無いと思うな災難と運
夫が15年前駐在していたメキシコ・シティーを再訪し、当時滞在したホテルに泊まり、その界隈を散策しよう、と今回は感傷旅行、だがメキシコ到着までに踏んだり蹴ったり事件が続きまくった。①飛行機の切符購入時、座席指定を頼み忘れた。空港では時既に遅く、通路も窓際も無し。夫婦が離れた場所で人に挟まれ、特に筆者の両隣はひどい風邪で鼻や咽からひっきりなしに異様な音が。おまけに下痢になり12時間一睡も出来なかった。ただ忍耐のみ。疲れた!②下痢腹ゆえ、ミネアポリス空港で荷物検査待ちの夫に出口を指さし「ここで待って!」と叫んで最寄りのトイレに駆け込んだが夫は別のトイレ脇で待ったのだった。残り時間僅か、夫は既に搭乗ゲートだと思い走った。空港内の電車に乗りAゲートの外れまで。夫は来ていなかった。焦り、空港内放送をしてもらったが英語ではピンとこないだろうとマイクを借りて日本語で呼び出し。だが現れない。遂に筆者は空港内を国内線搭乗口から国際線のセキュリティーに向けて逆戻り。重いリュックを背負って。長いA通路が終わったところで息急き切って走っている夫に会え、2人で走った。滑り込みセーフ!③ドサクサにもかかわらず予定通り着いたシンシナティで、迎えに来ている筈のスーザンがいない。家に電話したら夫君が「彼女は迷ってインディアナ近くをぐるぐる運転している」と。40年この地に住んでいる彼女が迷うなんて不思議だったがタクシーで宿に行くことも出来ず、1時間以上空港で待ったのだった。一時後退!④さあ、メキシコへ。アトランタでフライトが3時間遅れた。「天候不良」により、というデルタの機内放送だったが窓外は快晴、メキシコ・シティーにも3時間の遅れで到着、夜だった。市内中心部までタクシーで待望のホテル・パリオリへ。夜9時のチェックイン、それからが問題だった。通常の時間帯には居る受付がその夜は英語を話さないガードマンだけ、その上クレジットカード読み取り機が故障だと言う。急いで来たので充分に換金していない。「明日換金して現金で払う」と言っても「駄目です!」、「もう他のホテルに行く!」にも「駄目です!」と。最悪だった!⑤1時間半の押し問答後やっと機械が直り入室できた。バー付きの巨大な居間、両端に寝室と浴室が2つずつ、と、このホテル最高の部屋が準備されていた。雨のち晴れ!続く(彩の渦輪)