ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・

実験中

落英  黒川博行著  面白いぞー!

2013-04-21 04:56:32 | 読んだ本の紹介
落 英
クリエーター情報なし
幻冬舎



落英  黒川博行著


黒川ファンの猫としては、お高い単行本といえども買わずにはいられまい。

ストーリー

大阪府警薬物対策課の刑事桐尾と上坂は、極普通の「大阪府警の刑事」
桐尾は、離婚し今は薬関係で知り合った、美人風俗譲と付き合っている。
上坂は、映画オタクの独身。映画と食うことだけが楽しみという変り種。

2人は、シャブの売買ルートを突き止めて卸元の暴力団にまで迫ろうとしていた。
内偵をすすめ、一網打尽にすべく家宅捜査踏み切る。

ところが家宅捜索で飛び出したのは拳銃。

しかも過去の大事件で使用された銃だということが判明した。
和歌山で起こったその事件とは、悪辣な銀行の副支店長がヒットマンに射殺されるという事件。
あまりに被害者が悪辣で敵が多く、容疑者を絞りきれないまま迷宮入り。
しかし、兵庫県で起きた同様の手口の事件は、まだ時効になっていない。

二人は過去の事件を掘り起こすために和歌山に飛ばされる。
そこでは金にまみれた腐敗刑事、満井がいた。
満井は、飲む打つ買うを悪びれず行う。
真剣に捜査をせず2人と美味いものを食いに行き、博打をし、女を買う
そんな金の出所を不思議に思う2人だが
満井は、嫁が山林地主の娘でその資産を好きなように使っているとうそぶく。

しかし、実は満井は優秀な刑事であり。迷宮入りした事件を
独自の方法で解決しようと考えていた。

しかしそれは警察機構としては許されない、「おとり捜査」であった。
警察官としての熱意からか、2人は踏みこんではいけない領域に
足を踏み入れる・・・

果たして事件は解決するのか!?

とまあこんな感じ

黒川ファンの猫にとっては、最初ちょっとパンチ不足かなって思いましたが
拳銃が見つかったところから、怒涛の展開。
黒川節が炸裂していきますぞ。

大阪弁が小気味よい。
黒川の作品は、大阪弁の小説だからあらゆる賞が取れないのか?

大阪を馬鹿にしやがって!

しかしそれがいいんですよ
土地勘のある関西人にしたら、小説の舞台が手に取るようにわかって
臨場感があるんです。

新地や宗右衛門町の飲み屋街
聞き込みに歩き回る大阪市内の情景
美味いものを食い歩く和歌山や京都の有名店
すべてがリアルなんですよね。


ラストは、相変わらずの哀愁漂う結末。
黒川ファン、必涙ですわ。。



これから黒川読んでみよう、ファンになろうという人は

「疫病神」あたりから読み始めるといいと思うぞ!



わしなんかこのシリーズ3回読み返してますぞ
このキャラクターがすきなんですよねw

疫病神 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社



コメント (4)
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