先日紹介しました「スカイメモS」での試し撮りの結果です。
ネオワイズ彗星を撮影した日の深夜は本当に久々の快晴に恵まれ、絶好の試し撮りの好条件でした。
0時を回った頃早速、庭に機材を出して撮影の準備。
慣れない機材での初めての極軸合わせのため、10分を要してしまいました。
流石に、使い慣れたタカハシ製作所の赤道儀とは手順が違うため、まだ覚えきれておらず、時折マニュアルを見つつセッティング。
ここを怠っては実験も意味なくなってしまいますから確実に。
何とか手順どおりに完了。
早速、何を撮ろうか?
東の空にはアンドロメダ座が上がって来ていたので、先ずは様子見の広角で・・・
●アンドロメダ座とカシオペア座
すんなり、撮影成功。
気を良くして、アンドロメダ銀河を約160mm望遠(ニコン105mmレンズでAPS-Cパネル35mm換算)で撮影。
●アンドロメダ銀河
60秒露光だと、若干星が流れたので40秒に落として撮影
極軸合わせが、多少ズレているのかと思いましたが、40秒で全く線を描いていないので、ブレが生じたのかも知れません。
●ペルセウス座の二重星団
同じ画角ですが、こちらは街あかりが影響するので、20秒の露光です。
もう少し天頂に近くなればもっと露出時間を掛けられます。
●こと座
ベガが一段と輝きを放っています。
綺麗な星です。
まるで頭の真上なので、一番大気の薄い状態での最高のコンディションの場所です。
拡大すると、リング星雲も丸く写っているのが分かります。
150mmで30秒です。全くノーミスガイドです。
夏と言ったら、こと座のベガを含めた夏の大三角ですよね。
●夏の大三角と天の川
35mm広角なので、全く問題なし。
64秒露光
右下のわし座のアルタイルが伸びているのは、絞り開放で撮ったのでレンズの球面収差によるものです。
白鳥座のデネブの脇には北アメリカ星雲があります。
●デネブと北アメリカ星雲
分かりますかね?
デネブの左側の方の星が沢山写ってるところの赤っぽい部分が、北アメリカ大陸の形に見えるんです。
カルフォルニアとかの感じが、まんまですよね。
カメラを改造して赤外線カットフィルタを外して撮るとこの手の星雲は美しく輝きますが、一般撮影時に影響出るので、そのような小細工はやっていません。
でもこれだけ写ればまあ、良いんじゃないですか。
そこまで突き詰める気はありません。
こんなに星が多いのは天の川の中を写しているからなんですョ。
最後に、1/2追尾を実験しました。
まず、恒星追尾にて60秒露光。
流石に星は点に写っていますが、山の影は流れています。
次に、1/2追尾で60秒
星も風景も違和感なく写っています。
拡大すると、多少線を描いていますが、結局30秒露光と同程度の星の軌跡となっているわけです。
撮っていませんでしたが、30秒露光だったら15秒露光分程度の軌跡になるので、殆ど点に写せて、そこそこの星の数が写せたはずです。
実験してみて、やっぱりこのスカイメモSは買って良かったと思います。
手軽で、ここまで正確な追尾が出来るのであれば、撮る機会も増えるだろうし、これからどんどん使っていきたいと思います。
極軸のセッティングも、慣れるまでは自分で「クイックセッティング手順書」を作って使おうと思います。
きっと、数回使えば手順書なしで完璧に使えると思います。
まあ、しかし。
私の家の付近はまだまだ夜空の状態は良いですね。
これからも光害(ひかりがい)防止活動は続けて行きたいと思います。