電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

畑仕事をしているほうが安心だが〜今年のサクランボはどうなる?

2020年04月13日 06時01分35秒 | 週末農業・定年農業
この週末は、幸いにお天気に恵まれ、農作業が進みました。また、農業経営関連の諸届け、手続きも行いました。

  • 耕運機で耕した野菜畑に苦土石灰を散布し、野菜つくりの準備をしました。
  • 果樹園の草刈りを行いました。
  • 桃、スモモ、リンゴの防除を行いました。今の時期は黒星病対策などが中心で、古典的抗菌剤であるボルドー液を散布しました。
  • ほ場登録書に場所、栽培面積、栽培品目などを記載し、記名・押印して農協に届け出ました。また、GAPの生産者用チェックシートを記入し、提出しました。

ちなみにボルドー液とは、硫酸銅(II)と消石灰との混合物で、100年以上の歴史を持つ伝統的な抗菌剤です。台所で銅網からできている三角コーナーを用いると、生ごみにぬめりが発生しにくいのも、銅イオンの抗菌作用の例と考えられます。同様に、葉っぱの表面でカビや細菌類が活動しにくくなる効果があるためでしょう。

ボルドー液を散布すると、樹幹や枝だけでなく葉っぱや果実が真っ白になりますが、これは石灰水が空気中の二酸化炭素を吸収し、炭酸カルシウムの被膜を作るためです。この被膜の内部に銅イオンが含まれるために、抗菌作用が長く持続することになり、葉っぱや果物の内部には浸透していきません。よく「農薬で真っ白になったリンゴ」などという誤解がありますが、ボルドー液は有効性と安全性を歴史が実証したものだと考えます。むしろ、真っ白な表面被膜を作らない、内部浸透性の高い農薬のほうがコワイのではないかと思います。


 (もうすぐ開花しそうな桃の花)

新型コロナウィルス禍で毎日のように新たな感染者が出ている状況では、外出するよりも裏の畑で農作業をしているほうが気分的に安心です。ただ、今後の状況がどうなるかを考えると、不安な面もあります。毎年サクランボの収穫作業をお願いしている雇い人の人たちが来てくれるのか、また農協の集荷場が開かれるのか、果たして今年はちゃんと出荷できるのだろうか? 今から心配しても仕方がありませんが、多くの業種で休業を余儀なくされている昨今、私自身が健康で過ごせたとしても、もしかすると出荷できないという事態は考えておく必要がありそうです。毎年サクランボを楽しみにしていただいている親戚友人知人等の皆さんには、なんとか週末を利用して自力収穫・選果・荷造発送をしたいと考えていますが。


 (スモモの花)

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