苦しいほど美しい女がいたら
男は愛してしまうのが苦しいから
みんなで馬鹿にして 意地悪をするのよ
美しくったって 男は女に
いいことなんか 何もしてくれないの
幸せになれる女は ほとんどいないわ
よっぽど良い男がいない限りね
きれいな女がいたら
男は女に見えないところで
馬鹿なことをやって
女を馬鹿なものにして
地獄に落として
みんなで遊べるおもちゃにするの
本当よ
そうやって女は
恐ろしいほど 辛いことをやらされて
いらなくなったら 捨てられて
最後には何にもなくなって 死んでしまうの
そんなことでもしないと
女に相手にされない男が
そういうことをやるのよ
大勢でね 一人の女をいじめるの
信じられないかもしれないけれど
男は何千年と 同じ手を使って
女をいじめてるのよ
それも美人ばかりね
自分の力で 何とか立派なことをして
美しい女と一緒になりたいなんて
そんな男は ほとんどどころか
皆無よ
男はみんな
裏でいろんなことを巧みに操作して
自分をカッコ良く見せて
みんなで女を騙して 自分の相手をさせるの
やってることは それだけよ
(ジュディス・エリル詩集「ミネルヴァの嘲笑」より)