小笠原諸島が世界遺産に登録されると、小笠原に関するテレビ番組が増えてきたような気がします。
11月19日(土曜日)TBSの「夢!どうぶつ大図鑑」も小笠原のノラネコ引っ越し大作戦が取り上げられていました。 羽の模様がとても美しい「キジバト」は内地の各地で生息し、気に入った場所や庭先に忽然と現れてくるのですが、この「アカガシラカラスバト」は小笠原でしか生息せず、絶滅が心配されています。
野鳥を守るために、凶暴なノラネコを殺処分するしかない・・・・。
しかし、鳥の命、ネコの命、どちらも大切。両方を救おうと都内の獣医師が小笠原のネコを捕獲し、本土に移送する作戦が始まりました。
もともと、小笠原にネコはいなかったはずです。
ペットとして飼われていたネコが野生化し、次々と増えてしまったのが原因。
小笠原村(父島・母島)から東京に送り出されたネコの数は・・・
2005年 6匹
2006年 11匹
2007年 16匹
2008年 22匹
2009年 25匹。 ここまでは横ばいですが、
2010年は106匹。
森の中に仕掛けている、捕獲器。
中に美味しそうな魚を置き、おびき寄せます。
人間は初めてみるものなので、ものすごく威嚇しています。
おがさわら丸は週に1回なので、二見港近くの「ネコ待合所」で過ごすことになっています。冷房付きなので、快適に過ごせます。
待合所では捕獲されたネコの似顔絵を掲示。
最初のうちは「シャー!」と威嚇していたのに、ケージの中をきれいにしてくれたり、美味しいキャッツフードも食べられたりするので、こわばっていた顔の表情も丸くなり、優しい声も出すようになったとか。
えーっ!これが小笠原から本土に送られた第1号の「マイケル」君。
くわえているカツオドリは自分の体よりも大きい。
2010年現在のマイケル君はすっかり人に慣れ、かなりふっくらしていることがわかりました。
児童書「野鳥もネコも救いたい!~小笠原のノラネコ引っこし大作戦~」(著者:高橋うらら、監修:小笠原自然文化研究、出版社:学習研究社)の本もお勧めです。 本に載っていた「ネコ待合所」全景。
最後に小笠原へ行ったのは、2009年の夏。その1年後、建てられたようです。