普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

地方都市を見直そう

2007-07-25 11:48:52 | 地方分権と再生

団塊の世代の人達の大量退職にの時代になってテレビなどで余生を如何に過ごすかに関連していろいろな報道がされている。
田舎に引っ込んで蕎麦を打つ、または自給自足の生活を打つなど、ややマンネリ染みたものから、沖縄あたりの孤島での生活、東南アジアで長期滞在など。

然し都会で暮らし慣れている人達は、ご近所の付き合いや、全く環境の違う所での生活や医療などの不安は拭えない。
それかと言って、首都圏などの高層マンションでの老後の生活はどうもと言う人達に地方都市でのの生活をお勧めしたい。
その一例として私の生まれ故郷の北九州市周辺での生活を紹介する。

<<北九州市の生活環境>>
1.抜群の自然環境
(1)海岸沿いに発達した地勢から街の背後に自然が一杯の山波が連なっている。
例として、「福岡県の山歩き」の本を見ても、北九州市内だけて゜゛8つの山が紹介されている。
その他にも羊群原やドリーネの集積で有名なカルスト台地である平尾台も市内にある。

その代表的な山である皿倉山からの眺望は、有名な六甲山や函館山からのそれに匹敵する。
さらに皿倉→福智→牛斬から炭坑節で有名な香春岳までは超健脚者でも12~15時間要する大縦走が楽しめる。

私事だが、80歳を越した今でも山登りを楽しめているのは、この環境で生まれ育ったせいだ。

(2)市の北側は玄界灘、東は周防灘でどこでも魚釣りが楽しめる。
また同市が抱える海水浴場から西に連なる海水浴場は全て毎年「快適」の判定を得ているほど綺麗な海だ。
(3)市内の公園の数とその面積は政令指定都市の中で2位を占める程多い。

2.生活環境
(1)医療
心臓のカテーテル治療で日本一と言われる小倉記念病院、脳外科の手術では九州一の済生会八幡総合病院始め、政令指定都市の中で子育てNo.1 の理由の一つになった救急医療の充実など、成年病予備軍の団塊の世代にとって有り難いことだ。
その他、厚生年金病院などのほか、新日鉄記念病院、三菱化学病院など大企業付属の大病院なども一般の人でも利用できる。

(2)安くて豊富な食物
これは周知のことで特記するまでもない。

(3)安い住居費
たまたま新聞に入っていたチラシを紹介する。
副都心の黒崎駅から徒歩4分のマンション。
4LDK、頭金 0、毎月54,907円、ボーナス時 88,770円

(4)文化環境
北九州市は都市型の公民館の発祥の地だと言われるだけあり、各区毎の生涯学習センター→主要地域の市営の市民センター→各町内会毎の公民館がありそのいずれでも、各種の文化活動が安い会費(多くて月に千円)で楽しまれる。
私の属している3つのグループの内、2つのグループは講師なし、エアコン使用時の費用を納める程度の会費、もう一つは月一度の会のときに百円納めるだけだ、講師は謝礼を受け取らない。

勿論どこにでもあるような多額の月謝をとるカルチャー教室も多くあるが、北九州周辺は、公民館中心に自主的に文化活動している点では、日本で一番盛んな地域の一つだと思う。

その他、市では毎年長者研修大学校(全 12回、費用2,000円)を開いている。
以上のような活動は北九州市に限らずその周辺の市や町でも殆ど同様、同程度の活動を行っている。

(5)安全問題
 1)地震
歴史上地震の被害無し。
活断層も地図上では殆どないが、勿論将来地震がないという保証はない。
 2
)水害
地形上から水没事故は殆どないが崩壊事故はときどきある。
3)干ばつ
上水道の水が確保されているので、断水は殆どない。
断水に悩まされている、福岡市に援助用の配管を最近済ませたほどだ。
4)やくざ
昔からの荒っぽい気質の名残で、時々新聞を賑わす事もあるが、実際住んでいる人達の生活実感としては、これで不安に襲われる事は殆どない。

<<北九州市の良くない評判>>
1.孤独死の問題
今まで二度に渡って報道されすっかり市の評判を落としてしまった。
その理由は、今まで生活補助の割合が他市に比して突出(多い方に)していたのを修正しようとしていたそのやり方が拙かったのだ。

これも今度変わった新市長が公約でも修正すると言って当選したので、いずれ良くなるだろう。

2.言葉がきつい
これは他の地域から来た人から良く聞く話だ。
それでいて、永くいる人は皆ほぼ親切で、開放的な土地柄であることに気付くようだ。

私は長らくボランティアで海外技術研修活動に参加していたが、大都市圏での研修生の中には、地域の人達の冷淡さに反日、嫌日になって帰国する人もいると言う噂を聞いたことがあるが、北九州地域での帰国研修生にこの噂を聞かないのはこの土地柄かも知れない。

これで思い出したが、北九州市は国際援助活動が盛んで、特に国際技術協力協会(KITA(カイタ))は国際協力関係機関では全国的に知られた組織だ。
メンバーは皆企業のOBで、平均年齢は70歳前後だが、ボランティア希望者が多く登録待機の人も多い。
勿論一般の国際協力事業も盛んで多くのボランティア団体が活躍している。


3.文化施設が少ない。
公設の図書館、文化ホールに類したもの、体育館とうは他大都市並だが、民営の劇場などの施設が少ない

4.有名人が少ない。
特に政治家については、舛添要一さんを除いて、傑出した人がいないのは福岡市も同様で、お隣の安倍さんほかの多くの政治家を輩出した山口県と違った県民性によるのだろう。

芸所の福岡市にはタモリさん、松田聖子さん、武田鉄也さん、など有名な芸能人は数えきれないほどだが、北九州市とその周辺は中尾ミエさん以外は有名人は少ない。
話は違いますが、博多出身の人の名前を並べてみると共通点(軽い人、土地の言葉で言えばトンピン)があると思いませんか。

芥川賞作家には、火野葦平さん、村田喜代子さん、平野啓一郎さんなどがいるがとうに忘れられた人やあまり有名でないようだ。

むしろ隣の中間市では高倉健さんや、仰木彬さんがいるのだが。

5.沈滞した経済
八幡地域にあった新日鉄の中核工場の君津移転以来の沈滞、どこにもあるような、シヤッター通りの問題もあるが、自動車関連の工場の進出、新飛行場の順調な滑り出しなど、いくらかは明るい兆しも見えている。

一言で言えば北九州市とその周辺地域は自然派だが街の生活も捨てきれない人文化活動により地域の人達と共にその余生を豊かに過ごしたい人にとって最適の土地として一考の余地があると思う。

団塊の世代の方達へ
余生を東京の高層マンションで(地震の恐怖をなんとなく感じながら)文化的な暮らしを送っても、田舎に引っ込んで蕎麦を打っても良いと思いますが、私が紹介したような地方都市にも良い所もあることを知って、その街の活性化に協力することもやり甲斐のあることと思いませんか。

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