日本農業新聞e農ネットに「“災害列島”記録ずくめ 大雪・台風 農業を直撃 噴火・地震 復旧に苦労 (2014/12/26)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
2014年は記録的な災害が続いた。
2月の関東甲信を中心にした大雪から始まり、夏は西日本で戦後最悪の日照不足と多雨に見舞われ、米や野菜などの農作物を直撃。
直売所に出荷する農産物がないといった深刻な事態を招いた。
秋には長野県と岐阜県にまたがる御嶽山が噴火、多くの犠牲者を出した。
年末には急速に発達した低気圧の影響で北日本を中心に暴風雪となり、雪下ろしの事故も発生。
気象災害が相次いだ14年を振り返る。
・関東も積雪
普段は雪の降らない太平洋側地域の降雪で園芸ハウスなどに甚大な影響が及んだ。
2月、関東甲信を中心に異例の大雪となった。
14日から16日にかけて広い範囲で雪が降り続き、甲府市で114センチ、前橋市で73センチ、埼玉県熊谷市で62センチといずれも観測史上最大の積雪量となった。
降雪の多かった群馬、埼玉、山梨3県を中心に死者は26人に上り、701人が重軽傷を負った。
農業被害も甚大だった。
全・半壊、一部損壊を含めて被害に遭ったハウスは全国で1万8951棟に上った。
壊れたハウスの棟数が多く、東日本大震災からの復旧工事などで資材や人手が不足し、手配が追い付かず年末になっても復旧が進まない地域も出ている。
気象庁が発表した西日本で暖冬傾向、という3カ月予報に反するように12月に入って、雪の降らない四国でまとまった積雪を記録。
徳島県三好市や東みよし町、つるぎ町などで集落が孤立する事態が発生した。
ガス、水道といったライフラインも断たれた。名古屋市でも18日に16センチの降雪があり、12月の観測史上1位を記録した。
岐阜県では雪で30棟ものハウスが破損。今も高山市の一部で停電が続き、酪農家が搾乳できなくなり乳用牛2頭が乳房炎を発症、と畜処分となった。
・特別警報
台風も相次いで上陸した。
7、8月に各1回、10月に2回の計4回、日本列島に上陸した。
中でも7月、九州に上陸した8号は、気象庁によると「7月の台風としては過去最強クラス」(予報課)で、沖縄県や宮古島地方に暴風・波浪の特別警報を発令、サトウキビが折れたりする被害が発生した。
13年8月の特別警報の運用開始以来、台風への発令は初めてだった。
台風や前線の影響を受けた8月は、沖縄・奄美地方を除き 全国的に記録的な大雨となった。
気象庁は「平成26年8月豪雨」と命名。特に西日本太平洋側は、平年と比べ3倍の降水量を記録、8月としては戦後最大の降水量となった。
広島市安佐北区では1時間に101ミリの猛烈な雨が降り、安佐北区と安佐南区で大規模な土砂災害が発生、死者は74人に上った。
・日照不足も
雨続きで日照不足も深刻だった。
関東、沖縄・奄美地方を除き全国的に曇りや雨の日が多くなった。
西日本では、8月の日照時間が平年の48%と半分以下の戦後最悪に。
収穫を控えた米や野菜などに影響が及んだ。
・噴石で死者
「水」の次は「火」の災害が襲った。
御嶽山が9月27日、噴火。山
頂付近にいた登山客を噴石が直撃した影響で死者57人、行方不明者6人と、1926年に発生した十勝岳の噴火以来、戦後最多の犠牲者を出した。
噴火による降灰で農業被害も発生した。
長野県木曽町や木祖村は収穫終盤のハクサイに灰が降り注いだ。
品質に問題はないものの、洗浄や灰が付いた外葉の除去に手間がかかり、出荷作業に普段の4倍近い時間を要し、農家の負担がかさんだ。
・震度は6弱
11月22日には長野県北部で最大震度6弱の地震が発生。
重軽傷者46人が出た他、全・半壊合わせ住宅141棟に被害が発生した。
県は「長野県神城(かみしろ)断層地震」と命名。
農地やハウス、農作物にも被害が発生、農業被害額は20億円を超えた。
仮設住居の建設が急ピッチで進む中、今も100人以上が避難生活を余儀なくされている。
・爆弾低気圧
12月16日から18日にかけて、北海道付近で急速に発達した台風並みの低気圧が発生。
北海道、東北の北日本と北陸を中心に暴風雪が吹き荒れた。
北海道根室市と別海町で高潮が発生。
一時、観測史上最大の184センチまで水位が上昇し、民家が浸水、一部損壊した。
北海道東部を中心に広域で停電も発生、酪農家の搾乳作業などに影響が出た。
暴風で牛舎の屋根がめくれたり、吹き飛んだりする被害も相次いだ。
というもの。
今年と同じような気象状況は、あと10年は続くと考えるべきだろう。
10年先というと、多分日本の農業は、壊滅している頃だろう。
今年のような気象の中で、流通に乗せられる農産物を作り続けるとしたら、最新の技術よりも、地域の土壌・気候・水を読み切り、生産者の経験と技術を参考にして、タイムリーな栽培が可能になるように、常に検討していくしかないだろうな。
内容は以下の通り
2014年は記録的な災害が続いた。
2月の関東甲信を中心にした大雪から始まり、夏は西日本で戦後最悪の日照不足と多雨に見舞われ、米や野菜などの農作物を直撃。
直売所に出荷する農産物がないといった深刻な事態を招いた。
秋には長野県と岐阜県にまたがる御嶽山が噴火、多くの犠牲者を出した。
年末には急速に発達した低気圧の影響で北日本を中心に暴風雪となり、雪下ろしの事故も発生。
気象災害が相次いだ14年を振り返る。
・関東も積雪
普段は雪の降らない太平洋側地域の降雪で園芸ハウスなどに甚大な影響が及んだ。
2月、関東甲信を中心に異例の大雪となった。
14日から16日にかけて広い範囲で雪が降り続き、甲府市で114センチ、前橋市で73センチ、埼玉県熊谷市で62センチといずれも観測史上最大の積雪量となった。
降雪の多かった群馬、埼玉、山梨3県を中心に死者は26人に上り、701人が重軽傷を負った。
農業被害も甚大だった。
全・半壊、一部損壊を含めて被害に遭ったハウスは全国で1万8951棟に上った。
壊れたハウスの棟数が多く、東日本大震災からの復旧工事などで資材や人手が不足し、手配が追い付かず年末になっても復旧が進まない地域も出ている。
気象庁が発表した西日本で暖冬傾向、という3カ月予報に反するように12月に入って、雪の降らない四国でまとまった積雪を記録。
徳島県三好市や東みよし町、つるぎ町などで集落が孤立する事態が発生した。
ガス、水道といったライフラインも断たれた。名古屋市でも18日に16センチの降雪があり、12月の観測史上1位を記録した。
岐阜県では雪で30棟ものハウスが破損。今も高山市の一部で停電が続き、酪農家が搾乳できなくなり乳用牛2頭が乳房炎を発症、と畜処分となった。
・特別警報
台風も相次いで上陸した。
7、8月に各1回、10月に2回の計4回、日本列島に上陸した。
中でも7月、九州に上陸した8号は、気象庁によると「7月の台風としては過去最強クラス」(予報課)で、沖縄県や宮古島地方に暴風・波浪の特別警報を発令、サトウキビが折れたりする被害が発生した。
13年8月の特別警報の運用開始以来、台風への発令は初めてだった。
台風や前線の影響を受けた8月は、沖縄・奄美地方を除き 全国的に記録的な大雨となった。
気象庁は「平成26年8月豪雨」と命名。特に西日本太平洋側は、平年と比べ3倍の降水量を記録、8月としては戦後最大の降水量となった。
広島市安佐北区では1時間に101ミリの猛烈な雨が降り、安佐北区と安佐南区で大規模な土砂災害が発生、死者は74人に上った。
・日照不足も
雨続きで日照不足も深刻だった。
関東、沖縄・奄美地方を除き全国的に曇りや雨の日が多くなった。
西日本では、8月の日照時間が平年の48%と半分以下の戦後最悪に。
収穫を控えた米や野菜などに影響が及んだ。
・噴石で死者
「水」の次は「火」の災害が襲った。
御嶽山が9月27日、噴火。山
頂付近にいた登山客を噴石が直撃した影響で死者57人、行方不明者6人と、1926年に発生した十勝岳の噴火以来、戦後最多の犠牲者を出した。
噴火による降灰で農業被害も発生した。
長野県木曽町や木祖村は収穫終盤のハクサイに灰が降り注いだ。
品質に問題はないものの、洗浄や灰が付いた外葉の除去に手間がかかり、出荷作業に普段の4倍近い時間を要し、農家の負担がかさんだ。
・震度は6弱
11月22日には長野県北部で最大震度6弱の地震が発生。
重軽傷者46人が出た他、全・半壊合わせ住宅141棟に被害が発生した。
県は「長野県神城(かみしろ)断層地震」と命名。
農地やハウス、農作物にも被害が発生、農業被害額は20億円を超えた。
仮設住居の建設が急ピッチで進む中、今も100人以上が避難生活を余儀なくされている。
・爆弾低気圧
12月16日から18日にかけて、北海道付近で急速に発達した台風並みの低気圧が発生。
北海道、東北の北日本と北陸を中心に暴風雪が吹き荒れた。
北海道根室市と別海町で高潮が発生。
一時、観測史上最大の184センチまで水位が上昇し、民家が浸水、一部損壊した。
北海道東部を中心に広域で停電も発生、酪農家の搾乳作業などに影響が出た。
暴風で牛舎の屋根がめくれたり、吹き飛んだりする被害も相次いだ。
というもの。
今年と同じような気象状況は、あと10年は続くと考えるべきだろう。
10年先というと、多分日本の農業は、壊滅している頃だろう。
今年のような気象の中で、流通に乗せられる農産物を作り続けるとしたら、最新の技術よりも、地域の土壌・気候・水を読み切り、生産者の経験と技術を参考にして、タイムリーな栽培が可能になるように、常に検討していくしかないだろうな。