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★
詩書きの練習⑭「詩の鑑賞」。今日は詩を鑑賞してみましょう。瑠璃の好きな詩を三つここに引用してみる。実に有名な詩です。知っている人も多いと思うけど、ここで改めて読んで、深く味わってみよう。
初恋 島崎藤村
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれない)の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃(さかづき)を
君が情けに酌みしかな
林檎畑の樹(こ)の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
★
切ないね。かわいくて愛おしくて美しくて、すきです。瑠璃だいぶ影響受けている。次は金子みすずから
★
犬 金子みすず
うちのダリアのさいた日に、
酒屋のクロは死にました。
おもてであそぶわたしらを、
いつでもおこるおばさんが、
おろおろないておりました。
その日、学校(がっこ)でそのことを、
おもしろそうに、話してて、
ふっとさみしくなりました。
★
この詩のすばらしいのは、一行目。
「うちのダリアのさいた日に」
これは誰にでも書ける詩ではないとこれでわかる。
詩人は、だれにも気づけないことに気付く。
一行目があることで、読んだ人が忘れられない詩になった。
★
星めぐりの歌 宮澤賢治
あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。
オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。
大ぐまのあしを きたに
五つのばした ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。
★
賢治はただただ美しいね。この詩に意味があると何かを探すことは必要ない。
歌そのものが魔法になっている。
それわかる人天才です。瑠璃それわかるので、天才です。はは。
いろいろと詩を読んで鑑賞してみましょう。青空文庫なんか瑠璃もよく利用する。
★
どこへゆく 詩島瑠璃
もくれんの 白い春の
はかなく はらはらとすぎてゆく
風の中を ひとりいて
時の手触りを抱きしめながら
どこへゆく
閉じた目の中をさまよう
わたしの小さな白い小鳥よ
白いすみれの 白い春の
確かに 淋しさを耐えながら
宵の星の落とすかすかな火種を拾い
水晶のように悲しみを燃やす
どこへゆく
閉じた目の中でささやく
わたしの見知らぬ赤い花よ
★
今即興で書いた。瑠璃天才だね。
詩書きの練習⑭「詩の鑑賞」。今日は詩を鑑賞してみましょう。瑠璃の好きな詩を三つここに引用してみる。実に有名な詩です。知っている人も多いと思うけど、ここで改めて読んで、深く味わってみよう。
初恋 島崎藤村
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれない)の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃(さかづき)を
君が情けに酌みしかな
林檎畑の樹(こ)の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
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切ないね。かわいくて愛おしくて美しくて、すきです。瑠璃だいぶ影響受けている。次は金子みすずから
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犬 金子みすず
うちのダリアのさいた日に、
酒屋のクロは死にました。
おもてであそぶわたしらを、
いつでもおこるおばさんが、
おろおろないておりました。
その日、学校(がっこ)でそのことを、
おもしろそうに、話してて、
ふっとさみしくなりました。
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この詩のすばらしいのは、一行目。
「うちのダリアのさいた日に」
これは誰にでも書ける詩ではないとこれでわかる。
詩人は、だれにも気づけないことに気付く。
一行目があることで、読んだ人が忘れられない詩になった。
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星めぐりの歌 宮澤賢治
あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。
オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。
大ぐまのあしを きたに
五つのばした ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。
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賢治はただただ美しいね。この詩に意味があると何かを探すことは必要ない。
歌そのものが魔法になっている。
それわかる人天才です。瑠璃それわかるので、天才です。はは。
いろいろと詩を読んで鑑賞してみましょう。青空文庫なんか瑠璃もよく利用する。
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どこへゆく 詩島瑠璃
もくれんの 白い春の
はかなく はらはらとすぎてゆく
風の中を ひとりいて
時の手触りを抱きしめながら
どこへゆく
閉じた目の中をさまよう
わたしの小さな白い小鳥よ
白いすみれの 白い春の
確かに 淋しさを耐えながら
宵の星の落とすかすかな火種を拾い
水晶のように悲しみを燃やす
どこへゆく
閉じた目の中でささやく
わたしの見知らぬ赤い花よ
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今即興で書いた。瑠璃天才だね。