■『2017第42回全国公募写真展「視点」仙台展』・『第30回仙台支部写真展』
■宮城県美術館
■県民ギャラリー(写真展会場)
■友人の写真「野良のにぎわい」
10月18日から22日まで宮城県美術館県民ギャラリーで開催していた『2017第42回全国公募写真展「視点」仙台展』と『第30回仙台支部写真展』へ行ってきました。
今回、写真展へ行くきっかけは、秋田県横手市に住んでいる小・中学校と同窓だった友人が、『第30回仙台支部写真展』へ出展するというご案内をいただいたことによるものでした。
友人は、写真を趣味にしていて、数多くの写真展へ応募しては入賞するなど腕を磨いていましたが、今まで、友人が出展していた写真展を観に行く機会がありませんでした。
【選考委員によるフロアレクチャー】
ご案内の中に、10月21日(土)14時から選考委員によるフロアレクチャーがあるとのことで、選考委員の講評を聴きながら鑑賞した方が良いのではとその時間帯に行くことにしました。
選考委員の先生は、「都市樹」のタイトルで出展していた尾辻弥寿雄氏でした。
今回、出展していた作品は100点余り、それも組写真を2枚から8枚と展示していて、一点一点、写真をご覧になりながら丁寧にレクチャーをしていただきました。
「視点」の写真展では、初めて「ヤング賞」を設けたと言っていました。
若い写真家の育成なのかと思いましたが、「ヤング賞」を設けたことにより、「視点」そのものが豊になり、それぞれの作品に優しさと意外性、なかなかレンズを向けづらい被写体に光を当ててチャレンジしている様子が伺え、奥深い写真が沢山あったと言っていました。
先生のレクチャーで成程と思われることがありました。
写真は、作者の思いを撮るだけでなく、その写真を表現する「タイトル」にも目を向けて熟考していく大事さを知りました。中には、数か月をかけてタイトルを決めたという写真もあり、写真の持つ奥深さを知りました。
写真展は、殆ど2から多くて8枚の組写真の構成でしたが、組写真についても、それぞれに関連性があり、先生は、この作品は、余計な組写真があり、表現を曖昧にしていることからこれを取ると入選の域に達するなど、応募方法にも一工夫が必要な内容になっていました。また、逆に単写真に至っては、これに関係する写真を1~2枚くらいに増やしていくことにより全体像がより分かりやすいものになったという講評もありました。
【「視点」のコンセプトは?】
「視点」という写真展のコンセプトは何なのかと思いながら観賞してきましたが、それぞれの作品は、普段、生活している中で見られる光景でしたが、写真家の目の付けどころが、「視点」という位置づけから印象的な写真ばかりと思いました。
「特撰」の写真が数点ありましたが、写真は勿論のこと、タイトル、撮った時間、プリントなどの総合的な要素を評価しての「特撰」ということのようでした。
どんな写真でも見る人に「感動」を呼び起こさせる写真が一番なのかと思いました。
【友人の写真:「野良のにぎわい」】
友人の作品は、「野良のにぎわい」というタイトルで、青々と実った田んぼにたたずむ数体の案山子を撮った田園風景の組写真3枚でした。
先生は、開口一番に「そうかと思う作品。」と言っていました。
これは、意外性のある作品ということなのか、こういう風景を見たことがあるということなのか、見たことは無いが想像するとこういうこともあるということなのかあれこれ考えました。
先生は、「案山子だけでなく、本物の人物を一人でも入れた方が良かったのでは。」と言っていました。
案山子そのものが人間なのではと思われるところがありましたが、3枚の組写真の中で、構図的に一人の人物がいると引き立つ所があったことと、案山子と自然、人との繋がりから温もりのある生活感あふれる写真に仕上がったのかと、成程、先生の講評もそんなところから来るのではと思いながら講評を聞いてきました。
【ヤングマンとの出会い】
帰り際に若い男性と一緒になりました。
男性は、写真に興味を持ち、県内を初め県外にも出かけて撮っていると言っていました。
良い写真が撮れたら私に送っていただきたいし、できたら私のブログにもご紹介させていただければと名刺を渡してきました。
「視点」の写真展は、ヤングへも開放していることから、興味をもった沢山のヤングが出展し、沢山のヤングが来場され、奥の深い「視点」の写真展に応募していただきたいし、写真展をご覧いただきたいと思いました。