志情(しなさき)の海へ

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H氏賞の受賞作品、詩人、出版社のリストです。圧倒的に「思潮社」24冊ですね!

2013-03-04 17:46:36 | グローカルな文化現象

           ≪国場川(どぶ川)にも白鷺が住んでいて、魚を狙う春≫ 

詩の出版社に興味をもって調べてみました。以下のリストを見たら一目瞭然ですが、昭和26年度に創設されたH氏賞(詩の芥川賞と称される)受賞者や作品、出版社の一覧表を見ると、圧倒的に思潮社ですね。24詩集です。そのほかの出版社はぐっと減って次に花神社(3詩集)、紫陽社(3詩集)他詩学社(2詩集)、土曜美術社出版販売(2詩集)、書肆山田(2詩集)、湯川書房(2詩集)などとなっています。つまり思潮社がなぜか独占企業体制だということがわかります。

自由・平等(機会均等)・表現の自由が好きな者としては、多国籍企業や軍産複合体のように、競合することのない出版の独占的権益のにおいがしてきて、んんん嫌だなーと思ったのですが、みなさんは、どう感じられるでしょうか?インターネット時代に移行する過渡期ゆえに、出版業界は厳しいと思うのですが、しかし日本を代表する詩賞が「思潮社」から数多く選出される、という事は、たとえば選者が意図的に「思潮社」出版の詩集を選ぶ可能性が高いというインサイダー取引のようなにおいもしてきます。わあー、ことば=魂の表出の詩もまた、政治的からくりの中で、仕掛けがあると考えると、まぁー、賞というのも政治だと嘯きたくなります。やれやれ!

つまり何らかの詩賞を目指す詩人は「思潮社」から自腹を切ってでも出版するということになります田舎の小さな出版社から出された詩集はあまり見向きもされないという現実がそこから見えてきますね。そう考えると、琉球弧はウチナーグチ(琉球諸語)中心の独自の、中央日本に汚染されない文芸賞を身近なアジアやハワイ、太平洋諸国を意識しながら取り組んだ方がいいという事になりますね。台湾とももっと兄弟のように付き合った方がいいかもしれない。福州との共同文芸大賞を設けるとか、つまり中国語(も多様)と琉球語の文芸大賞を設立するとか、などとあらぬ方向に意識がむきますね。

疑似西洋的なハイカラさをもって折衷主義でかといって民主主義の形態も疑似的で、内的ピラミッドを造成する日本という国のありようを反射程に琉球弧は独自の詩の体系なり、ことばの体系なり表現を追及すする方向性も目指したいものだと、妄想しました。

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0063回 平成25年度

石田瑞穂著 まどろみの島/思潮社

0062回 平成24年度

廿楽順治 著   化車 思潮社

0061回 平成23年度

高木敏次 著   傍らの男 思潮社

0060回 平成22年度

田原 著   石の記憶 思潮社

0059回 平成21年度

中島悦子 著   マッチ売りの偽書 思潮社

0058回 平成20年度

杉本真維子 著   袖口の動物 思潮社

0057回 平成19年度

野木京子 著   ヒムル、割れた野原 思潮社

0056回 平成18年度

相沢正一郎 著   パルナッソスへの旅 /書肆山田

0055回 平成17年度

山本純子   あまのがわ /花神社

0054回 平成16年度

松岡政則   詩集 金田君の宝物 /書肆青樹社

0053回 平成15年度

河津聖恵   アリア、この夜の裸体のために 河津聖恵詩集 /ふらんす堂

0052回 平成14年度

松尾真由美   密約 オブリガート 思潮社

0051回 平成13年度

森哲弥   幻想思考理科室 /編集工房ノア

0050回 平成12年度

龍秀美   Taiwan 詩集 /詩学社

0049回 平成11年度

鍋島幹夫   七月の鏡 思潮社

0048回 平成10年度

貞久秀紀   空気集め 思潮社

0047回 平成9年度

山田隆昭   うしろめた屋 /土曜美術社出版販売

0046回 平成8年度

片岡直子   詩集「産後思春期症候群」 /書肆山田

0045回 平成7年度

岩佐なを   霊岸 思潮社

0044回 平成6年度

高塚かず子   生きる水 思潮社

0043回 平成5年度

以倉紘平   地球の水辺・詩集 /湯川書房

0042回 平成4年度

本多寿   果樹園 /本多企画

0041回 平成3年度

杉谷昭人   人間の生活 /鉱脈社

0040回 平成2年度

高階杞一   キリンの洗濯 /あざみ書房

0039回 平成元年度

藤本直規   別れの準備 /花神社

0038回 昭和63年度

真下章   神サマの夜 /紙鳶社

0037回 昭和62年度

永塚幸司   梁塵 /紫陽社
佐々木安美   さるやんまだ /遠人社

0036回 昭和61年度

鈴木ユリイカ   MOBILE・愛 思潮社

0035回 昭和60年度

崔華国   猫談義 /花神社

0034回 昭和59年度

水野るり子   ヘンゼルとグレーテルの島 /現代企画室

0033回 昭和58年度

井坂洋子   GIGI /思潮社
高柳誠   卵宇宙/水晶宮/博物誌 /湯川書房

0032回 昭和57年度

青木はるみ   鯨のアタマが立っていた 思潮社

0031回 昭和56年度

小松弘愛   狂泉物語 /混沌社
ねじめ正一   /櫓人出版社

0030回 昭和55年度

一色真理   純粋病 /詩学社

0029回 昭和54年度

松下育男   /紫陽社

0028回 昭和53年度

大野新   /永井出版企画

0027回 昭和52年度

小長谷清実   小航海26 /れんが書房新社

0026回 昭和51年度

荒川洋治   水駅 /書紀書林

0025回 昭和50年度

清水哲男   水甕座の水 /紫陽社

0024回 昭和49年度

郷原宏   カナンまで /檸檬社

0023回 昭和48年度

一丸章   天鼓 思潮社

0022回 昭和47年度

粒来哲蔵   詩集・孤島記 /八坂書房

0021回 昭和46年度

白石かずこ   聖なる淫者の季節 思潮社

0020回 昭和45年度

知念栄喜   みやらび /仮面社

0019回 昭和44年度

石垣りん   表札など 思潮社
犬塚尭   南極 /地球社

0018回 昭和43年度

鈴木志郎康   罐製同棲又は陥穽への逃亡 思潮社
村上昭夫   動物哀歌 思潮社

0017回 昭和42年度

三木卓   東京午前三時 思潮社

0016回 昭和41年度

入沢康夫   季節についての試論 /錬金社

0015回 昭和40年度

沢村光博   火の分析 思潮社

0014回 昭和39年度

石原吉郎   サンチョ・パンサの帰郷 思潮社

0013回 昭和38年度

高良留美子   場所 思潮社

0012回 昭和37年度

風山瑕生   大地の一隅 /地球社

0011回 昭和36年度

石川逸子   狼・私たち /飯塚書店

0010回 昭和35年度

黒田喜夫   不安と遊撃 /飯塚書店

0009回 昭和34年度

吉岡実   僧侶 /書肆ユリイカ

0008回 昭和33年度

富岡多恵子   返礼 /山河出版社

0007回 昭和32年度

井上俊夫   野にかかる虹 /三一書房
金井直   飢渇 /私家版

0006回 昭和31年度

鳥見迅彦   けものみち /昭森社

0005回 昭和30年度

黒田三郎   ひとりの女に /昭森社

0004回 昭和29年度

桜井勝美   ボタンについて /時間社

0003回 昭和28年度

上林猷夫   都市幻想 /日本未来派発行所

0002回 昭和27年度

長島三芳   黒い果実 /日本未来派発行所

0001回 昭和26年度

殿内芳樹   断層 /草原書房


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