初見できる? できない?
我が家の場合。 娘たちは趣味でピアノを楽しんでいます。
私は自分では初見はまあまあできるほうと思っています。
生徒の皆さんに、それはまあ気軽に、
「先生、これ弾いて~」とジャンルを問わずにせがまれます。
「先生を 人間ジュークボックスと思ってるの?」(古い例えでごめんなさい)
1曲100円よ~ なんて冗談をいいながら、
演奏後、少々間違って弾いても、
「先生、すごいね。なんでそんなに見てぱっと弾けるん?」(よいしょも入っていますが)
「あなたより、たくさん生きて、たくさん色んなのを弾いているからよ~。それに小さい頃から一応練習は毎日したわよ。だから沢山弾きましょう」
最近、目の衰えと、筋力の衰えでぱっと弾くのも少々怪しくなってきましたが。
前置きはこれくらいにしまして。
長女の場合
「簡単な曲なら(バイエル終了程度だと思いますが)すぐに弾けます」と、
面接で売り込んで採用され、重宝な保育士をしているようです。
小さいころから、おだてたらその気になるタイプで、
興味をもってなにか弾いているようなら、
似たような曲や、同じ題名でも編曲がちがうの(アニメや童謡など)を
どんどん弾かせて、少々間違えても、それでいいのよ~なんて言って
育てましたら、たぶん最初から16小節くらいの曲なら絵を見るように
全体が見えているのだと思います。
初見ができるぶん、暗譜が苦手です。取りかかりが早く全体の感じがつかめて、
それで良しとしてしまうので、詰めが足らずにちょっと残念です。
聴音はリズムと旋律が好き。
次女の場合
「ファーストとセカンドの音程が合ってないわ、ファーストがすこし低いわよ」
なんて言って緻密に音程にこだわってる、大学の吹奏楽のトロンボーン吹きですが、
おだててもその気にならず、ピアノは最初から順にコツコツ丁寧に見ていって、
全体の感じがわかるまでかなり時間がかかりました。感じをつかませるために、
CDを聞かせても、それはそれ、私は私。
そして、早い時期から自分の出す音色にこだわっていました。
最近は「展覧会の絵」プロ-ムナードを弾きながら、
どの和音も意味があって、指が届かないからって省くところなんてないわね~と
アナリーゼをしています。
初見は苦手で、弾いた曲数は長女より少ないですが、
暗譜は比較的できています。 聴音は和音が好き。
私が気まぐれでコンコーネを出してきて、歌いたいから
今日は、何日だから何番弾いてと頼むとすぐに弾いてくれて、
一緒に遊んでくれるのが長女。
音楽史で国民楽派って 誰だった?なんて談義するのが次女。
同じご飯を食べさせたのですが・・・。
個性はちがいますね。違うから楽しいのだけどね。
初見がどうのと お題目を書いたのに、
身内の話になってしまいました。
レッスンでは、「初見?片っ端から たくさん弾きなさい」と
おおざっぱに言ってる私です。
自分ができるからって、他の人もできるとは限らない。
血のつながってる娘だからって そうはいかない。
向き、不向きってあると思う。
無理強いしないでほっといたら、
長女は、
いい音出すんだよな、妹は。指のどこが違うんだろう。
次女は、
すぐに歌伴奏できるようになってみたいからと時間のあるときに
チャレンジしています。
でも努力で上達します。初見に限らず。
子育てもレッスンも一緒だわ。