このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
クリスマスから数日後、理事長との打ち合わせを終えた私は、昨日の出来事を彼に話した。
「当法人の居宅に入社したばかりの宇積ケアマネジャーから電話をいただいたんです、『高梨さん、こちらの理事長さんは一体どういう方なの?イヴの夕方わざわざ事業所を訪ねてらして、新米の私にまでプレゼントを下さったの。事業所に大きなクリスマスツリーがあることだけでもびっくりなのに、その粋な計らいに感動しちゃって。嬉しいことはひとを優しい気持ちにさせてくれますよね。なんだか優しさの連鎖が生まれそうだわ』って。」
優しさの連鎖か。
理事長は笑った。
「僕が本気で目指しているところを、言い当てられた。さすが宇積CM、福祉介護も人生も、ベテランだね。
あの方の同僚だったミス・エイスワンダーが、まだ小さかったこのNPO法人なごやかにいらした際に、繰り返し話し合ったのは、世の中すべてのひとを幸せにすることはできないけれど、なごやかに集った方々を幸せにはできる、そして一人を幸せにすれば、家族など3人が幸せになる、その輪を広げて行きましょう、と。
こう言うとなんだか新興宗教かねずみ講みたいだけど、僕たちはそれに真剣に取り組んだ。
いや、僕があのひとの力を借りた、と言った方がいいな。
ともあれ、それを愚直に続けてきて、実際こうしてすぐ気づく方もいる。
これを励みにして、これからも優しさを贈り、渡し、広げて行こうじゃない。」