世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

あなにやし

2008-09-22 14:16:22 | 歌集・恋のゆくへ





   あなにやしえをとこのことつくしきてみはしらをまふうつせみのてふ






   あひたしといひてきたりしうめのねにさるのびわもつほふしをえたり






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おさかな

2008-09-22 08:33:40 | こものの部屋

今日のは、おさかなです。かわいくできました。

うろこ模様の表現で、最初は半角で三角模様にしようと思ったのですが、碁盤模様のほうがおもしろいかもと思ってやってみましたら、ピエロのようにかわいい魚になりました。

横方向に編んで、玉編みでひれのとこの飾りもつけてみました。なかなかに豪華なお魚になりましたよ。小さなことを大切に考えて、やってみるのもいいですね。

おさかなは、夢判断などでは、豊穣の象徴だとか言われてるんですが、この図を見ていると、昔見た夢のことなどを思い出します。その夢は、こういうのでした。

わたしの庭に、小さいけれどきれいな蓮の池があって、不思議に光っているのです。池をのぞいてみると、水面を覆っている蓮の葉の下で、きれいな魚がたくさん泳いでいるのです。真珠のようにきれいな魚が、それはそれはいっぱい、泳いでいるんです。

きれいだなあと、わたしがのぞいていると、どこかから変なおじさんがきて、わたしの庭の池で釣りをしはじめたのです。やがておじさんは一匹の魚を釣り上げたのですが、その魚は、真珠色の魚ではなくて、ちいさくてゆがんだ、めくらの魚だったのです。それでおじさんは、ちっと舌打ちして、ばかみたいだというふうに、行ってしまったのです。

後に残ったわたしは、こんなにきれいな魚がいっぱいいるのになと、残念でならなかったのです。

そういう夢でした。

そのころは、同人誌を出したり、絵を描いたり、小説を書いたり、いろいろと試行錯誤をしていた時代でした。夢がたくさんあって、いろんなことをしたいと、いろんなことをがんばっていたころだったのです。でも、どれひとつとして成功しなくて、何をやっても、馬鹿じゃないの?という顔で、相手にされなかったりして。本当に苦しかったころでした。

わたしは、いろんなことができるのにな。でもみんな、そんなのは馬鹿だっていう。わたしの池の魚には、もっとすてきな魚がいっぱいいるのに、小さいめくらの魚しか、見てくれない。

そういう思いが、夢に出てきたのかもしれないですね。

あの頃みていた夢は、どれ一つとして、まともにかなってはいないのですけど。それはそれでいいかと、今は思っています。死ぬほど頑張ってきた山や谷を越えて、何にもならなかったってことも確かにあるのだけど、それほど不幸じゃない。なぜならば、わたしは、ほんとうに、がんばってきたから。そしてその自分を、とてもいいと思っているから。

あの池は今もわたしの中にあって、不思議に光っていますよ。魚がいっぱいいる。

おさかなのもようには、「夢」という意味を込めたいですね。豊かな夢。人間がいっぱいもっている。

どんな夢があります? たとえば、折り紙の作家になりたいとか、編みものでいいものをつくりたいとか、コーヒーの職人になりたいとか。そういうのあります?

昔なら、馬鹿じゃないかって、紙屑のようにつぶしていた小さな思い。大切にしてみましょう。

折り紙がおりたい? いいね、すてきだね。おもしろいねえ。いいことにしていこう。

そうすると、ほんとうに、おもしろいことができますよ。

人間はすてきだな。

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