The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

護摩の煙の秘密 3

2009-10-30 05:28:44 | Weblog

 日本の国文学者は、
   芥子焼く  ― 「芥子」はカラシで、これを炉に投げ入れて真言加持の時の降伏の用に供する ―
 大して問題ではない、これではつまらない、「芥子」が「カラシ」ならば、しごく健全な行為ということになる。

 源氏物語では、
 「ただ芥子の香にしみかえりたる」 ― 葵の上 ―
 ここでは、護摩に焚かれたものは、確かに芥子・カラシ。
 だが、もともと「芥子」は「からし」であったのか、当初は、違っていたのではあるまいか。
 その可能性がないことはない、真言密教の禍々しい雰囲気には、その頃の残像が含まれているように思えてならないのだ、どうであろう。