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写楽・・話楽・・・な日々

危ないところだった 

2020-02-22 21:35:23 | 小さなおはなし

*** 前記事に続きます *** 


夜中 娘が救急車で搬送され 肺炎との診断 

入院したが 容態は悪化していく そこで 転院することにしたが・・ 


週末で事務的な手続きはできず 月曜日に 地域医療連携センター?を通してから転院する事になった  

ここまではスピーディーだったが 為すべく事もなく待つ間にも 数値は悪くなっていく 

「 この病院から出て 何処にも行くところがなくなったらどうしよう  」 

弱気になり 尻込みをする娘 

「 大丈夫 あなたは病人なのだから 何も考えないで私たちに任せて! 」 

やっと 月曜日になった 

「 連絡はできた? 」と マメ父(娘の夫)に訊く  

電話をしているが なかなか繋がらないという  

「  医者は『 転院は水曜日頃 』と言っていますが・・ 」

と 気弱なマメ父のつぶやきを聞き 私はきっぱりと向き直った 

「 マメ父さん! 夕方までに転院できなかったら 今夜を越すことができないわよ 」

まるで 誰かが 私の口を借りて言っているような感覚に陥った  

私のすべての経験が蘇り 亡くなった人たちの声が 私の中で一つに重なる  

「  転院することは家族で一致した事でしょう? 

ならば その意志を押し通さないとね 少しでも早く! 

私は 後から こうしておけば良かったという後悔をしたくないの  」 

 

後から知ったことだが 刻々と悪くなる数値を懸念している人たちが  

「 何でもいいから 早く患者を送り出せ! 」と マメ父に檄を飛ばしていたそうだ 

その上 私にも詰め寄られ マメ父一人に降り注ぐ 

気の毒だが すべての要が彼なのだから仕方がない 


こうして転院した娘は その時 重症の肺炎   

人工呼吸器という段階だったが まだ若いので少し様子を見ようということになった 

ここで 肺炎の原因は マイコプラズマという細菌だと分かった 

珍しいものではなく 風邪の症状を長引かせるタイプの細菌  

こじらせると肺炎を起こすこともある 

これに効く抗生剤は一種類だけ 

今までの治療は それに気づかずにいて ここまで悪化させてしまったのだった 


*** 続きます ***

コメント (6)
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