志情(しなさき)の海へ

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「戦争の生理」という詩篇に驚いた!血を、腐肉を栄養にした作物の詩は他にもあるが~!

2020-09-17 11:20:49 | 詩、詩集
8月はやはり戦争特集で、沖縄戦と現在に続く変わらない戦後沖縄でしょうか。
戦後沖縄の焼け野が原から復興してきた戦後の凄まじさがあったこと、改めて沖縄戦と戦後沖縄が念頭に浮かんでくる季刊詩誌『あすら』第61号です。
その中であらためて牧港篤三さんの詩篇にハットさせられた。丁寧に詩集を読まなければです。
  
  戦争の生理

百人は まかなえそうな 巨大なカボチャ
それを収穫(とら)ずに そっとおいてきたという
四人がかりでも 持てそうにもない
巨大なカボチャは 首里には たくさんあった

ある人家の空き地に累々と重なり合うように 
ころがっていたカボチャ
傍らの 頭蓋骨の 眼の穴から
菫の花が やさしく顔を のぞかせていた
人間を肥やしにして 太ったカボチャの悲哀
皆 それを恐れ
植物の生理を憎んだ
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詩篇の中で佐々木薫さんのスタンスは変わることなく、政治状況への眼差しが鋭い。
変わることのない米軍基地の楔に囚われているこの島の現在地がかなた香港、台湾、そして
世界のあらゆる反権力(権威)へとつながっていくのだと勝手に想像するのだが~。
沖縄に自由を!佐々木さんの熱さは変わらない。日米の軍事植民地沖縄を何度も意識させられる。
 他に寄稿として掲載された知念ウシの「海南島」がその続きが読みたいと思った。
詩篇に続きがあるか、ありえるかと思う。祖父や祖母をとおしてさらにその続きがありえるだろうし
ウシさんが直に海南島を訪問した後で新たな詩篇ができるかもしれないと期待したい。


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