普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

民主党へ(1)勝因の分析

2007-07-31 09:48:38 | 民主党

念願の参議院第一党になられておめでとうございます。
しかし民主党としてはこれからがむしろ正念場だと思いますので、次の私の意見についてご参照願います。

<<民主党大勝の理由>>
<前回と今回の選挙の比較>
前回の小泉さんの郵政選挙のとき、彼の郵政改革反対の党員の追放、刺客派遣という奇抜な作戦に載せられて、マスコミが選挙中と言うのに、自民党ばかりに偏った選挙の報道をしてしまった。

私はこれに気がついて、地もとの民主の候補者に、それまでの政策羅列の選挙作戦から小泉の独裁反対のキャンペーンに切り換えねば負けるぞと投書したことがある。
このままでは民主党は来年の参議院選で負けるかも 

小泉さんに載せられたマスコミと、一人区の問題で、民主党は得票獲得率では、自民党と殆ど変わらぬのに、大敗を喫した。

<今回のマスコミの報道>
私はブログに、今回の選挙では、マスコミ、特にテレビでは少なくとも自民、民主党に対しては公平な報道すべきと書いた。

実際、テレビに限って言えば、選挙報道に対しては割合に公平な報道をしていたように思う。

然し一般の報道番組では、選挙期間中、赤城さんの事務所経費問題が繰り返し繰り返し放送された
何故あのような事務処理のミスの証拠があれほど出てくるのか。
それは、政治に関するスキャンダル暴露で特異な才能を持つ、左派政党か、週刊誌で安倍憎しの報道に躍起になっていると書かれたマスコミが見つけ出してくるのか知らない。

然し、はっきりしているのは、あのような単なる事務処理のミスを、比較的中立な読売、産経系のテレピまでが選挙期間中に執拗に報道したことだ。

あの報道を意図的にしたのなら、その卑劣さは責められるべきであり、他社に負けまいとして報道したのなら、テレビ特有の横並びか人真似の癖を恥じるべきだろう。

果ては可哀相の赤城さんの絆創膏に、「公的立場にある人には説明責任がある」と追求する記者まで現れたのには呆れるやら情けないやら。
その記者は、報道者としての見識やプライドを持っているのだろうか、それとも何らかの下心があったのだろうか。

そしてその結果は、昨日も書いたが、
[読売新聞が取材した落選した与党候補7人が感じている敗因]として、
年金                                 4人
政治とカネの問題            3人
小泉政権による地方切り捨て 1人
農政への理解不足               1人
を上げていた。

7人のうち3人まで「政治とカネ」を敗因に上げているのは、如何にマスコミの力が大きかったかを示している。

つまり毎日の赤城さんの事務所経費の報道が、普通なら忘れかけているはずの松岡さんの「なんとか還元水」やそれを庇う安倍さんの拙い対応、彼の自殺の話を思い出させたのだ。

<民主党の勝因>
そしてその偏った報道と、前回、民主党が苦杯を呑んだ一人区の問題が今回は民主党にとって有利に働いて、大差の勝利となったのだ。

民主党の勝因は政治の面で言えば、年金問題という神風が吹き、安倍さんの政治手法の拙さが、私が何度も指摘してきた、民主党の多くのチョンボを帳消しにしてくれただけの話だ。

そして自民にとっての逆風を煽いでくれたのが、マスコミの意図的または横並びの放送だ。
それに載せられたのが、かっての純ちゃんブームに乗ったのと同じ、一部の軽薄な無党派層。
それと、たるみが目立つ自民党にお灸を据えるつもりで投票した人。
そしてそのどちらの人達も、左派政党や特定の宗教から推されている政党に頼るのは心もとないからと民主党を選んだのに過ぎないと言うのが、公平な見方だと思う。

もっと厳しく言えば、小沢さんの地方重視の選挙戦略と、年金問題、自民党の失敗、マスコミの偏向報道でいわば転がり込んだ勝利だ。
多くのインターネット上の批評で判るように、民主党が自民党より優れていると思われた訳ではないと知るべきだ。

前にも書いた様に、民主党はこれから先の対応が正念場だ。
大勝に浮かれず、この現実をしっかりと直視しておく必要があると思う。

参照:
カテゴリー →民主党

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ