ドメニコ・フェッティ
ペリシテ人とイスラエル人が敵対していた時、ペリシテ側の巨人ゴリアテが、一騎打ちをしようと提案してきた。しかしイスラエル側にはこれに応えられるものがいなかった。そのとき少年ダヴィデが現れ、投石器で石をゴリアテの額に命中させて倒し、ゴリアテの剣を抜いてその首を落とした。
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小さなものが大きなものを倒す神話というのはおもしろいものだ。まだ弱さをかこちがちな小さい人間たちは、わくわくしながらそんな話を聞きます。ダヴィデがゴリアテを倒したことは史実ですが、これが何千年もの間伝わっていくほど、それは印象的な出来事だったのです。実際、小さいものが大きいものに勝てることなどめったにない。それをダヴィデはやった。皆に目をつけられるのは当然のことでした。彼はこののち急速に人々の人気を集め、イスラエルの王になってゆくのです。