畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

瀬能あづさ

2008-08-21 20:10:12 | 日記


 誰しも一番の青春時代は10代の頃であると思います。私にとっての青春は、中学~大学時代を過ごした1990年代です。昭和の時代が終わり平成が始まり数年たち、バブルも崩壊して日本の景気が落ち始めたあの頃です。ちなみに90年代はプロ野球セリーグではヤクルトスワローズが4度の優勝そして3度の日本一と黄金時代でした。
 90年代に聴いていた曲はいまでも暗記して歌えます。2000年代の今の曲は覚えられなくなってきたし年齢を感じます。さて、この90年代前半はその時代の自分は意識していませんでしたが、「アイドル冬の時代」と言われていたそうです。確かにおニャン子クラブが終わり(高井麻巳子のファンだった)、誰もが知っているSPEED(4人組ボーカルグループ)や安室奈美恵の登場まで5年ほど時間が空いています。しかし、そんなことは関係ないんです。私にとっては「おニャン子クラブ」や工藤静香、松田聖子の時代は小学生時代で燃えない(萌えない)のです。
 この「アイドル冬の時代」に誕生したアイドルグループ「CoCo」が、私が好きだったアイドルです。「CoCo」は5人組のグループでメンバーは瀬能あづさ、三浦理恵子(現在は「特命係長只野仁」なども活躍中)、羽田恵里香、宮前真樹、大野幹代だった。私はこの「CoCo」を、瀬能あづさのグループ内ソロデビュー曲「もう泣かないで」(1991年発売)のCDを買って知った。外見もカワイイし、応援ソング的な歌詞、そして何よりも彼女の歌唱力にはまった。
 今改めて「CoCo」の曲を聴くと、お世辞にもうまいとはいえない歌唱力。ハモリやコーラスも満足にできないグループだった。その中にあってひときわ目立つ歌唱力を持っていたのが、この「瀬能あづさ」さんです。「CoCo」の曲の中でも瀬能あづさのソロ部分だけは明らかに完成度が違うのである。当時「CoCo」中では、歌唱力随一の瀬能あづさ派とキャットボイスで甘い顔の三浦理恵子派でファンを二分していたという。(自分がコンサートに行ったとき、若干三浦理恵子派の方が瀬能あづさ派よりも多かった気がする)。
 その「瀬能あづさ」は、1992年に急転直下、事務所の方針で「CoCo」を卒業しソロデビューすることになった。当時のマスコミは人気アイドルグループの話題ということもあり、この話題でかなり騒がしかった気がする。
 この「瀬能あづさがCoCoを卒業」という事態に中学校の私は相当のショックを受けたのを覚えている。事務所としては、「CoCo」の話題提供に加え、存続する4人の「CoCo」と歌唱力のある「瀬能あづさ」とCDの売り上げ増加を狙ってのことでろう。「CoCo」で実績のある「瀬能あづさ」ならソロの新人歌手を売り出すように広告費もかからないだろうとの算段だろうか。
 当時「CoCo」のファンクラブに入っていたほどの熱の入れようだった私は、ファンクラブも「AZUSAクラブ」に移行した。
 ソロデビューした後「瀬能あづさ」は待望のソロのCDを発売(下記参照)。当然ファンの私は購入したが、感想は「イマイチ」だったことを記憶している。アイドルだった「瀬能あづさ」の幻影があるのだろうか。歌唱力を期待した割には3作目の「君のつばさ~だいじょうぶだから~」は、中途半端にアイドル色が残っている。次の4作目「あなたじゃなければ」はバラードだった。中学生の勢いづいている頃の私にはアップテンポ曲至上主義…、今聴けば彼女の歌唱力が生かされているのが感じられるのに、それも理解できなかった。そして、5作目「I miss You」。曲がそれまでのタイプとは違って、ロックっぽい感じのとても大人の歌だった。後で知ったことだが、アルフィーの高見沢氏が「瀬能あづさ」の歌唱力を評価し、作詞・作曲を提供した曲だった。この曲は比較的好きだった。よく聴いていたせいか、今でも歌詞を覚えているくらい。ただ、すごく残念だったのが彼女がセミロングの髪を切ってしまったことだ。CDジャケットには、短くなった彼女の姿が…。正直ショックだった。雰囲気が完全に変わってしまったのに戸惑った。私が中学生時代に購入した「瀬能あづさ」の最後のCDになった。
 今はとても後悔しています。6作目の「失恋カフェ」、そしてラストソングとなってしまった7作目「秋」も今聴くととても良いのだ。高見沢氏の作曲だからこの2曲ともとてもロックっぽい影響を受けている。今2chなどをみても後半三曲は評価が低いが、彼女の歌唱力を生かすにはとってもいい曲だと思う。この3曲は彼女の歌唱力を最大限に生かすため、低い音が中心で構成されている。だからこそ彼女も全力で録音できたことだろう。「You Tube」で「瀬能あづさ」の「秋」を聴くと、こぶしを効かせまくっておりサビ部分で力が入り過ぎて上ずってしまうくらい。
http://jp.youtube.com/watch?v=Bq4z2IBRXI0
↑の2:17あたりのところ。
 中学生の頃、この彼女の曲の良さが理解できなかったことを悔やむ。おそらく、「CoCo」のファン層であった人たちは「瀬能あづさ」の歌唱力を理解できていなかったのかもしれない。ソロデビュー後もアイドルとして見続けており、歌唱力重視へ脱皮したい彼女や事務所の思惑とはズレていったのかもしれない。
 1995年芸能界引退を発表。翌年横浜ベイスターズとの婚約を発表(これも当時の私はショックだった)。そして、2000年離婚。これを期に芸能界復帰をして欲しかったが動きなし。ただ2003年に自主制作のCDを発売したとのうわさを後年聞いた。手に入れたがったが、時すでに遅し。2004年には何を思ってか「セミヌード写真集」を発売。30歳を越えた「瀬能あづさ」がキレイなままであることに嬉しかったが、青春時代の思い出はキレイで清純にとっておきたい。
 2008年思い立って「瀬能あづさ」を調べると(前にも何回か調べたのですが)、今年に入ってこんなCDが発売されていることを知る。
「Myこれ!チョイス 25 Crystal Eyes+シングルコレクション」
http://www.amazon.co.jp/My%E3%81%93%E3%82%8C-%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A4%E3%82%B9-Crystal-Eyes-%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3/dp/B0018RPQ8A
 なんと今年ではないか!しかもファーストアルバムの「Crystal Eyes」にシングルCDが全部ついた全18曲で2100円。しかも発売日は2008年7月と先月のこと!これは買うしかないと思い立ち購入しました。彼女のアルバムジャケットのまばゆいばかりの可愛らしい表情が、私の青春を思い出させます。
 このCDにアイドル系ライター斉藤貴志氏の「瀬能あづさ」に関する記事がある。以下転載。
「(前略)もともと歌唱力に定評があり、当時のインタビューでは「私のことを知らなくてもいい。とにかく歌を聴いて欲しい」と言っていた彼女。時はアイドル冬の時代の90年代。そもそも本人は“アイドル”というポジションからも抜け出そうとしていたのだろうが、逆風の中、こぶしを握って突き進むジャンヌ・ダルクさえ思い起こさせた。アイドルポップスの世界では、10代の女の子らしい清純さや元気さは数多く歌われてきた。だが、歌で“聖少女”を思わせたのは、瀬能あづさただ1人である。」

<瀬能あづさ関連リンク>
http://www2t.biglobe.ne.jp/~hi-taka/coco/index.html
http://f61.aaa.livedoor.jp/~azusa/
現在公式サイト・ブログなどはなし…。(元「CoCo」の他のメンバーはあるのに…)

<瀬能あづさの発売CD>(ウィキペディアから転載)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%80%AC%E8%83%BD%E3%81%82%E3%81%A5%E3%81%95
ディスコグラフィ

シングル

1. もう泣かないで(1991年9月4日)
* 作詞:三浦徳子、作曲:羽田一郎、編曲:佐藤準
* テレビアニメ「らんま1/2 熱闘編」のオープニングテーマ。
2. 見つめていても(1992年1月15日)
* 作詞:三浦徳子、作曲:羽田一郎、編曲:船山基紀
3. 君の翼~だいじょうぶだから~(1992年6月3日)
* 作詞:三浦徳子、作曲:羽田一郎、編曲:佐藤準
* CoCo脱退後初のシングル。
4. あなたじゃなければ(1992年10月21日)
* 作詞:三浦徳子、作曲:中崎英也、編曲:上杉洋史
5. I Miss You(1993年2月19日)
* 作詞:高見沢俊彦・三浦徳子、作曲:高見沢俊彦、編曲:武部聡志
6. 失恋カフェ(1993年6月18日)
* 作詞:高見沢俊彦、作曲:高見沢俊彦、編曲:武部聡志
7. 秋(1993年12月1日)
* 作詞:高見沢俊彦・三浦徳子、作曲:高見沢俊彦、編曲:中村哲

アルバム

1. Crystal Eyes(1992年8月21日)
2. Horizon(1993年7月21日)