私は、どうも”自分が自分が”
と言う人が苦手なのですが
神様は、そういう人との
出会いをちゃんと用意して
下さっているようで…
どうしたらいいのかな~と
思っていたら初女さんの
言葉が目に飛び込んで
来ました。
いやだなあと思う相手でも
関係を断ち切ることは
しません。
人はなにかのきっかけで
大きく転換するものです。
心にとめて静かにときを
待っていれば
どんな人とも復活できます。
佐藤 初女
私は、どうも”自分が自分が”
と言う人が苦手なのですが
神様は、そういう人との
出会いをちゃんと用意して
下さっているようで…
どうしたらいいのかな~と
思っていたら初女さんの
言葉が目に飛び込んで
来ました。
いやだなあと思う相手でも
関係を断ち切ることは
しません。
人はなにかのきっかけで
大きく転換するものです。
心にとめて静かにときを
待っていれば
どんな人とも復活できます。
佐藤 初女
谷川俊太郎の子どもの死を
テーマにした絵本「ぼく」の
制作過程を映像にした番組の
再放送がありました。
観るのは、今回で二度目
ですが、何だろうこの番組は、
見る度に私に何かを
投げ掛けてくるのです。
ぼくはしんだじぶんでしんだ。
この言葉で始まる絵本…
自死する人がいると、周りの
人は何で死んだかわからないと
言います。
子どもの自殺の半数以上が
死んだ理由が分からないと
言います。
実際そうだろうと思いますし、
きっと本人もはっきりとは
分からないのだと思います。
谷川さんは、番組の中で
今は意味偏重の世の中だけど
意味より大事なのは存在してる
ということだと言ってました。
存在…
私は生きる意味は考えましたが
存在ということは、今まで
考えたことがあっただろうか…
不思議なことですが”存在”は
生死を超えたことのように
思えます。
初女さんは、生きている時より
亡くなってからの方が
実に確かに私の中に存在して
いるのです。
ダライ・ラマ法王は
「生まれることも死ぬことも
ない」と、書いていました。
この不思議な言葉を”存在”
という視点から見ると、少し
輪郭が見えて来る気がします。
生きる意味を探すのでなく、
存在しているということが
大事…
生死を超えて存在し続ける
それが”いのちの世界”
この言葉が、私の中に
静かに降りてきました。
今日、聞いた話ですが、
今から2000年位前のおむすびの
化石が見つかっているそうで、
形はボールのようにまん丸
なんだそうです。
これって、初女さんのおむすび
と同じじゃない!と思いました。
おむすびは、”御霊のまんま”
と、言われるそうです。
初女さんも、おむすびは
ソウルフードだと言われて
ました。
2000年前のおむすびと、
初女さんのおむすびが
私の中で重なりました。
日本人にとっておむすびは
やっぱり魂の食べ物なのですね
おむすびの祈りは、太古の昔
から私たちのDNAに刻まれて
いるものなのかもしれません。
おむすびって本当に凄いな~
私にとって、
祈りとは生活です。
生活の動作、ひとつひとつが
祈りです。
心を込めて食事をつくったり
ともに食卓を囲んだり
ごく平凡な日々の
営みの中にこそ
深い祈りがあるのです。
佐藤 初女
今日は、母の担当医との面談に
病院に行って来ました。
施設に入所している母が陽性に
になり、4月から入院して
いますが、コロナ禍の為に
面会は諦めていたのですが、
先生が病状を説明すると
いうことでと、母に合わせて
くれたのです。
母に会うのは、
去年の12月にアクリル板越しに
15分の面会をして以来でした。
「お母さん!」と呼びかけても
薄く目を開け天井を見るばかり
何の反応もないので、少し
ガッカリしていると、突然
母が歌を歌ったのです。
言葉がはっきりしないので
何の歌か分かりませんが、
確かに歌ったのです。
「お母さん、帰るね」と言うと
私には聞き取れなかったけれど
看護師さんが「ご苦労様って
言ってますよ」と教えてくれ
ました。
「ご苦労様」か…
母らしいなと、涙が溢れそうに
なりました。
小さく小さくなってベッドに
横たわっている母を見ていたら
あ~私はこの母から生まれて
来たんだと初めてそのことを
実感したのです。
母は色白になってべっぴんに
なっていました。
あの歌は、母から私と姉への
贈物のような気がします。
この人がいなかったら私は
この世に誕生してないんだ…
こんな気持ちで母と
向き合えたのは初めてです。
「お母さん私を生んでくれて
有難う」
次に会えた時は、真っ直ぐに
母にこの言葉を伝えよう…
『偶然はない、全て必然だ』
子供を亡くした時、この言葉が
物凄くきつく、必然である筈が
ないと、抗っていました。
でも、今はこの困難も必要が
あって私に来ているのかも
しれないと思えるのです。
でも私は、そんなに強く
なにので、そんな時に私を
支えてくれる言葉があります。
それは、初女さんの
この言葉です。
すんなり、するすると幸福に
なることはなくて
生きていれば、何度でも
繰り返し苦しみがやってきます
けれども苦しみは決して
苦しみだけに終わることなく
いつか喜びに変わります。
苦しみなくして刷新は
はかれません。
真の幸福は、苦しみの中に
あってこそ実感できるものです。
佐藤 初女
ごそごそ探し物をしていたら
2020年の谷川俊太郎さんの
平和と戦争についての
インタビュー記事がありました
谷川さんは、時が経つにつれ、
戦争はなくならないとの考えに
至った。若い頃は戦争はなくす
ことができるってどこかで
思っていた気がするんですけど
と、言ってました。
それは、戦争の原因というのは
突き詰めれば、人間の一種の
欲望みたいなものだろうと。
今の世の中は本当に複雑化
していて、戦争が錯綜した
原因で起こっていると思う…
と語り、再び戦争を起こさない
ために、戦争に協力した歴史を
反省すべきかの質問に
反省する必要はなくて、むしろ
逆に今の情況の中で、
どうやって戦争に反対する
ことができるのかというふうに
考えないと。
地道に毎日の生活をちゃんと
続けていくってことが平和だと
いうことだろうと思いますね。
基本的にそういう人間の普通の
生活を信じて、それを守ると
いうことしか戦争反対の道は
ないと言う気がするんですと、
語っていました。
そして、戦争が終わって平和に
なるんじゃない、平和な毎日に
戦争が侵入してくるんだと…
今回のロシアのウクライナ
侵攻で、戦争とはどういう
ものかを見せられている気が
します。
日本はいつの間にか戦争の
出来る国になろうとしているのでは…
そんな気配を感じます。
憲法9条を、絵に描いた餅に
してはなりません。
私たちの国が、どういう方向に
進もうとしているか、しっかり
見つめていないと!
そういう意味で
この夏の選挙は、とても大事な
選挙になると思います。
ある凄い方に言われた言葉
「心の思考が人生を創る」
ちょっと、ガーンと来てます。
心で思ったことが、
人生にまで影響するなんて…
ネガティブな思考をしてると
自分の人生も…
中村天風先生が、積極的に
生きなさいと、本に何度も
書いているのは、そのため
なんですね。
初女さんも積極的に生きた方
でしたよね。
お体が思うようにならなく
なった時、これからは新しい
森のイスキアにします!と
宣言されました。
どこまでも前向きで、凄いな~
と、思いました。
昨日と同じ今日はいやなんです
どんな小さいことでもいいので
毎日の暮らしの中から気づきと
発見を得て行動に移して
いきたいの。
ささやかな積み重ねが、
知らず知らずのうちに
成長につながっていくように
思います。
佐藤 初女
森のイスキアを河合隼雄先生が
訪れた時、ここは何かが違う
ここには信仰があると言われた
そうです。
初女さんは、講演会で
そのことを何度も話されて
いました。
河合先生から託されたことを
初女さんは生涯貫かれたんだな
と、今しみじみと思います。
そして、聴くことの深さを
感じます。
河合隼雄先生の遺言
河合隼雄先生が森のイスキアに
お泊りになったとき
「ここの空気はよそと違う
なんだろうな…
ああ、信仰かな。
ここは開かれているね」
と、おっしゃいました。
「自分のことを話したい人は
いっぱいいるけれど
聴く人がいない。
だから、聴く人になって
ください」
河合先生からの遺言です。
聴くことは受け容れること。
それは自分を開くことです。
佐藤 初女
初女さんは、晩年「ぬか床は
生物多様性なの」と
よく言われていました。
ランディさんと最後に
初女さんのご自宅を訪ねた時も
私たちに糠漬け教えると言って
凍てつく台所で、キュウリや
セロリを漬けてくれました。
別に特別なことをする訳では
ないのに、初女さんはなぜ
私たちに見せたのかなと、
思いました。
ぬか床と生物多様性のことを
ランディさん書いて!と
言っていた初女さん。
翌日、ランディさんが
「地球はぬか床なんだよ」と
教えてくれました。
あの時は、「ふーん、そうか」
ぐらいの受け留め方しか
出来なかった私ですが、
ロシアとウクライナの戦争が
起こり、受け留めかたが大きく
変わってきました。
私たちは、生物多様性の
地球というぬか床の中の
ひとり一人なんだと思うと
戦争なんて考えられません。
初女さんの言葉が、深く響いて
来るのです。
ぬか床って
”生物多様性”だと思うんです
米ぬか、塩、昆布、鷹の爪
きゅうり、人参、なす、大根
食パン、りんご、ヨーグルト…
それぞれがそれぞれのままに
おいしさを引き出しあう。
あるがままにいるだけで
互いに支えあってるの。
多様なものが
多様なまま響きあい
ともに生きる。
それがいのちの摂理です。
佐藤 初女
自民党の国会議員だった
野中広務さんが、国会議員の
中に戦争体験者がいるうちは
日本は戦争をしない!と言って
いたのを今でも覚えています。
逆に言えば、戦争体験者が
いなくなったら…
今はその時代に入ったと
言えます。
日本の防衛費は世界9位です。
ロシアによるウクライナ侵攻を
きっかけに、防衛費をGDP比2%
に増やす議論が行われて
いますが、そうなると日本は
世界第3位の規模になるのです
米国・中国・日本に…
信じられますか?
憲法改正も声高に言われて
います。
そんな中で生涯、戦争の実態を
語り続けた作家の
早乙女勝元さんが亡くなり
ました。
東京大空襲について知ったのは
早乙女さんの
『猫は生きている』でした。
『猫は生きている』は、
田島征三さんの絵と共に凄い
衝撃を受けた絵本で、忘れられない絵本です。
早乙女さんは「平和憲法は
無数の戦争犠牲者の上に
得られた唯一の宝」と言われ
何げない日々を壊した戦争の
記憶を埋もれさせまいと、
言葉を発信し続けました。
早乙女さんは「何事が
あろうとも黙らずに生きたいと
思う。平和は歩いてきては
くれない。」と語っていた
そうです。
戦争の悲惨さを平和な尊さを語る人が
、また一人いなくなりました。
戦争を知らない私たちに、
早乙女さんのバトンは、
手渡されたんですね。