山渓カラー名鑑「園芸植物」
山と渓谷社 1998年
山渓カラー名鑑のこのシリーズは、全部で5冊ほど持っているのですが、質量ともにとてもいい仕事だと思ってます。このブログを書くのを、すごく助けてくれてます。
植物図鑑はたくさんあるのですが、写真の中の花が、いい顔で写っているのはあまりありません。カメラマンが、まるでわかっていなくて、花がいやがっている写真を、すごくきどった感じできれいに並べてある、という図鑑も多いのです。そういうのを見ると、げんなりするのですが、この図鑑は、花がみんな、助けてくれている。
つまりは、この本を作っている人たちが、まじめできちんとした仕事をしている人たちなので、花がちゃんとした顔で写ってくれているんです。だから、安心してみられる。
この本を開いて、花の顔を見ているうちに、ふっとインスピレーションが入ってきて、花が何を教えてくれているのかが、わかってきたりするのです。ですからこれは、とてもよい図鑑です。
もちろん、ときどき未熟さを感じるとこもあるのだけど、そこがまたまじめないい感じです。こういうのが好き。
何度もめくっているうちに、ばらばらになってしまったので、ネットで製本の仕方を勉強して、ハードカバーに作り直してみました。この本の最大の欠点は、ソフトカバーだってことですね。値段をおさえるためだとは思うのだけど、これではすぐにばらばらになっちゃう。新しいのを買おうかとも思ったのだけど、せっかく製本の勉強をしたのだし。
これはもう、ほとんどばらばらになっていたので、ふとい木綿の糸で全部綴じなおしてつくりました。あと、「日本の野鳥」「日本の樹木」もハードカバーに作り直して、わたしの本棚に並べてあります。こうすると、とても大事なものになって、ずっとわたしのそばにいてくれる感じがして、いいですね。
素人の仕事で、ところどころ歪んでたりするのもまた、いいでしょ♪
すきなものは、大切にしないとね。大切にしたら、ずっとそばにいて、ずっと助けてくれる。どんな新しい図鑑より、おもしろいものをわたしのとこに運んできてくれますよ。
長いこといっしょにいてくれた本には、見えない文字がたくさん書いてあるんです。読む者が深くかかわると、本もおもしろいものになってくる。
ずっといっしょにいましょう。