冒頭は、「梅花の君」です。「ばいかのきみ」と読んでください。
これは彼女が、王様の魂が姿を変えた鶴が飛び去って行くのを、静かに見送っているところです。
「梅花の君」は、王様に恋をしています。真実の、清らかな恋をしています。激しい思いを胸に秘めつつも、いつも王様の傍らに静かによりそい、王様のため、皆のために、清らかな仕事をしています。天女たちを導く、知恵高く頼りになる美しい姉の君です。
こちらは、「醜女の君」。もちろん、「しこめのきみ」と読めますよね。
彼女には、実は実在のモデルがいます。その人は学生時代の友達で、頭もよく、よく気のきく賢い女性で、心もやさしいのに、美しくないというだけで、男の人にも女の人にも、軽んじられていました。誰も、彼女の力や仕事を、正当に評価しようとはしませんでした。女の人の苦しみのひとつですね。女性は、美しくても、美しくなくても、よく人に馬鹿にされます。
この醜女の君は、美しくはありませんが、瞳がかわいらしく、心の優しさが前面に出ていて、なんだかとても愛らしくなりました。彼女も、いつも、人の役に立ちたくて、額に汗しながら、自分のできる仕事を一生懸命にやっています。清らかな心で。
王様はだから、「美しい」ていうのに、彼女ったら、絶対に信じないんですよ。
これが、王様。王様と言ったら、恰幅のいい中年のいかにも立派な紳士という感じを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実は私も最初は、そんなイメージを思い描いていました。
ですがある日、面長の美しい天使の顔を描いて、髪をオールバックにしてみたら、直感的に、「あ、これ、王様だ!」と思って、頭に簡単に髷など描いてみました。そうしたら、何とも美しい青年の姿をした、清らかな瞳の王様になりました。黄色の着物は、王様の印です。
こんな人が王様だったら、わたし、自分の家に肖像画を飾っちゃいそうだな。
この王様と、梅花の君が見つめあう情景を思い浮かべると、なんだかとても美しいですね。
最後は、「菜花の君」。「さいかのきみ」ですが、「なばなのきみ」でもかまいません。そっちのほうがかわいいかな。どっちでも好きなほうで読んでください。彼女は天女の中ではもっとも若いので、髷も小さく、顔も幼げにしてみました。
天の国の人たちの髪形や衣装は、和風というか東洋風というか、そんな感じですが、どれも資料など参考したことはなく、適当に描きました。それなりに、雰囲気があればいいかと。
そこらへんはまあ、天衣無縫ということで。
これは彼女が、王様の魂が姿を変えた鶴が飛び去って行くのを、静かに見送っているところです。
「梅花の君」は、王様に恋をしています。真実の、清らかな恋をしています。激しい思いを胸に秘めつつも、いつも王様の傍らに静かによりそい、王様のため、皆のために、清らかな仕事をしています。天女たちを導く、知恵高く頼りになる美しい姉の君です。
こちらは、「醜女の君」。もちろん、「しこめのきみ」と読めますよね。
彼女には、実は実在のモデルがいます。その人は学生時代の友達で、頭もよく、よく気のきく賢い女性で、心もやさしいのに、美しくないというだけで、男の人にも女の人にも、軽んじられていました。誰も、彼女の力や仕事を、正当に評価しようとはしませんでした。女の人の苦しみのひとつですね。女性は、美しくても、美しくなくても、よく人に馬鹿にされます。
この醜女の君は、美しくはありませんが、瞳がかわいらしく、心の優しさが前面に出ていて、なんだかとても愛らしくなりました。彼女も、いつも、人の役に立ちたくて、額に汗しながら、自分のできる仕事を一生懸命にやっています。清らかな心で。
王様はだから、「美しい」ていうのに、彼女ったら、絶対に信じないんですよ。
これが、王様。王様と言ったら、恰幅のいい中年のいかにも立派な紳士という感じを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実は私も最初は、そんなイメージを思い描いていました。
ですがある日、面長の美しい天使の顔を描いて、髪をオールバックにしてみたら、直感的に、「あ、これ、王様だ!」と思って、頭に簡単に髷など描いてみました。そうしたら、何とも美しい青年の姿をした、清らかな瞳の王様になりました。黄色の着物は、王様の印です。
こんな人が王様だったら、わたし、自分の家に肖像画を飾っちゃいそうだな。
この王様と、梅花の君が見つめあう情景を思い浮かべると、なんだかとても美しいですね。
最後は、「菜花の君」。「さいかのきみ」ですが、「なばなのきみ」でもかまいません。そっちのほうがかわいいかな。どっちでも好きなほうで読んでください。彼女は天女の中ではもっとも若いので、髷も小さく、顔も幼げにしてみました。
天の国の人たちの髪形や衣装は、和風というか東洋風というか、そんな感じですが、どれも資料など参考したことはなく、適当に描きました。それなりに、雰囲気があればいいかと。
そこらへんはまあ、天衣無縫ということで。