普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

何故米軍が日本に駐留しているのか

2007-07-14 12:09:56 | 国際社会

<<米軍の日本駐留>>
このブログを見て頂いている皆さん、何故米国が占領依頼に日本に駐留しているのかお考えになったことがおありでしょうか。

このことについて米軍が沖縄に集中し過ぎていることについての論議はあっても、国内で米軍の駐留自体については問題になったことは殆どない。
この件について書こうと思ってブログを探してみたら、 「日本の評判」
と言うブログに中国の識者のコメントの写しが記載されていた。
(なお「日本の評判」は私のブログ同様余り目立たないようですが、私のブログと違って大変示唆に富んだプログのようなので一読をお勧めします。)

軍事安全保障問題。
アメリカは日本軍国主義の復活を恐れ、また中国に対抗するために、長期にわたって日本に軍を駐留させています。これは日本にとって一種の軍事的抑制です。


これはもっと正確に言えば、米国にとっては日本軍国主義の復活の防止と、冷戦時中国とソ連に対抗する ための駐留だった。

これに対して、中国にとっては米軍の駐留は面白くない事だったかも知れないが、米中関係が余りよくなかった時代から、今までこの駐留に対する抗議など今まで一度も聞いた事が無かった。

中国も米軍の存在に伴う勢力の拡大の懸念の方より日本軍国主義の復活の方が怖かったのだろう。

詰まり米国は言うまでもなく、中国、韓国やロシヤは米軍の駐留は日米同盟の為だけでなく、日本をコントロールする為にもあると見ていたのだろうし、日本政府も多くの国民も当然このことは占領直後からこのことに気付いている筈だ。

<<米軍の駐留と軍事保護国>>
然し、この様な微妙な問題については、誰も言わないが独立国、平和国家を自認する日本としてはこれはあるべき姿ではないし、このまま放って良いわけはない。

ごく一部の意識的に日本軍国主義の復活を取り上げるグループの人達を除けば、誰もが平和憲法を持つ日本が軍国主義化すると考えている人は居ないはずだ。

問題は如何にして近隣諸国に日本の向かおうとしている道を理解して貰う かだ。

その問題とその解決策の象徴が靖国問題だ。
日本独自の宗教観を彼らに判って貰える努力が必要だし、それが駄目なら特別の英霊の顕彰施設を作るくらいの政治的判断も必要になるかも知れない。

それともう一つ国で議論されないのは、日本が米国の軍事保護国でありその象徴が沖縄を始めとする国内に点在する米軍基地であることだ。

この事が国内て゛問題にならないのは、経済では世界のトップ・スリーに入る大国が駐留米軍から首根っこを抑えられていること と同じように、日本が米国の軍事保護国などおおっぴらに言えないからだ。
この日本の足元を見てあからさまに言うのは北朝鮮だけだ。

<<米軍基地や軍事保護国の代償>>
今回のイラク問題でもあきらかなように、沖縄の基地は米軍の出兵の基地ともなっている。
その米軍の駐留や日米同盟で、日本にとっは可なりのメリットがあったのは勿論だが、その一方日本は米軍の駐留経費、おもいやり予算、高価な米軍兵器の購入、日本独自の航空機開発の制限など金銭や経済的な余分の支出の他にも、私が
軍事保護国日本の功罪
で書いた様に、僅かな利点の比べて多くの代償を払ってきた。
1.米国がその外地で戦闘を起こした時、日本は憲法、法律の解釈を変えてでも、自衛隊を派遣してきた。
ブッシュさんも認めている米国のイラク出兵が誤った情報に基づいたことに、日本も乗ってしまった。
2.然も日本を保護している米国が世界一の横紙破りで、また戦争好きの国だ。
そのような国に協力する度に、一部の中東諸国から信用を無くし利権を失ってきた。
3.日本独自の外交をやるのに、干渉させられる。
折角小泉さんが、日朝平壌宣言まで漕ぎつけたのに、米国の干渉で中途半端になった。

(広辞苑によれば保護国は「条約に基づき、他国の主権によって保護を受ける国で、内政および特に外交によって干渉・制限を受ける」とある。)
4.米国の年次改革要望書による米国の国内政治への干渉。(保護国の定義参照)
5.国を守ることなど他人事と考える人ができる。
6.何をするにも米国の顔色をうかがわねばならない。
そうでないと、何時ひっくり返されるか判らない。
7.保護して貰っている米国にかぶれてきた。
(1)金儲け至上主義→企業のモラル低下、格差社会発生の兆候、自殺の増加
(2)日本古来の美徳を忘れた教育→義務を忘れて権利ばかり主張する人の発生、自由、個性ばかり重視して規範意識を忘れた生徒と成人、いじめ自殺、学級崩壊、異常な残虐事件の増加


米国かぶれについては、米国ばかりが悪いと言うより、日本人自身が日本と、米国の良いところも取り入れる事を忘れたことなど、反省すべきことの方が多いと思う。

一方どなたかのブログで書いていたが、米国はあらゆる手段を通じて、
(1)米国の言う事は何でも良い。
(2)日本の今までのことや価値観など全て悪い。
などと言うことを日本人の頭脳にしみこませてきた。
然し、これも非占領国、保護国の宿命と片づけて良いのだろうか。

<<今後の進み方>>
この米軍駐留、軍事保護国の現実の問題は、日米同盟や近隣諸国の外交政策、日本への警戒心がからむ非常に微妙な問題だし、それに対して、日本の将来は同あるべきか、その生存や安全の確保はどうするかいう非常に複雑かつ難しい問題だ。

日本は当面の拉致問題や年金問題など大きな解決すべき事柄を持っているが、このような日本の将来の問題についても慎重な研究や議論を進めて貰いたいものだ。

出来れば私が何度も提案するように、安倍さん得意の諮問委員会で集団的自衛権についてのように近視的な思いつきの提案をして貰うより、長期的に視野に立ってじっくり研究する研究するシンクタンクの設立の必要があると思うのだが。

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