毎日レッスン室のピアノとお付き合いしていり私にとって
ピアノの音はその日の気分を左右するぐらい大切なものだし
レッスンにきている生徒さんにも
できるだけ正しく、きれいな音のピアノを弾いて欲しいと願っています。
そこのところは 年4回の調律とその合間にも気になったことがあれば調整に来てもらって
3年前にはハンマーの取替えもお願いした30年来の調律師さん。
調律の度にブログに掲載していますから知る人は知っている人なんですが。
その奥さんは 私の長年の教え子。
それだ誰だか古い教室関係者はピンと来るとおもいますが(笑)
「主人が言うには、随分と先生に鍛えられた」とか・・・
ええそうなんですか?そんなに注文の多い先生だったのですね。
今のピアノを工場まで選ぶのに同行してもらい
今の教室でどれだけ最大限いい音が出せるかの注文や質問をそういえば
毎度していました。
他の先生が他の調律師さんにどんなことを頼んでいるのか全く知らないものでして(汗)
その大昔、独身の頃 ヤ○ハさんの講師をしていた時
調律を依頼すると、
午前中では時間が足りないし
出来れば午後の先生がヤ○ハで教えている間に調律をさせて欲しいと言われたのに
そのときは調律も音があっていればさえ良かったのですが、
それでも、最初と最後の立会いもなく不在のまま調律がされるなんて
これって何か変。
それとほぼ同じくして
自宅教室の発表会会場の古いピアノの調律を他の楽器店に紹介してもらった調律師さんに
お願いしたら、これほどまでに、この古いピアノが弾きやすくてきれいな音色になるんだと
感激してからのお付き合い。
これだけピアノが調律師さんによって蘇るのなら
そりゃ 自分のピアノにいろいろ可能性を求めたくなったのも無理はないことでしょう。
そういういきさつで、「注文の多いピアノの先生」になってしまったのでした。
それから自宅のピアノも会場のピアノも全てお願いしているのですが
その時の調律の様子に見とれて
自分も調律師になって、ついに奥さんになってしまった元教え子さん。
「先生 当時から相当無茶を言っていたような・・・」
「へえ そうなの? だって注文したら応えてくれるんだモン・・」
ただし物理的に無理なことはやんわり断られ
できることは最大限してもらいました。
最近は無理はいってませんよ。
ピアノも加齢現象が加わってきたし
私にも加齢現象が。
もう長年ですから お任せです。
そんななか何年も前になりますが
発表会会場のピアノを
「地中海の碧い海と空のような音にして」ってイメージを伝えたら
はい そのように・・と二つ返事で(半分苦笑いでしたが)取りかかってもらいましたが
それを聞いていた娘。
「お母さん、また無茶いってる」と思ったそうな。
ただ 娘は調律は音をあわせるだけの作業と思っていたので
ハンマーやその他の部品に手を加えて音色も変える 整音もあるのを知って
「それなら 地中海の碧い海と空のような音もあの調律師さんならやってくれるね」と納
得でした。
地中海の碧い海と空のような音って、弾いている人も、聞いている人も
気持ちの良い音のことです。