になって

いくそうです。

空海の悲しみは、仏様が聴いて下さったのでしょうか…

初女先生は、「今は、話したい人はいるけれど、聴いてくれる

人がいないのよ」と言われています。

先生は高齢の為、耳がご不自由です。

悲しみ苦しみを抱えている方は、消え入るような声で話され

ます。

初女先生は、その声を心で聴いているのです。

今日も心を傾け一心に聴いている初女先生がいます…






















 



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空海の悲しみ

2013-07-28 21:24:32 | 日記
先日、空海の書を臨書している方がいたので、私も見せて頂きました。

空海の書は、本当にすごいです。

空海の書を見ていると、心が解き放たれていくような自由さを

感じます。

このような書を書く空海も、深い悲しみを抱えている方でした。

空海が、弟子の知泉を失った時の悲しみの言葉を知った時

私が息子を亡くした時の気持ちを、まるで空海が詠んでくれたような

気がしました。

    
    『哀しいかな 哀しいかな また哀しいかな

     悲しいかな 悲しいかな 重ねて悲しいかな

     哀しいことよ 哀しいことよ 哀しいといっても

     帰らないということはわかっているけれど

     やはり哀しい

     ああ悲しいことよ 悲しいことよ 悲しいといっても

     帰らないということはわかっていても

     どうしようもなく悲しい 』

                    (空海)

空海ほどの高僧は、輪廻転生も頭ではなく魂のところで

わかっていたと思います。

それでも大切な人を失った時の悲しみは、本当にそこはかとなく

悲しいものなのですね。

泣いても泣いても涙がつきなかったように、悲しみという字を

いくら重ねても、あの悲しみを表すことはできません。

遙かなる時を超えて、空海の悲しみが私の胸に響いてくるのです。



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「死」と「生」

2013-07-27 22:49:47 | 日記
何だか、大それた題を書いてしまいましたが、大切な人を亡くすと

漠然と「死」を考えられなくなるのです。

「死」の意味が解らなければ、前に進めない気がしたし…

自分では意識していなくても、心のどこかにいつも「死とは…」

という問いを抱えていたのかもしれません。

今日、姜さんの「心」を読んでいて、この問いの答えをまた一つ

頂いた気がしました。

姜さんの文章をかいつまんでみると、「死」とは「死」の中に

その人の人生の「記憶」があり、その人の「過去」がある

だから「死」によってその人が永遠になるということ、

そして、「死」は「生」を輝かせてくれるものだと、書いて

ありました。

「生」を輝かすものが「死」であるということは、今まで

考えてもみませんでした。

でも、確かにそうです。

スタッフのNさんは、息子さんを亡くされて数年は眉間に

しわを寄せ苦しそうな顔をしていましたが、

今は他者の為に、生き生きと働かれてます。

それは、息子さんの死が、Nさんの「生」を輝かせている

その姿であると思えるのです。

小さな森東京のYさんご夫婦も、息子さんの死によって

大きなお役目を与えられ、お二人でその道を歩まれています。

亡くなった人達は、生きている人達に「生きる」ことへの

エールを送ってくれているのかもしれません。

初女先生が「亡くなっていく人々は、大きなものを

おいていってくれるので、遺された者はいたずらに

悲しむのではなく、故人の遺したものを大切にし、

その人が生前望んだように生きていくのが、何よりもの

感謝と慰めになると思います」と言われていますが、そのことと

姜さんの文章が重なって聞こえます。

考えてみると、息子の「死」が私の「生」に光を当てている気が

します。

ということは、死んだ人は生きている人の中で、一緒に

生きていく、ということかもしれません。

私達は、一人で生きている人は一人もいないってことですね。

生きることへのエールをもらいながら、亡くなった人と

共に生きているのですね。
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ゆっくりいくよ

2013-07-26 22:33:54 | 日記
今年も初女先生の講演会をさせて頂くことになりました。

毎回、これが最後と思ってやってきましたが、気がつけば5回目に…

私の人生において、初女先生の講演会をさせて頂くなんて

こいう機会が与えられたことに、感謝一杯です。

有難い、有難いことです。

主婦で母という他、なにも持たない私が5回も先生の講演会を

させて頂くなんて…

今日、講演会のお知らせをUPしただけでも、ドキドキします。

でも、一人じゃない!心響く人達と共に歩く新たな一歩なんです。

いつも写真を提供して下さる、写真家のkさんが新しい写真を

撮りたいと言って下さっているので、その写真を待って

チラシを作ろうと思います。

3日にイスキアに行くので、初女先生とお会いして演題を

決めようと思います。

すべてがゆっくりのスタートとなりますが、焦らず

一つ一つやっていこうと思います。

丁寧に丁寧に、それが初女先生の生き方だから…

初女先生から頂いた「愛」をリレーしていくために

さぁ、出発だ!

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ありがとう・すみません

2013-07-25 21:47:48 | 日記
私の知っている方で、有難うと言う言葉が口から出て来ない人が

います。

知りあってもう3年以上は経つと思うのですが、その人の

「有難う」を聞いたのは、今まで一回だけです。あとは全て

「すみません」です。

「有難う」と「すいません」を同じように使っているかも

しれませんが、でも、「ありがとう」はもともと神様に向かって

使われる言葉で「ありがとうございます」と言う度に

無意識に神なる存在を確認しているのだそうです。

「ありがとう」を言い続けたら、「ありがたいこと」が次々

やってくるそうです。

反対に「すみません」を言い続けたら、「謝ることが」次々

くるそうです。

有難うは、宇宙最強の言霊だそうです。

障害を持って生れて来た子に、お母さんは「挨拶と有難う」が

言えたら、生きていけると教えたそうです。

有難うの言葉には宇宙のチカラが宿っているのでしょうか…

本当に、「ありがとう」に「有難う!」
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世の中捨てたもんじゃないかも…

2013-07-24 21:05:42 | 日記
選挙が終わり、改憲・原発の再稼働・PPTなど、遠慮なく声高に

言われるようになってきました。

海外からは日本の右翼化を懸念する声が上がっています。

政府の一番の売りで有る、経済成長だって私達は実感できないまま

物価だけが高くなっています。

この国は、何処へ行こうとしているのでしょう…

そんな思いの中で、ジブリの「熱風」(7月22日のブログに

載せた)を読んで、はっきり言ってくれる大人に出会った

ようで、目の前の霧が晴れていくような気持ちになりました。

そして、今日新聞を開くと「ジブリが改憲反対」の文字が

いきなり飛び込んできました。

宮崎駿監督が「憲法を変えるなんてもってのほか」と書いた

「熱風」が大きな反響を読んでるそうです。

それを読んだ時、初めて世の中捨てたもんじゃないと

思えました。

経済がよくなれば、すべて良し!なんて流れが起きている

ようで、そのことが不安で仕方なかったけれど、勇気を持って

行動してくれたジブリに心響いた人達がいるってことに

ここにきて世の中捨てたものじゃないと思えました。

白熱教室で「これからの正義の話をしよう」と語った

ハーバード大のマイケル・サンデル教授は、市場は人を

幸せにしない、市場は道具だ!と言っていました。

私達は、あの戦争での計りしれぬ犠牲も、ヒロシマ・ナガサキも

過ぎ去った過去のこととして置いていき、そして福島の

原発事故も経済成長の隅に追いやり、人々の記憶から

消えていて行くのをじっと待っているようです。

そんな中でのジブリの「改憲反対!」に大いに勇気を

もらいました。

ジブリの最新作が「風立ちぬ」だと聞いた時、なぜ今頃

「風立ちぬ」なのと思いましたが、今こそ「風立ちぬ」

だったんですね。

観に行かなければ…



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声なき声に…

2013-07-22 23:08:28 | 日記
今日の新聞に「自民圧勝」の下に、新聞社の政治部長が

「白紙委任ではない」と『投票率も半分程度とあっては

圧勝といっても根拠の危うさを指摘しないわけにはいかない。

「声なき声」に耳をすます謙虚さが求められる。

国民は政策を白紙委任したわけではないことを、首相は肝に

銘じるべきだ』と、書いていましたが、本当に声なき声に

耳を傾けてもらえるのでしょうか…

宮崎駿監督が意を決したように、憲法改定に異議を唱えた

文章「熱風」ここ

評判を呼んでいます。

戦争を知っている人の声に、今こそ耳を傾けなければと、

強く思いました。

これから私たちの国は、どこへ向かって進んでいくのでしょう…
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いろんな愛のカタチ

2013-07-20 19:25:47 | 日記
明日はスタッフ会議、皆と「愛のリレー」の話をしたいなと思って

いたところに、ぴったりの詩に出会いました。

その詩を書いた人は、34歳で脳梗塞を起こし、48時間後に

救出されたけれど、失語症と言語障害、聴覚障害、右手障害という

重い後遺症が残り、死んだ方がましだという深い絶望感の中で

残った左手で詩と絵で表現活動を始め、「ありがとう」の

チカラを伝えている人です。


         「いろんな愛のカタチ」

  たすけあい これは愛  ささえあい これも愛

  ゆずりあい いたわりあい いろんな愛のカタチがある


  みんな そういう生き方がしたかったんでしょう

  みんな ただ自分のためじゃなく

  みんな 本当に人のために生きたかったんでしょう

  愛って難しいものでなく、とてもシンプルで

  自分にもできることがあるよ。

  ほら、あなたが与えた小さな愛は、大きな愛に向かって

  やがてあなたまで戻ってくるでしょう


  たすけあい これは愛 ささえあい これも愛

  ゆるしあい なぐさめあい

  ふれあい  いつくしみあい いろんな愛のカタチがあるね


  いま そういう生き方がしたかったんでしょう

  いま 自分のためじゃなく

  いま 本当に人のために生きたかったんでしょう

  愛ってそんなに大きく考えなくていいよ

  自分にもできることがあるよ

  ほら、あなたが実践した愛は、大きな愛にむかって

  やがてこの星を染めるでしょう


  たすけあい ささえあい  ゆずりあい いたわりあい

  ほほえみあい わかちあい ゆるしあい なぐさめあい

  ふれあい  いつくしみあい

  みんなできる いろんな愛のカタチ
      
                     河村武明 
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おむすびのチカラ・おむすびの祈り

2013-07-19 21:09:15 | 日記
朝、仕事に行く前にFAXが送られて来ました。

この時間のFAXは初女先生のことが多いので、電話の前でじっと

目をこらしていると、するすると優しい初女先生の字が見えて

きました。

「心をあわせて着々と準備なさっていらっしゃる様子が浮かんで

まいります」のお言葉があり、私を朝から嬉しい気持ちにして

くれました。

講演会に向けて、準備はまだまだこれからで、先月みんなで

おむすびを作ったのです。

でも、おむすびは不思議なチカラを持っていて、一緒におむすびを

結ぶと、心が結ばれていくようなのです。

初めて参加する若いスタッフも、真剣におむすびを結んで

いました。

それだけで、初女先生の大切にしていることを少しでも

感じることができるような気がするのです。

初女先生のおむすびは、先生の生き方がそのまま結ばれて

いるようです。

去年の12月、私は先生に「おむすびを教えるなんてとても

出来ないから、みんなと一緒におむすびを作って私も上手に

なりたいと思いますが、いいですか?」と、お聞きし

先生に「直さん、おむすびはご飯の炊き方よ」と、

アドバイスも頂いたのに、おむすび講習会にも数えきれない

ほど出ているのに、やっぱり出来ないのです。

先生を知れば知るほど、そのおむすびを伝えることが

あまりに深く、容易なことではないと思えるのです。

でも、スタッフのみんなとおむすびを結ぶと

心が通い合い、このメンバーなら今年の宿泊の講演会も

きっと心響くものになるだろうと思えるのです。

そんな思いが、初女先生にはもう伝わっているのでしょうか

「心あわせて…」というお言葉に更なる力を頂きました。

初女先生、先生のおむすびのチカラは、

いや、おむすびの祈りは全く持って凄いです!





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