普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

政治と戦争(歴史に学ぼう)

2007-07-18 11:43:19 | 政策、社会情勢

選挙で候補者を選ぶ際に皆それぞれの基準を持っていると思う。
少なくともそれが他人や属する団体の強制で無い限り民主主義の原則から言えば当然の事だ。
しかし、その基準について私たちは過去の歴史に学ぶ必要もあると思う。

<<米国に学ぼう>>
私はもし米国が~したら、または~しなかったら
でも書いたが、もう一度読んで頂きたい。

<<もし昔、米国がイスラエルの制裁決議に何度も拒否権を発動しなかったら>>
多分、当時の政権は次回の選挙で一部の有力者の支持が得られず苦戦したか、負けたかも知れません。
然し、イスラエルとパレスティナの紛争は今ではとっくに解決しているのかも知れないし、9月11日に多くの犠牲者を出さずに済んだかも知れません。

(一部の有力な支持者とは言うまでもなく米国経済界に君臨するユダヤ人の団体だ。)

<<もし、米国が安保理の決議を無視して、イラクに先制攻撃をしかけていなかったら>>
多分、ブッシュ大統領は、次回の選挙で一部人たちの支持が得られず苦戦するか、負けるかも知れません。
然し、イラクでの戦争は避けられなかったかも知れぬとしても、米国兵士の戦死者は今より遥かに少なかっただろうし、イラクに平和がとうにがもう戻っていたかも知れません。
それと間違った情報に基づいて戦争を始めたことを認めねばならかった、醜態も世界にさらさずに済んだでしょう。
(イラクに先制攻撃を仕掛けたのは報道によると共和党を支持をしている所謂「ネオコン」グループの激しい突き上げがあったと言われている。)

<<もし、イラクの政権が出来た今、米国がその軍隊と、開戦後イラクから得たと言われる権益を全て引き上げ、今後ともイラク政権への影響力を行使しないと決めたら>>
多分、ブッシュ政権は直ぐに転覆するか、次回選挙では大敗するのは間違いないでしょう。
然し、世の中で密かに言われているような、米国が民主主義の名のもとの帝国主義の道に突き進んでいる国だ?と言う誤った考えを一新するのには、絶好の施策でしょう。

(以下省略)
事実はブッシュさんは各層の反対を押し切って、20,000人の軍隊の増派を決定した。勿論これに対して批判が上がったが、そのいずれも力なくあいまいなものだ。
つまり派遣反対者も現状から見れば、黙認せざるを得ない程、イラクでは泥沼状態になっていたのだ。

そして、共和党は民主党に負け、次期大統領選も民主党の候補者の報道で占められるほど、共和党の敗退は既成事実だというような扱いだ。

そして肝心のイラクは内戦状態だし、自爆テロは世界に拡散してしまった。

もし、前にも書いたように、米国政府がユダヤ人社会からの強い影響力をはねのけて、イスラエル、パレスティナ問題に公平な対処をしていたら、これも泥沼状態の中東問題はとうに解決し、9.11も無かったかも知れぬし、同じ支持母体のネオコンの突き上げ を交わして、イラク問題に平和的な解決を図っていたら、伝えられるような多くの戦死者の犠牲を払いながら、果てしない戦争を続けず済んだかもしれなた。

(念のために言っておくがどんな理由があっても私は自爆テロは絶対反対だ。まして民衆に自爆の犠牲を押しつけ、同じアラブの人達を殺傷しておりながら、指導者はのうのうと生き延びているなど、うさん臭いものを感じるし、言語道断と思う.)

国民からの選挙でリーダーが選ばれるのは民主主義の基本だろうが、民主主義の大本山を自認する米国で問題を起こしていることを知るべきだ。
世界の唯一の超大国であるその米国が起こした問題が世界中に拡がったのだ。

<支持団体のの分析>
つまり政党はその支持母体に支えられていても、時にはその意に反することも自国のためにしなければならぬことを政権やその与党そしてそれを選ぶ国民もがいつも考えて置くべきだ。
例えば経団連のような政治に強力な影響力を持つ団体や、自治労や日教組のような表面には出ないが、事実上隠然たる力を持っている団体に国を自分達の思う様にして貰ったら困る。

私たちは特定の団体の支持を受けた議員達が国の方針を誤らせ、8千兆を越す膨大な負債を作ってきたことの一因になっていることも知っている。

私たちは候補者達の支持団体の有無と、その過去の動き、政治に対する影響力まで考えて投票すべきだと思う。

候補者を選ぶのも、選挙以後の与党、野党の動き監視するのは国民しかない。
そしてその意志を正式に表示するのは選挙しかない。

<<日本の歴史に学ぼう>>
1936年、2月26日~29日に、青年将校らが1483名の兵を率いて起こした二二六事件と言うクーデターがあった。

これは青年将校が国情を憂い、不況・貧困・政治腐敗に対して国家を改造しようとしたことが一番の理由だったらしい。
つまり世の中で不況、貧困などの問題があるのに、それを統治すべき政党が無益な権力争いに終始していたのに軍の若手将校が業を煮やした行動だった。

幸いこれは直ぐに鎮圧されたがこれから軍の力が増大→軍事政権の成立→軍国主義化→拡張主義→第二次大戦の勃発→敗戦に繋がったのだ。

勿論現在は1936年のころに比べると、収入が減りつつある庶民と収入が増えている富裕層の格差の増大教育環境の劣化日米同盟の相手国から梯子を外されそうな情勢の変化、解決の目処のたたない拉致事件、とんでもない年金問題の発生、これと言った対策の施しようのない、少子、高齢化などなどの閉塞状態にあるが、二二六事件当時よりまだ健全と思う。

それに対する政党は権力争いをしているし、官庁などの談合、汚職などの報道も絶えないが、マスコミや国民の監視のもとで昔ほど無茶なことは出来ない状態だ。

一方の自衛隊も地震時の被害地の協力などはしてもまだ政治に関しては動きなど聞いた事が無い。
だから、過去の様な軍(今では自衛隊)の蜂起→軍国主義化の動きは全くないと思う。

しかし私が以前にも書いた様に、各政党はもっと緊張感をもって動き発言して、とんでもない事が起こらないように留意すべきだと思う。

幸か不幸か日本は米国ほどの世界に対する力はないが、政党のやりたい放題が軍の蜂起から第二次世界大戦に繋がった過去もあることをしっかり心に止めて置く必要があると思う。

再び言う。
それを監視するのは国民しかない。
そしてその意志を正式に表示するのは選挙しかない。

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