ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

建長寺探訪記(その3)

2007-05-16 02:19:51 | 能楽

ちなみに会場の方丈(龍王殿)の裏には見事な池と庭園が広がっていて、これまた見ものです。あれ?ひょっとすると舞台設営のために見所からは庭園は見えないかも。。しかしまた、このタイトル画像の後ろに見える建物が「得月楼」の一部なので、ひょっとして「奉納・生粉そば」が振る舞われるのはここかも知れません。そうだとすればその窓から庭園が見渡せるでしょう(推測ですが。。)

さて方丈の下見を終えて、楽屋となる部屋も見せて頂き、これにて建長寺を後にしました。しかしまた、建長寺の境内には柏槇の大木が7本あって、その中には創建当時からあると言われる樹齢750年を数えるものもあります。これはすごい。。こいつは、ヘタをすれば頼朝を見ています。



建長寺を出た ぬえは、北鎌倉駅とは反対方向に歩き出し、次の目的地・鶴岡八幡宮を目指しました。鎌倉にいくつかある名物の切り通しを過ぎて、いくばくもなく八幡宮に到着しました。今回思ったのですが、ガイドブックなどで見る鎌倉の地図から受ける印象と比べれば、それぞれの観光地は意外に遠くはないと思います。いや、ぬえが健脚なのかも知れないし、ぬえが鎌倉を訪れたのが新緑の季節だったから、緑を眺めているうちに あれよあれよと道のりがはかどったのかも、ですが。。

ともあれ八幡宮に向かって歩いていると。。ををっ! こ、こんな店を発見!



ををををぉぉぉぉっ! (#^.^#)

で、鶴岡八幡宮に到着しました。(^_^;
う~ん。社域が広大な割には拝殿や本殿はかなり窮屈に建てられているんですね。。それでもこの神社の造作は関東でも関西でも、中国地方でもちょっと見たことのない雰囲気です。社殿の配置に特色があるのか、拝殿・本殿だけが石段の上に別格で鎮座している様子がそう思わせるのか。

ちなみにこちらが「舞殿」で、義経と別れたあと捕らえられた静が鎌倉に護送されたうえ、頼朝の命によって舞を披露する事になり、「しずやしず、しずの苧環。。」と、能『二人静』にも見える詞章を謡い舞った、とされる場所。もっとも『義経記』ではそれは「若宮の回廊」だったと思うけれど。



。。と、和琴と楽太鼓が置かれていますが、どうやらこの日はこの舞殿で結婚式が執り行われるらしく、そのための準備であるらしい。あとで鎌倉駅に向かう途中で人力車に乗った新郎さんと新婦さんが八幡宮の方面に向かうのを見たけれど、あれが舞殿で挙式をするカップルだったのかしらん。鶴ヶ岡八幡宮には境内に幼稚園もあったし、まさしく現代にも力強く生き抜く逞しさにも溢れた神社でした。

<今日のお題>

「犬元気」



鶴岡八幡宮拝殿前にて撮影。

も一つ<今日のお題2>

拝殿の梁の上にもいらっしゃいました。(*^_^*)